現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > こんなに気持ち良かった?:メルセデス・ベンツ Eクラス ディーゼル・フォエバー(2) 時代の節目に乗りたい1台

ここから本文です

こんなに気持ち良かった?:メルセデス・ベンツ Eクラス ディーゼル・フォエバー(2) 時代の節目に乗りたい1台

掲載
こんなに気持ち良かった?:メルセデス・ベンツ Eクラス ディーゼル・フォエバー(2) 時代の節目に乗りたい1台

レンジ・スポーツでは4割以上が選ぶディーゼル

ランドローバー・レンジローバー・スポーツを運転していると、古い世代に積まれていた、強力なV型8気筒のディーゼルエンジンが恋しくなる。高性能な最新世代のシャシーに、新たな特長を追加するかもしれない。

【画像】時代の節目に乗りたい1台 アルピナ D4 S メルセデス Eクラス・ステーションワゴン レンジローバー・スポーツ 全93枚

直列6気筒ディーゼルのD350と、V8ガソリンのP530の価格差は、英国では1万6000ポンド(約312万円)ほど。この差額も手伝って、まだユーザーの4割以上はディーゼルを選ぶらしい。SV仕様の塗装を選ぶと、半額以上は埋まるとしても。

ランドローバーは、「世界を牽引するパワートレイン技術のフレキシビリティさで、バッテリーEVを提供し始めるタイミングでも、内燃エンジン車やハイブリッド車を提供できます」。としている。ディーゼルエンジンの今後については、明らかではない。

乗り慣れたCクラスのように馴染める

同じく表現を濁しているのが、メルセデス・ベンツ。「2030年代まで、電動パワートレインやハイブリッド・パワートレインで、様々なユーザーのニーズへ対応していきます」。と、大枠を表明している程度だ。

レンジローバー・スポーツから乗り換えると、メルセデス・ベンツE 450d エステートは、乗り慣れたCクラスのように馴染める。ゆとりある上質な車内空間と、3面のモニターで構成されるダッシュボードに、ブランドのスタンスを強く感じる。

初めはデジタル感に圧倒されるが、音声アシスタント「ヘイ・メルセデス」の使い方を理解すれば落ち着ける。制限速度警告は、声をかければ簡単にオフにできる。

過去の普通のEはこんなに気持ち良かった?

発進させると、走りの良さに驚く。過去の普通のEクラスは、こんなに気持ち良かっただろうか。アルピナD4 Sグランクーペと比較しても、身のこなしは機敏。1000rpmすぎからモリモリとトルクがみなぎり、2065kgのボディを軽々と進める。

エンジンは、今日の3台で1番静か。9速ATは1番滑らか。小さな金属製パドルを弾けば、お好みのギアと回転数を選べるが、AT任せでもまったく不満はない。積極的に飛ばしてみても、変速は常に賢明。自然と、ドライバーの気持ちを鼓舞する。

ドライブモードを問わず、エアサスペンションの乗り心地と姿勢制御は完璧。適度に素早く高精度なステアリングが、正確な回頭性を叶えている。コーナーの途中でパワーをかけると、リアタイヤが頼もしく蹴り出す。

四輪駆動システムの制御も見事。優しい見た目のステーションワゴンでありながら、驚くほどのコーナリングを披露する。グレートブリテン島の、傷んだアスファルトとの相性も抜群。多くのドライバーへ、充足感を与える。

運転体験を強化するOM656型ユニット

フロントに載るのは、2017年に市場へ投入され、メルセデス・ベンツ Sクラスにも採用されるOM656型ユニット。ロングストロークでトルクが太く、V6から交代した理由をつぶさに理解できる。クルマの魅力を下支えし、運転体験を強化している。

タン・レザーと繊細なウッドパネルが織りなすインテリアは、魅惑的。金属に見えるノブやスイッチは、ローレット加工された本物の金属だ。全体的な妥協のなさが染み入る。

AUTOCARでは以前に、現在のプレミアム・ステーションワゴンが終焉を迎える時は、ディーゼルエンジンも幕切れを迎える時かもしれないと予見した。E 450d エステートには、そうまとめたくなる有能さと個性がある。

アルピナの1つの時代も締めくくるD4 S

特徴が大きく異なる、3台のディーゼルエンジン車を乗り比べてみたが、明確な勝者を決めることは難しい。合理的なパワートレインは、E 450d エステートやレンジローバー・スポーツのような上級ファミリーカーにぴったりではあるが。

それでも筆者が特に共感したのは、アルピナの1つの時代も締めくくる、D4 Sグランクーペ。数年前に初試乗したAUTOCARは、「速くて好燃費で、安楽で豪華。運転へ惹き込まれる」。と素晴らしい印象を要約した。

これに乗って、南フランスを目指してみたい。スピード違反には注意しながら。

魅力的なディーゼルエンジン車 3台のスペック

BMWアルピナ D4 S グランクーペ(英国仕様)

英国価格:7万9485ポンド(約1550万円/試乗車)
全長:4792mm
全幅:1850mm
全高:1440mm
最高速度:270km/h
0-100km/h加速:4.8秒
燃費:14.5km/L
CO2排出量:182g/km
車両重量:1945kg
パワートレイン:直列6気筒2993ccツインターボチャージャー+ISG
使用燃料:軽油
最高出力:355ps/4000-4200rpm
最大トルク:74.2kg-m/1750-2750rpm
ギアボックス:8速オートマティック(四輪駆動)

メルセデス・ベンツ E 450d 4マティック・ステーションワゴン(英国仕様)

英国価格:8万9640ポンド(約1748万円/試乗車)
全長:4949mm
全幅:1880mm
全高:1469mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:5.0秒
燃費:15.4km/L
CO2排出量:171g/km
車両重量:2065kg
パワートレイン:直列6気筒2989cc ツインターボチャージャー+ISG+電動コンプレサー
使用燃料:軽油
最高出力:367ps/4000rpm
最大トルク:76.3kg-m/1350-2800rpm
ギアボックス:9速オートマティック(四輪駆動)

ランドローバー・レンジローバー・スポーツ D350 オートバイオグラフィー(英国仕様)

英国価格:12万2070ポンド(約2380万円/試乗車)
全長:4946mm
全幅:1990mm
全高:1820mm
最高速度:233km/h
0-100km/h加速:5.5秒
燃費:13.1km/L
CO2排出量:200g/km
車両重量:2360kg
パワートレイン:直列6気筒2997cc ツインターボチャージャー+ISG
使用燃料:軽油
最高出力:350ps/4000rpm
最大トルク:71.2kg-m/1500-3000rpm
ギアボックス:8速オートマティック(四輪駆動)

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

JCWらしい尖った個性が◎ ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エースマン E ブースト発動で258ps
JCWらしい尖った個性が◎ ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エースマン E ブースト発動で258ps
AUTOCAR JAPAN
2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高の小型車 10選 スタイリッシュで気楽な都市生活の相棒
2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高の小型車 10選 スタイリッシュで気楽な都市生活の相棒
AUTOCAR JAPAN
ハイドロ彷彿の快適さ 誕生 DS No8(2) シングルの好バランスな走り 孤高の電動エグゼクティブ
ハイドロ彷彿の快適さ 誕生 DS No8(2) シングルの好バランスな走り 孤高の電動エグゼクティブ
AUTOCAR JAPAN
知ってたら博士級? パンダがベース:ランチア Y10 小さなロールス・ロイス:パンサー・リオ 小さな高級車(1)
知ってたら博士級? パンダがベース:ランチア Y10 小さなロールス・ロイス:パンサー・リオ 小さな高級車(1)
AUTOCAR JAPAN
【控えめだがホンモノ】究極のフォルクスワーゲン・ゴルフ!今まで見えてこなかった『R』の真価を知る
【控えめだがホンモノ】究極のフォルクスワーゲン・ゴルフ!今まで見えてこなかった『R』の真価を知る
AUTOCAR JAPAN
木製フレームに身体へ響く乗り心地 デイムラーSP250 & モーガン・プラス8(2) 英国製V8の世界
木製フレームに身体へ響く乗り心地 デイムラーSP250 & モーガン・プラス8(2) 英国製V8の世界
AUTOCAR JAPAN
究極の高級ミニ:デヴィル 小さく非力なキャデラック:シマロン 知ってたら博士級? 小さな高級車(3)
究極の高級ミニ:デヴィル 小さく非力なキャデラック:シマロン 知ってたら博士級? 小さな高級車(3)
AUTOCAR JAPAN
デザインも価格も魅力的!新型プジョー3008の押しポイントとは?【キーマンたちにインタビュー】
デザインも価格も魅力的!新型プジョー3008の押しポイントとは?【キーマンたちにインタビュー】
AUTOCAR JAPAN
最近のホンダってどうですか?(シビック&アコード・ハンズオフ編)【新米編集長コラム#37】
最近のホンダってどうですか?(シビック&アコード・ハンズオフ編)【新米編集長コラム#37】
AUTOCAR JAPAN
キア主力モデル『スポーテージ』改良 約600万円から欧州発売 デザイン刷新、静粛性も向上
キア主力モデル『スポーテージ』改良 約600万円から欧州発売 デザイン刷新、静粛性も向上
AUTOCAR JAPAN
ディフェンダー・オクタ ノマド 2 マスタング・ラリー オン/オフ兼備が面白い(2) 3種3様のベストファンは?
ディフェンダー・オクタ ノマド 2 マスタング・ラリー オン/オフ兼備が面白い(2) 3種3様のベストファンは?
AUTOCAR JAPAN
アリエル・アトム 25周年記念モデル『4RR』登場 軽量ボディに530馬力
アリエル・アトム 25周年記念モデル『4RR』登場 軽量ボディに530馬力
AUTOCAR JAPAN
【アルフィスタ必読】思い出したのはアルファスッド!アルファ・ロメオ・ジュニアはその気にさせるディテール満載
【アルフィスタ必読】思い出したのはアルファスッド!アルファ・ロメオ・ジュニアはその気にさせるディテール満載
AUTOCAR JAPAN
新型「ルノー オーストラル」は静かでスタイリッシュに 大幅なフェイスリフトながら価格は据え置き 新型モデルの詳細情報!
新型「ルノー オーストラル」は静かでスタイリッシュに 大幅なフェイスリフトながら価格は据え置き 新型モデルの詳細情報!
AutoBild Japan
これぞブランド本来のカタチ? 誕生 DS No8(1) 上級サルーン「9」置換のハードを深掘り
これぞブランド本来のカタチ? 誕生 DS No8(1) 上級サルーン「9」置換のハードを深掘り
AUTOCAR JAPAN
約190万円! 5速MTのスズキ「超コンパクトハッチ」がスゴい! 全長3.9m級で1トン切り軽量ボディ! “5人乗り”精悍モデル「スイフト“MX”」の実力とは
約190万円! 5速MTのスズキ「超コンパクトハッチ」がスゴい! 全長3.9m級で1トン切り軽量ボディ! “5人乗り”精悍モデル「スイフト“MX”」の実力とは
くるまのニュース
【10年ひと昔の新車】キャデラック ATSは、ドイツ製の高級Dセグ セダンに飽き足らない人に最適だった
【10年ひと昔の新車】キャデラック ATSは、ドイツ製の高級Dセグ セダンに飽き足らない人に最適だった
Webモーターマガジン
欠点が見つからない──新型アウディS5アヴァント試乗記
欠点が見つからない──新型アウディS5アヴァント試乗記
GQ JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村