3リッターV6ツインターボ+PHEVシステムのスペシャル版
フェラーリからまた新しいスーパースポーツカーが誕生しました。
【画像】フェラーリの新型スペシャルモデル! 「296スペチアーレ」「296スペチアーレA」を写真で見る(59枚)
その名も「296スペチアーレ」「296スペチアーレA」は、それぞれ「296GTB」と「296GTS」の走りをさらに磨いたハイパフォーマンスバージョンです。
これまでにもフェラーリは似たコンセプトのミッドシップスポーツカーをいくつも世に送り出してきました。
その初代は2003年にデビューしたチャレンジ・ストラダーレで、その名が示すとおり、フェラーリのワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ」用のレーシングカーを公道(イタリア語でストラダーレ)でも走れるロードカーに仕立て直したモデルでした。
その後も、430スクーデリア(2007年)、458スペチアーレ(2013年)、488ピスタ(2018年)を立て続けにリリース。そしてチャレンジ・ストラダーレから数えて6代目にあたるモデルが、このほど発表された「296スペチアーレ」「296スペチアーレA」なのです。これらのことを、フェラーリはスペシャル・モデルと呼んでいます。
なお、「296スペチアーレ」はクーペボディ、「296スペチアーレA」はスパイダーボディを指しています。
ちなみに「296スペチアーレA」のAはイタリア語の「開ける」を意味するApertaの頭文字です。これ以降は、特に説明がない限り、296スペチアーレといえばクーペとスパイダーの両方を指していると捉えてください。
296スペチアーレの主な特徴は、パワートレインとエアロダイナミクスにあります。
まず、パワートレインは296GTBに搭載されている3リッターV6ツインターボとプラグインハイブリッド・ユニットの両方をチューンナップし、システム全体で880psの大パワーを発揮します。
このうちV6エンジンは圧縮比を向上させるとともにエンジンマネージメントユニットのソフトウェアを改良。最高出力の増大を受けて強化型ピストンを採用するとともに、コネッティングロッドはチタン製に変更しました。
ちなみに、このコネクティングロッドは、2024年に発表された最高出力1200psのモンスターモデル“フェラーリF80”と同じパーツを使っているとのことです。また、クランクシャフトの素材に窒化処理を施したスチールを用いたのも、強度の改善に効果があるはずです。
こうした高強度パーツは同時に軽量化も図られているほか、鋳造の過程でエンジンブロックに残った不要なパーツを削る(こちらはルマン24時間を2度制したフェラーリ499Pでも採用された手法)などして軽量化にも注力。ベースモデルに比べ、エンジンだけで2.2kgも軽くなったといいます。
結果としてエンジン単体でベースモデル+37psの最高出力700psを達成しました。
いっぽうのプラグインハイブリッド・ユニットは、296GTBで得た知見を生かすとともに、冷却性能を向上させることで最高出力は+12psの154psを記録。システム出力は前述のとおり880psを豪語します。
本国でのクーペモデルの価格は40万7000ユーロ(約6650万円)
エアロダイナミクスもまた、296スペチアーレの見どころのひとつです。
まず目を引くのは、リアフェンダー部分に取り付けられたサイドウィングと呼ばれる空力パーツでしょう。
これはエンジンカバー上でボディ中央に向けて90度折り曲げられていますが、そのまま反対側のリアフェンダーまで伸びているのではなく、途中で切り落とされたような形状となっており、まるでリアウィングが途切れているようなユニークなデザインとなっています。
こうした形状を採用したのは、296GTBにもともとアクティブスポイラーと呼ばれるデバイスが装着されていることと深い関係があります。
実はこのアクティブスポイラー、前述したサイドウィングの中央部が抜け落ちている部分を補完するような形で、エンジンカバーから迫り上がる構造となっているのです。つまり、サイドウィングとアクティブスポイラーは一体となって効果を発揮するように考えられているのです。
いっぽうのフロントセクションでは、新開発のエアロダンパーが採用されました。
これは、かつてF1マシンで活用されていたSダクトによく似たデバイスで、フロントスポイラーから採り入れた気流の一部を一旦ボディー下面に導いてから再びボディ内部に採り入れ、フロントウィンドウ手前のスリットから上方に向けて排出するというもの。
こうすることでフロントセクションのダウンフォースを大幅に増強できるのがSダクトのメリットですが、その反面、フロントフードの下に荷物を格納するスペースが作れなくなるというデメリットもあります。
そこで296スペチアーレでは、フロントフード下にラゲッジルームを確保したうえで、それを回避するような形で空気の流路を確保。この結果、発生できるダウンフォースそのものはSダクトに比べて小さくなりましたが、それでもボディ前部が上下するピッチングという挙動を抑え込む効果が得られたほか、ラゲッジルームとの両立が可能になりました。フェラーリがこれをSダクトではなくエアロダンパーと呼ぶのは、これが理由といえます。
それ以外にも296スペチアーレではリアディフューザーやボディーのアンバーカバーなどを見直してエアロダイナミクスを改良。250km/h走行時には435kgものダウンフォースを生み出すことに成功したといいます。
電子デバイス関連ではエクストラブースト・コントロールストラテジーという新機能を搭載しています。これは限られた時間内にプラグインハイブリッド・ユニットのパフォーマンスを最大限、引き出すもの。これを実現するためにバッテリーやモーターなどの熱負荷をモニターし、各コンポーネントにダメージを与えない範囲で最高の性能を引き出すといいます。
いっぽうでサスペンションは当然、固められていますが、公道での快適性でも十分に配慮した範囲でセッティングされた模様。この結果、フェラーリが所有するフィオラノ・サーキットでのラップタイムは296GTBの1分21秒を2秒上回る1分19秒をマークしたとフェラーリは主張しています(クーペ版の場合)。これは最高出力1000psで電気式4WDを採用するSF90ストラダーレと並ぶタイムなので、驚くしかありません。
イタリア国内の価格はクーペ版の296スペチアーレが40万7000ユーロ(約6650万円)で、スパイダー版の296スペチアーレAが46万2000ユーロ(約7540万円。いずれも税込)。
なお296スペチアーレは台数限定ではなく、生産期間限定という形を採るそうですが、296GTBや296GTSに比べて台数が大幅に少なくなるのは明らか。したがって、過去のスペシャルモデル同様、販売後に大幅に価値が上がることは間違いないでしょう。
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