バクー市街地サーキットで開催されたF1アゼルバイジャンGPでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが逃げ切り優勝。チームメイトの角田裕毅も好走を見せて6位フィニッシュを果たし2台でポイントを稼いだ。
角田はここまで課題とされてきた決勝レースでのペースにおいて一定の改善を示し、チームへの貢献という点でもマクラーレンのランド・ノリスを抑えてフィニッシュできたことを喜んだ。
【リザルト】角田裕毅は6位|F1 2025 アゼルバイジャンGP決勝
「全体としてはハッピーですし、チームはストラテジーで素晴らしい仕事をしてくれました」
バクーでのレースを振り返り角田はそう語った。
「この週末にかけて僕が改善できたのは特にロングランです。かなり大きかったと思います。チーム内でも多くのサポートを受けてマシンを変更し、それが今回のロングランにもかなり寄与したと思います。良いことです」
角田は6番グリッドから決勝を迎えた。レース序盤はメルセデスのジョージ・ラッセルと5番手争いを繰り広げたが、ラッセルがフェルスタッペンと同等のペースで差を開いていったことで、角田の直接的なライバルは3番グリッドからスタートしたレーシングブルズのリアム・ローソンに変わった。
角田がハードタイヤでスタートする戦略を取ったのに対して、ローソンはミディアム→ハードという戦略。21周目にタイヤ交換義務を消化したローソンがアンダーカットを成功させる可能性があったことから、レッドブルは34周目から角田にペースの引き上げを指示。ミディアムタイヤで第1スティントを引っ張っていたマクラーレンのランド・ノリスもアンダーカットを試みたことから、角田は39周目にピットイン……レッドブルのクルーは素早い作業でローソンを先頭とした隊列の前でコースに送り出すことができた。
しかし角田は、第2スティントで履いたミディアムタイヤが温まっていなかったこともあって、ターン3に向かう短いストレート区間でローソンの先行を許した。
「第2スティントでは運悪く、おそらく2m早くコースに戻れていたら彼を後ろに抑えることができたと思います」
当時の状況を角田はそう振り返った。
ピットストップ後の一瞬が分岐点となり、角田はレース後半、前に仕掛けるに仕掛けられないもどかしい周回が続いた。前を行くローソンは最高速重視のセットアップ。フェラーリのシャルル・ルクレールを交わして後ろにピタリとつけたノリスにもディフェンスラインを取る必要があった。角田は緩急をつけながら時折ローソンに並びかけるも、最後まで抜き切ることができなかったのだ。
しかし角田としては、チームメイトであるフェルスタッペンのドライバーズランキング争い、レッドブルのコンストラクターズランキング争いという面から、ローソンを抜くことよりもノリスの前でフィニッシュすることを重視していたと明かした。
「ハードタイヤはデグラデーション(性能劣化)がかなり少なく、僕のミディアムコンパウンドは予選で使ったユーズドタイヤで、すぐにオーバーヒートしてしまいました」
「オーバーテイクできなかったのは少し残念ですが、同時にトリッキーな状況でした。明らかに、アグレッシブな動きでランドなどの後続にポジションを奪われるわけにはいきませんでした。マクラーレンに先行を許すとなったら、レッドブルにとってはかなりの痛手です。レッドブルファミリーにとって最も重要だったのはマクラーレンの前に2台でいることです」
「もちろん、ヒーローっぽいオーバーテイクをしたかったという感情は渦巻いていますが、今回はお預けです」
またローソンを抜き去りたいという闘争心を必死に抑えていたと続けた。
「簡単じゃないんです。アドレナリンが体中を駆け巡り、ゾーンに入っていました。振り返ればチャンスが1~2回あったかもしれませんけどね」
「市街地サーキットはイン側が特に汚れていて、接近していると(トレイン状態では)、後続車両に簡単に抜かれてしまいます。自分にとって良い選択をしたと思います」
「ランドの前での6位フィニッシュと、ランドの後ろでの6位フィニッシュでは大きく違いますからね。正しい判断だったと思います」
レッドブルはフェルスタッペンがレースを制し角田が6位に入った一方、マクラーレンはノリスが7位、もう1台のオスカー・ピアストリはクラッシュに消えた。依然としてマクラーレンがコンストラクターズタイトルに王手をかけている状況に変わりはないが、アゼルバイジャンGPでレッドブルはその差を27ポイント縮めた。それ以上に、マクラーレンの2人とフェルスタッペンとのポイント差が縮まったのは大きい。
角田にとって6位フィニッシュは、レッドブル加入後ベストリザルト。ここまでは4度のF1世界チャンピオンであるチームメイトを前に厳しい戦いを強いられてきたが、本人としてもアゼルバイジャンGPで浮上のキッカケを掴むことができたと考えている。
「間違いなくキッカケを掴めたと思いますし、フリー走行2回目や今回のロングランでは改善が見られました。このようなアプローチを始めたばかりなので、クオリティがマックスほど高くないというのは明らかです。しかし一歩一歩進んでいますし、少なくとも以前のレース週末ほど離されてはいないと思います」と角田は言う。
「間違いなくポジティブなことですし、僕としても改善を示せたと思います。このパフォーマンスを掴むためにここ数週間は一生懸命頑張ってきました。もっと働いて、もっとシミュレータ作業などをやって、それが少し報われたと思います。僕はただ自分のやっていることを続けていきます」
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みんなのコメント
この結果も予選でノリスの前でフィニッシュしたから成し得た結果
色々なプレッシャーがのし掛かる状況で予選からミスせず良く頑張った