スズキ初のバッテリーEV(BEV)、新型「eビターラ」のプロトタイプにひと足はやく乗った!『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが印象を綴る。
新型スズキeビターラの特徴
1.居住性2.走行性能3.INFINITY4.まとめ1.居住性
新型スズキeビターラに乗り込むと、シートの座り心地の良さに感心した。試乗車のドライバーズシートは電動調整式で、ピタっとポジションが決まる。
ファブリックと人工皮革のコンビは、見た目の華やかさもさることながら、滑りにくくて実用的。今回は、ショートサーキットでの試乗だったが、身体をしっかりホールドする。
せっかくなので新型スズキeビターラのリヤシートにも座った。フロントシートより着座位置がやや高い分、見晴らしが良い。身長170cmの筆者では、ヘッドクリアランスも十分。実用性は高い。
しかも新型スズキeビターラのリヤシートは160mm前後にスライドするし、リクライニング機能も装備する。ただ、リクライニング機能は後方にあまり倒れない。スズキ「ソリオ」のように、寝そべることは出来ない。より深く倒れたら、背の高い乗員でも広々と過ごせるのでは? と、思った。
2.走行性能
試乗に向け、スタートスイッチをオンにした。新型スズキeビターラはBEVなので、静かにシステムが立ち上がる。シフトセレクターはダイヤル式で、操作性は良好だ。
新型スズキeビターラのパワートレインは、モーターとインバーターを一体化した高効率のeAxle、安心・安全を追求したリン酸鉄リチウムイオンバッテリーで構成される。
最初に試乗したのは新型スズキeビターラの4WDモデル。前後に独立したふたつのeAxleを配置する。
新型スズキeビターラのアクセルを踏み込むと、グイっと進む。パワフルではあるものの、急激なパワーの立ち上がりはナシ。パワフルな内燃機関モデルのように、自然にスピードが上昇する。
コーナリングは、安定していた。それなりのスピードで進入しても、身体があまり揺さぶられず、駆け抜けていく。
新型スズキeビターラの4WDモデルは、リヤタイヤの駆動力も使えるため、フロントタイヤが持つ性能をコーナリングフォースに振ることが出来るからだ。それゆえ、コーナリングが楽しい。
加減速の上下動もよく抑えられている。前後モーターの緻密な制御を実感。ブレーキもごく自然で、“回生感”は薄い。
新型スズキeビターラの“走る・曲がる・止まる”の、レベルはかなり高かった。これまで乗ったスズキ車のなかで、個人的にはナンバーワンかもしれない。
新型スズキeビターラの4WDモデルの最高速度は150km/h以上で、加速性能は0~100km/hが7.4秒! かつてのエスクードからは想像出来ない高性能だ。
次に乗った新型スズキeビターラの2WDモデルは、リヤモーターの制御がない分、やや走りはバタつく。乗り比べると4WDモデルの安定感とパワフルが断然魅力的だ。
今回オンロードのみの試乗だったが、新型スズキeビターラは悪路走破性も高いという。新型スズキeビターラの4WDモデルには、片側のタイヤが浮くような路面でも空転したタイヤにブレーキをかけ、反対側のタイヤに駆動トルクを配分(LSD機能)することで悪路からスムーズに脱出できるTrailモードも搭載。最低地上高は185mmを確保した。
3.INFINITY
新型スズキeビターラの試乗車には、INFINITY(インフィニティ)のオーディオシステムが搭載されていた。
日本では馴染のないブランドだが、アメリカの音響メーカーだ。新型スズキeビターラの静粛性の高い車内と相俟って、迫力あるサウンド体験を楽しめる。ロック、クラシックなどさまざまな音源を試したが、いずれも相性は良い。
当日配布された資料には、インフィニティについて未記載だった。かなり魅力的な装備だけに、もっとアピールしたら良いと思う。
4.まとめ
新型スズキeビターラは完成度の高いBEVだった。
新型スズキeビターラの気になるのは価格だ。スズキの担当者に訊くと「価格は検討中です。逆にどれくらいの価格帯だといいと思いますか?」と、質問された。スズキの担当者も悩んでいるようだ。
「難しいですね……BYDのBEVは、かなり戦略的な価格ですしね」と、答えると、「そうなんですよね……」と、スズキの担当者はかなり悩ましい顔になった。
新型スズキeビターラのヒットは、実力もさることながら価格も重要だ。
かつて初代「アルト」が¥470,000という衝撃的な価格を実現したように、新型スズキeビターラもアッと驚くような価格となるのか……。
気になるばかりだ。
▲次ページ:「エスクードが生まれ変わった!」
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