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スバルのハイブリッド車と電動ツインモーターSUVを考察する

現在、どの自動車メーカーもこれから迎える「CASE」時代にどのように向き合い、どのような道を選択して進もうとするかを示さなければならない状況にある。また、差し迫っているアメリカのZEV規制、ヨーロッパの新たな2030年に向けたCO2削減政策にどのように適合させるかも、今後の自動車メーカーにとって重要な課題だ。

混迷のCASE対応

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スバルは2020年1月20日に、今後の進むべきロードマップを発表したが、CASE全体に対する取り組みについては不明確で、まだ十分に練り込んだ戦略はできあがっていないと感じられた。

一方で、アメリカ市場に大きく依存するスバルにとってZEV規制対策が最も重要な課題であり、同時にCO2削減、企業平均燃費(CAFE)を改善することも求められているため、今後の電動化戦略についてのロードマップについては公表した。

スバルの電動化ロードマップ

スバルは2030年までに全世界販売台数の40%以上をEVとハイブリッド車とし、2030年代前半には、生産・販売する全てのスバル車に電動化技術を搭載すると発表。2050年にWell-to-Wheelで新車平均(走行時)のCO2排出量を、2010年比で90%以上削減するという長期目標を明らかにした。

※関連記事:スバルの次世代戦略 2030年代前半に全車電動化と死亡交通事故ゼロを目指す

ここで大きな課題は電動化である。電動化とは電気自動車(EV)、ハイブリッド、PHEV、
マイルドハイブリッドが含まれ、2030年代前半に全スバル車を電動化するという意味は、これら様々な種類の電動化技術により成し遂げるということだ。

ただ、ヨーロッパの2030年CO2規制や中国のNEV規制を想定すると、電気自動車をどのように展開させるか、またハイブリッドと電気自動車をどのような比重で考えるのか、については明確な展望は存在していないように感じられた。

スタードライブ・テクノロジー

スバルは、2019年からアメリカ市場にZEV規制対応モデルとしてクロストレック(日本名:XV)PHVを投入している。スバルは、カリフォルニア州大気資源局(ARB)に対して2019年にPHVを投入することを約束しており、これが実行されたわけだ。

このPHVには「スタードライブ・テクノロジー」という名称のハイブリッド・システムが採用されているが、これはトヨタのFR用ハイブリッド・システムをスバルのAWDトランスミッション・ケースのサイズに合わせてレイアウトしたもので、トヨタの新世代・縦置きTHSと同様に2モーター/電気機械式無断変速機構を組み合わせたユニットであり、エネルギー・マネージメント・システムもトヨタ方式を採用している。

駆動用モーター(MG2)の出力は119ps/202Nm。駆動用バッテリーはプリウスPHVと共通の8.8kWh容量のリチウムイオン・バッテリーをリヤのラゲッジスペース下側に搭載している。FB20型エンジンはPHV専用にチューニングされ、13.5という高圧縮比で、139ps/182Nmを発生。システム総合出力は150psとされている。

バッテリーによるEV走行距離は27km。EPA総合燃費で14.9km/L、ガソリン等価燃費(MPGe)
で38.2km/Lとなっている。なお価格は約382万円で、ガソリンモデルの最上級グレードより84万円ほど高い。ただし、49万円の補助金は得られる。

電気自動車の展開

スバルは、トヨタとの提携強化により、今後はこのAWD+ハイブリッドの「スタードライブ・テクノロジー」を他のモデルにも拡大採用し、ハイブリッド、PHV化を図る方針だ。ただし、全モデルの電動化を目指すには、高価格のハイブリッド、PHVだけでは不十分で、今後は現行の「e-ボクサー」以外に新たハイブリッド/マイルド・ハイブリッド・システムを模索する必要がある。

それについてスバルは「xEV」という表現にとどまり、現時点では明確にはなっていない。

一方、スバルはカリフォルニア州に対し、PHVの市場導入と同様に、2021年には電気自動車の市場導入も確約しているので、電気自動車の開発・販売も現状では必須の課題なのだ。

もともとスバルは独自で電気自動車を開発していた経緯があり、2009年に軽自動車の電気自動車「スバル・プラグイン・ステラ」を限定発売している。もしこの独自技術が継続・開発されていたら、スバルは電気自動車のパイオニアとして世界的なゲームチェンジャーになれていたかもしれない。

だが、この技術開発は継続されなかった。そのため、スバルの電気自動車開発はトヨタ、デンソー、マツダなどの共同開発組織「EV C.A.スピリット」へ参加できたことは、願ったり叶ったりといえる。面白いことにマツダは「EV C.A.スピリット」での技術基盤を使うことなく自社開発で「MX-30」を発表している。

第1弾はAWDのSUV

そのため「EV C.A.スピリット」の技術基盤を使う第1号がトヨタ/スバル共同開発のC+セグメントのAWD SUVということになる。電気自動車がメインストリームになるとは考えていないトヨタは、他のメーカーと共同開発を行ないリスクを分散する戦略で、トヨタにとってZEV規制に対応した電気自動車の開発を急ぐ状況にあるスバルは、格好の共同開発のパートナーといえるのだ。

共同開発の進め方としては86/BRZ方式で、デザイン、開発、製造はスバルが担当し、トヨタ、スバルの両ブランドで販売する方式だ。そのため基本デザインはスバルで、トヨタは独自のフロント・デザインにすることになる。

ハードウエアは、バッテリーをフロア構造と一体化したEV専用のプラットフォームで、前後にモーターを配置するAWDだ。つまりスバルは電気駆動のAWDに挑戦することになる。なおこのSUVは電気自動車の特長を活かし、C+セグメントながらホイールベースは2800mm前後というロング・ホイールベースになると想定されている。

スバルはこの2モーターAWDに対して、フィードバック制御の高応答・緻密化によりスリップ制御を行なうこと、前後モーターの独立制御によりアンダーステア/オーバーステア制御を取り入れることでライントレース性を高めるとしている。つまり、スバルは従来のAWD技術の知見を電気駆動AWDに投入することでブランド・アイデンティティを具現化するというのだ。

しかし、すでに2020年後半~2021年に登場する日産の電動AWD SUVの「アリア」は、同じ2モーターで300psオーバー、680Nmの出力を持ち、ピッチングの制振制御、過渡領域でのGベクタリング・コントロール、2モーターでの前後可変駆動トルク制御、さらにブレーキ・トルクベクタリングなど電動モーターならではの高精度な運動制御を盛り込んで登場する予定だ。また当然ながらプロパイロット2.0も搭載している。このアリアはまさにスバル電動AWDのライバルとして真正面から激突するモデルとなる。

2021年時点では、ホンダe(2020年秋に発売)、マツダ MX-30(2020年末)、日産アリア(2021年)など、新たな電気自動車が一斉に登場する年となるが、トヨタ/スバル連合の電気自動車はどのように評価されるか、どのような存在感を実現できるのか楽しみでもある。<松本晴比古/Haruhiko Matsumoto>

EV C.A.スピリット 公式サイト

Twitter:https://twitter.com/autoprovenet
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