8月2日に静岡県の富士スピードウェイで行われた2026スーパーGT第4戦『FUJI GT 300km RACE』の決勝レースでは、GT300クラスではこれまでと異なる顔ぶれも上位に食い込むことになったが、厳しい暑さの中のレースで、平木湧也/平木玲次の兄弟が駆るHELM MOTORSPORTS GT-Rがチーム初のシングルフィニッシュとなる8位となった。ただ、HELM MOTORSPORTSが目指すものはまだ先。チームは決勝日翌日のタイヤテストでも、GT500ドライバーの平峰一貴を招聘するなど、トライを行っている。
●「決勝に向けた変更がハマった」好ペース
【タイム結果】スーパーGT 富士タイヤテスト 走行1回目/走行2回目
2020年に誕生したHELM MOTORSPORTSは、2022年にスーパー耐久ST-Xクラスのチャンピオンを獲得すると、2024年からスーパーGT GT300クラスに参戦を開始。2025年は平木兄弟のドライブで8戦中6戦でポイントを獲得するなど、着実な成長をみせてきた。
今季も兄弟での参戦は変わらず、第2戦富士では13位となり今季初入賞を果たすと、8月2日の第4戦の決勝では、予選19番手から湧也がスタートを担当。seven x seven PORSCHE GT3R EVOを追いながら着実なポジションアップを果たし、34周で玲次に交代。UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIやSyntium LMcorsa LC500 GTをかわす戦いをみせた。
終盤、7位が狙えるポジションにつけていたものの、ファイナルラップではHYPER WATER INGING GR86 GTにかわされ、さらにタイムペナルティ5秒もあり、HELM MOTORSPORTS GT-Rは結果的に8位でフィニッシュした。しかし、なかなかたどり着かなかったシングル。「3年目ですからね。長かったです」とチーム代表も務める平木湧也は語った。
「参戦1年目は、とにかく走行時間が短いのでセットアップが大変でした。スーパー耐久では、それこそ水曜から走れたりするので時間も距離もありましたが、スーパーGTは90分間の公式練習でアジャストしないといけないので大変でした。昨年はタイヤのスペックが変わったりで、それを探っているうちにシーズンが終わってしまった印象ですね」
ただ、タイヤ選択も絞り込みができるようになり「ある程度ハマってきた」という。今回の第4戦でも、予選では苦戦したものの、決勝に向けて変更したセットアップが功を奏し、うまくレースペースを作ることができたのが結果に繋がったという。
●GT500ドライバー 平峰一貴テスト参加の理由
そんなHELM MOTORSPORTS GT-Rだが、第4戦の翌日に行われたタイヤテストでは、平木兄弟に加え、前日までGT500クラスのTRS IMPUL with SDG Zをドライブしていた平峰一貴を招聘した。平峰自身もGT300で戦っていた2019年以来のGT3カーで「メチャクチャひさびさです」と新鮮なテストになった様子だ。
今回のテストは、2027年に向けたタイヤテストだったが、GT300では希望チームは参加することができていた。ただ、スーパーGTに乗っているドライバーだけが参加可能だということが決められていたという。湧也は「それならGT500に乗っているドライバーは空いているんじゃないか」と考えついた。
GT500ドライバーを招聘したかった理由は、「平手(晃平)さんに乗ってもらったりもありましたが、基本的に今まで兄弟でやってきました。ただ果たして『僕たちが今までやってきた方向性は合っているのかどうか』ということ、またずっとGT-Rに乗っていて、ある程度『こういうものだろう』とやってしまっているところがあると思ったんです。そこで違うドライバーに乗ってもらい、走り方やセットの方向性を一度確認する必要があると思いました」というものだ。
「なかなかシーズン中ではこういうテストはできないですし、タイヤのセット制限も決まっているので、もう少し違うもので活用しようと思いました。ルールとして『OKですよね?』と確認して、ニスモさんにも許可をいただいたかたちですね」
兄弟が率いるアットホームな雰囲気が魅力のHELM MOTORSPORTSだが、さらなる浮上を目指すための“刺激”だったと言えるだろう。GT300で3年目を迎えるHELM MOTORSPORTSが、シングルのその先を狙う。
[オートスポーツweb 2026年08月05日]
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