■「ベンツのミニバン」だけど至ってシンプル
日本でメルセデス・ベンツというと、かつて総輸入代理店を担当していたヤナセのブランド戦略から高級なイメージを持ちますが、実はドイツ本国を始め、欧州では低廉な実用モデルもラインナップされています。
【画像】超カッコイイ! これがアルファードサイズの「新型ミニバン」です!(73枚)
そのひとつがシンプルな装いで実用的に使えるミニバン「Tクラス」です。
Tクラスは2022年7月に欧州で登場したコンパクトミニバンです。
後席左右にスライドドアを備える利便性を持ち、乗用・商用どちらにも適したパッケージングが特徴です。
ボディは全長4498mm×全幅1811mm×全高1859mm、ホイールベース2720mmの標準モデル、全長は4922mm・ホイールベース3100mmとしたロングホイールベース仕様の2タイプ。
ロングホイールベース仕様はトヨタの高級ミニバン「アルファード」ほどのサイズ感ですが、メッキ加飾を抑えたエクステリアや、機能に根付いたシンプルなインテリアを持ちます。
特にインテリアは、木目やメッキなどの派手な装飾は一切なく、色使いもブラックを基調とし、まさに「道具」といった質感です。
パワートレインは、1.3リッターの直列4気筒ターボエンジンもしくは1.6リッターのディーゼルエンジンで、トランスミッションは6速MTもしくは7速DCTが用意されます。
大パワーの高級ミニバンというよりは、最小限のユニットで日常使いをこなす、非常に質素なもので構成されています。
2023年5月にはEV(電気自動車)仕様の「EQT」が追加されました。最高出力90kW(122馬力)・最大トルク245Nmを発生するモーターをフロント搭載し、容量45kWhのバッテリーを組み合わせ、一充電航続距離は282km(WLTPモード)を確保。
このEQTにもロングホイールベース仕様が設定されています。
荷室容量(5名乗車時)は標準仕様が551リッター、ロングホイールベース仕様が828リッターと大容量を確保。なお、乗車位置は5名が基本ですが、ロングホイールベース仕様では2名分のサードシートを追加でき、多人数乗車にも対応しています。
シートアレンジは多彩で、セカンドシートとサードシートはすべて個別にスライド・格納・脱着が可能です。これにより、左右どちらかのセカンド・サードシートを取っ払って長尺物を積載したり、サードシートだけを残して足元を広げた使い方も可能です。
セカンドシート、サードシートをすべて外した際の荷室容量は最大3600リッターを確保でき、いざというときは2人乗りの商用バンのように使うこともできます。
先進機能はメルセデス・ベンツらしく実用車でも十分な内容で、直感的操作を可能にした最新のマルチメディアシステム「MBUX」を採用したほか、レーンキープアシストや交通標識認識、アクティブブレーキアシストなどが標準装備されています。
価格は3万671.14ユーロ(約505万円)からとなっています。
※ ※ ※
実はこのTクラスはメルセデス・ベンツが独自に開発したモデルではありません。ルノーとの業務提携によって誕生したもので、ルノー「カングー」や、日産の欧州向けモデル「タウンスター」とはコンポーネントを共通する兄弟車となります。
ただし、デザインなどに独自の意匠が見られるほか、グリルにはメルセデス・ベンツのブランドアイデンティティである「スリーポインテッドスター」が輝いています。
デビューから3年が経過した今も日本には正規輸入がされていませんが、ごく一部の並行輸入業者が仕入れたものが流通しており、他人と違った「ベンツのミニバン」が欲しい場合は探してみると面白いかもしれません。(くるまのニュース編集部)
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みんなのコメント
先代(初代)と現行モデル(2代目)はメルセデス・シタンという名前で、Tクラスは2代目シタンの上級モデルに付けられた名前ですね。
アルヴェルと同等のサイズと言われているロングホイールベース版は、カステンヴァーゲンと呼ばれる商用バンしか無く、乗用モデル(トゥーラー)はカングーと同じサイズしかありません。
なのでアルヴェルどころか、ノアヴォクセレナより一回り小さいですね。