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ランボルギーニ ハラマはスタンツァーニ入魂の1台だった【スーパーカークロニクル・完全版/004】

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ランボルギーニ ハラマはスタンツァーニ入魂の1台だった【スーパーカークロニクル・完全版/004】

伝説として始まり、革新へと至ったスーパーカーたち。1970年代の懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまで紹介していこう。今回は、ランボルギーニ ハラマだ。

ランボルギーニ ハラマ(LAMBORGHINI JARAMA:1970~1976)
前回に紹介したエスパーダの項でも触れたが、ランボルギーニ社が1968年に発売した2+2のGTクーペ「イスレロ」の不振を受けて急遽開発され、1970年のジュネーブ モーターショーで発表されたのが「ハラマ」だ。その車名は、かつてはF1グランプリも開催されていたスペインにあるサーキットに由来する。

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ハラマの基本構造はエスパーダ用セミモノコックのホイールベースを270mmも切り詰めて、2+2クーペとしたものだ。マルチェロ・ガンディーニやジャンパオロ・ダラーラに師事してランボルギーニ社で多くのモデルの開発を手がけたパオロ・スタンツァーニがシャシを熟成。そのシャシに架装されたボディのデザインを手がけたのは、やはりガンディーニ(当時はベルトーネ社に在籍し
ていた)であった。

パワートレーンはエスパーダと基本的に同じく、ミウラやカウンタックなど多くのランボルギーニ車に採用され続ける4LのV12 DOHCだ。これをフロントに搭載し、後輪を駆動するコンサバティブなFR方式を採用した。エンジンそのものはイスレロのハイパフォーマンス版であるイスレロS用にチューンされたもので、燃料供給装置はウエーバー製の40 DCOEキャブレターを6基装着し、最高出力は350psを発生した。

さらに1972年には圧縮比のアップや冷却系の見直しが図られ、365psにまでパワーアップしている。これを後期型の350GTSと呼ぶ(ハラマSとも呼ばれている)が、前期型の350GTとの違いはボンネット上のエアインテークと、フロントフェンダー上のアウトレットが追加されたことで判別できる。

ハラマは、FRの素直な運動性能と2+2という実用性が高く評価されたが、ランボルギーニとしての位置づけがあいまいだったためか販売は伸び悩み、前期型は176台、後期型は152台と、残念ながら330台に満たない台数で生産を終了した。

ちなみに、このハラマ以降ランボルギーニではFRの駆動方式を採用したモデルは生産されておらず、事実上ランボルギーニ最後のFR車となっている。

ランボルギーニ ハラマ350GT 主要諸元


●全長×全幅×全高:4485×1820×1190mm
●ホイールベース:2380mm
●車両重量:1540kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●総排気量:3929cc
●最高出力:350ps/7500rpm
●最大トルク:40.0kgm/5500rpm
●燃料・タンク容量:有鉛ハイオク・100L
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FR
●タイヤサイズ:205/70VR15

[ アルバム : ランボルギーニ ハラマ はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部
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みんなのコメント

9件
  • kmq********
    歴代ランボの中で1番好き
  • xqx********
    ホイールベースが2380mmと言うのはランボルギーニとしては最小値で、サーキットではミウラよりタイムが良かったという話にも繋がる感じ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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