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【ヒットの法則353】フィアット500は老若男女、誰からも愛される不思議な魅力にあふれていた

2007年7月4日、50年ぶりの復活となった「新型フィアット500」のデビューイベントがイタリア・トリノで行われた。1957年に登場した「ヌーヴォ500」とは駆動方式も排気量も異なるが、「500(チンクエチェント)」の復活は不思議なオーラとともに熱狂的に迎えられた。ここではその記念すべきデビューイベントと、その後に行われた国際試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2007年9月号より)

トリノの街は昼間からフィアット500一色
リアエンジン、リアドライブのフィアット500(チンクエチェント)が登場したのは1957年のことだった。それからちょうど50年経過した2007年7月4日に、新型フィアット500の誕生イベントが、フィアット社のお膝元であるイタリア・トリノで盛大に行われた。

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63カ国からの招待客は約7000人。そのうち4000人以上が全世界にある販売会社の幹部や有力企業の代表者、さらにエンターテインメント&ファッション&スポーツ界を代表する人物が約1000人、そして、金融アナリストやジャーナリストが1000人以上という内訳だ。

メインイベントはトリノ市内を流れるポー川ほとりの特設会場で、午後10時から行われたが、街は昼間からフィアット500一色で染まった。繁華街を歩きショーウインドウを覗けば、さりげなくフィアット500の模型やステアリングなどのパーツが、その店の商品といっしょにディスプレイされていたり、また市内の多くの広場では、子供たちが楽しめるゲームや、大人が満足できるコンサートなど、様々なイベントが行われていた。

そして、何よりも目を引いたのは街に集まってきた数多くの旧型フィアット500たち。ヨーロッパにあるたくさんのオーナーズクラブが大動員をかけたようで、集合会場となった広場は旧型フィアット500で埋め尽くされ、実に賑やかだった。夜のメインイベントの演出は、去年のトリノオリンピック開会式を手がけたディレクターが担当した。水上を舞うフィアット500や隅田川の花火大会を凌ぐド迫力の打ち上げ花火など、実に見せ場の多い素晴らしいデビューイベントとなった。

軽自動車よりも大きくてリッターカーよりも小さい
前夜の興奮も冷めやらぬまま、翌日にはトリノオリンピックでフィギュアスケート会場となったアリーナで、新型フィアット500のプレゼンテーションが行われた。

経営不振に陥っていたフィアット社の業績をV字回復させたセルジオ・マルキオーネCEOが挨拶に立ったが、この現代に復活した小さいクルマは、環境へ与える負荷が少ない優れたものであると強調していた。フィアット社は最新データでCO2排出量は140g/kmと非常に優秀な数字を記録している。そのあたりの自負があるのだろう。新型フィアット500によって、こうした点をさらにアピールし、販売促進につなげたいということだろう。

さて、サイズから見ていくことにしよう。全長×全幅×全高は3546×1627×1488mmで、日本の軽自動車枠より146mm長く147mm幅広い。それはまた日産マーチより179mm短く、33mm幅が狭いということでもある。軽自動車よりはひとまわり大きいが、リッターカーよりは明らかに小さい。日本のクルマにはないサイズということになる。

用意されるエンジンは3種で、ガソリンが1.2Lと1.4L、ディーゼルは1.3Lだ。最高出力は順番に69ps、100ps、75psで、EU総合燃費(CO2排出量)は、19.6km/L(119g/km)、15.9km/L(149g/km)、23.8km/L(111g/km)だ。データ的には1.3Lディーゼル+スーパーチャージャーの良さが際立っている。これが欧州では量販の本命グレードということになるのだろう。

サイズやエンジンなどを確認していくと予想がつくと思うが、実はこの新型フィアット500、ベースとなっているのはパンダだ。というわけで、サスペンションは前がストラットで、後がトーションビーム。また、トランスミッションは、5速マニュアルとオートマチックモード付き5速シーケンシャル(デュアロジック)がある。

グレードは3種のエンジンそれぞれにベーシック仕様の「POP」と、上級仕様の「SPORT」と「LOUNGE」の2種が設定される。また、ボディカラーは鮮やかなトロピカルイエローから迫力あるブラックまで、12色が用意されている。

イタリアでの販売価格は20%の税金込みで、1.2POPの1万500ユーロ(約175万円)から、1.4SPORT&LOUNGEの1万4500ユーロ(約240万円)となっている。

内外装の質感はかなり高くて走りはあらゆる面でスムーズ
プレゼンテーションが行われたアリーナの隣にあるオリンピックスタジアムから、試乗はスタートした。蛇足だが、トリノと言えば、あの名門サッカーチーム、 ユベントスが本拠を置く街。そのホームスタジアムが改装中なために、現在はここをホームにしているそうだ。

1000人ものジャーナリストを呼んでいるので、試乗車は180台も用意、そして、この大きなスタジアムをスタート地点とすることで、混乱もなくスケジュールは進んだようだ。しかし、さすがに試乗できる時間と場所には制約があるのは致し方ないところ。インプレッションをとれたのは、トリノの街中で小一時間程度だった。

試乗車は1.4SPORTの5速MTで、タイヤはオプション設定となる195/45R16サイズを装着していた。見た目より重厚感があるドアを開けて乗り込むと、目に入る楽しいデザインのインパネ回り。もちろん従来モデルのインパネデザインをモチーフにしているのだが、全体から受ける印象はポップだ。そして、ステアリングホイールのグリップは太めで握り応えがあるのがいい。インテリア全体の質感はかなり高い。その点で言うと、ベースとなっているパンダとはレベルが違う。

ドライバーズシートの調整幅は広い。180cm以上ある大柄な人でもベストポジションをとることができるはずだ。ただ、その場合、リアシートのニースペースはかなり狭くなってしまう。ステアリング調整はテレスコピックはなくチルトのみ。調整が完了したところで前方を見渡すと、期待通りの視界の良さだ。

走り出してまず感じるのは、すべてが滑らかなこと。MTの操作感はしっとりとしていてギクシャクするところはないし、加速感もスムーズだ。エンジンはトルク感がもっとあればベストだが、回転の伸びはよく、静粛性もいいレベルにある。

サスペンションもしなやかだ。しっかり感もあり走っていて小気味いい。1.4SPORTの標準装着タイヤは185/55R15だが、この試乗車の16インチとの組み合わせはなかなかよいと感じだ。

平坦な街中での40~60km/hレベルの走行では、全般にいい印象を受けた。アップダウンがあるワインディングロードでは、どのようなレベルにあるのか。そして、デュアロジックの仕上がりはどうか。それはまたの機会ということになる。また、試乗したのは100psの1.4だが、1.2はSOHCであり69ps。最大トルクもパワーと同様に3割ほど差がある。車重は65kg軽いとは言っても、この1.2がどの程度の運動性能を持っているのかも興味深いところ。しかし、これについても今回は残念ながら報告できない。

さて、日本への導入スケジュールだが、まず、来年2008年2月に1.2のデュアロジック、5月に1.4のデュアロジック、そして、夏に1.4のマニュアルという予定(すべて右ハンドル)だ。

1ユーロが170円にもなろうという円安、ユーロ高の折り、果たして日本での販売価格がいくらになるかは興味深いところ。パンダより高くなることは間違いない。グランデプントと同レベルかなあ、というのが予想だ。もちろん、その価格設定次第というところはあるが、日本にはこの手のクルマのファンが多いので、販売台数はかなりいくだろう。

最後に、現地で聞いたウワサをひとつ。すでに新型フィアット500の「アバルト」バージョンが開発の最終段階に入っているとか。それはあっと驚く200psエンジンを搭載しており、怖ろしいほどの運動能力を持つというもの。オールドファンならずとも、心ときめく話だ。(文:荒川雅之/Motor Magazine 2007年9月号より)



フィアット500 1.4 16V 主要諸元
●全長×全幅×全高:3546×1627×1488mm
●ホイールベース:2300mm
●車両重量:930kg (DIN)
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1368cc
●最高出力:100ps/6000rpm
●最大トルク:131Nm/4250rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●最高速:182km/h
●0→100km/h加速:10.5秒
※欧州仕様

フィアット500 1.2 主要諸元
●全長×全幅×全高:3546×1627×1488mm
●ホイールベース:2300mm
●車両重量:865kg (DIN)
●エンジン:直4SOHC
●排気量:1242cc
●最高出力:69ps/5500rpm
●最大トルク:102Nm/3000rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FF
●最高速:160km/h
●0→100km/h加速:12.9秒
※欧州仕様

[ アルバム : フィアット500 はオリジナルサイトでご覧ください ]

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