3世代で引き継がれたコンセプト
日産からR34型スカイライン GT-Rをお借りし、しばらくしてエンジンにヤラれた。クラシックカーを楽しむのに最適とはいえない雨だったが、四輪駆動のスポーツカーにとっては、能力を試すのに絶好の条件だった。
【画像】やっぱり黄金期だった? 輝かしい1990年代のクルマ UK編集部が気になる10台 全129枚
スポーツカーへ四輪駆動を持ち込んだのは、1980年代のアウディ。対して日本の自動車メーカーは、1990年代から本格的に技術の進化へ取り組んだ。
世界ラリー選手権では、スバル・レガシィとインプレッサ、三菱ランサー・エボリューション、トヨタ・セリカ GT4が台頭。日産は、サーキットで技術力を見せつけた。
スカイライン GT-Rの歴史は1969年へ遡るが、3代目のR32型で四輪駆動化。1990年代に入ると、R33型を経てR34型へ進化を重ねつつ、3世代で同じコンセプトが引き継がれている。
強化されたクーペボディのフロントに載るエンジンは、2.6L直列6気筒ツインターボ。後輪操舵システムも実装され、複数のセンサーでシャシーは制御された。極めて高度な電子制御技術を、走るコンピューターだと皮肉的に表現する人もいたほど。
公道の速度域では控え目な2.6L直6エンジン
テレビゲームのグランツーリスモで、スカイライン GT-Rの速さにヤラれた読者も多いはず。グレートブリテン島へ輸入された台数は非常に少なかったものの、強烈なイメージを抱いていた英国人は少なくなかった。
筆者はゲームの影響で、少し定番すぎる日本車だと感じていたことも事実だ。実際に運転してみると、乗り心地が硬めでロードノイズの大きい、普通のクーペだな、というのが第一印象だった。
公道の速度域では、直6ツインターボエンジンは滑らかに回り、主張は至って控え目。多くのGT-Rのマフラーが、大砲のような社外品へ交換されていることにもうなずける。
ドライビングポジションは理想的。1990年代のモデルのピラーは細めで、ガラスエリアは広い。狭い市街地でも、取り回しがしやすい。
意外なほど自然でアナログなドライバーズカー
濡れたワインディングへ進み、3速に落とし左コーナーへ進入。アクセルペダルを軽く踏み込むと、リアが滑らかにスライドする。続いて迫る右コーナーでは、反対向きに。
ステアリングホイールは、筆者へ語りかけるように情報を伝え、即座にフロントタイヤを反応させる。硬めのサスペンションは、凹凸の目立つ区間でも不安定にさせることはない。驚きと喜びで、心が満ちる。
6速MTのギア比は、そこまでロングではない。直6エンジンを、8000rpmまで引っ張り切れる。最新のフォルクスワーゲン・ゴルフ R以上に速いわけではないかもしれないが、繊細で流暢に駆け抜けていく一体感では遥かに凌駕する。
スカイライン GT-Rは、意外なほど自然でアナログ。テレビゲームで憧れたクルマは、紛うことなきドライバーズカーだった。
日産スカイライン GT-R V-スペック(R34/1999~2002年/英国仕様)のスペック
英国価格:5万3819ポンド(新車時)
最高速度:251km/h以上
0-100km/h加速:4.6秒
車両重量:1605kg
パワートレイン:直列6気筒2568cc ツインターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:280ps/6800rpm
最大トルク:40.4kg-m/4400rpm
ギアボックス:6速マニュアル(四輪駆動)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ダイハツの斬新「4人乗り軽トラ」がスゴかった! 旧車風「“丸目”ライト」×やさしいグリーンがめちゃカワイイ! 屋根開きスタイルの「バスケット」コンセプトは今欲しい1台
もはや国が「日産」を救済するしかないのか? 6700億円の赤字、取引1万9000社の命運…産業空洞化の懸念! 国の決断が日本の自動車産業を左右する
日本にも飛来する? 米軍の最新「攻撃機」が運用スタート! でも“ミサイルも爆弾も使いません”どういうこと?
トヨタ「少し…小さな高級ミニバン」が凄い! “5ナンバーサイズ”で「大型メッキグリル」採用! ちょうどいいサイズに「豪華インテリア」採用の「エスクァイア」 なぜ消えたのか
引退した後も臨時で走りまくっていた「最後の国鉄形特急電車」はどこへ? 姿を見せなくなったワケ
「魔が差した」 1000円の着服で退職金1200万円没収! 京都市バス運転手への厳罰主義は正当か? 人材不足の現場にさらなる懸念も
もはや国が「日産」を救済するしかないのか? 6700億円の赤字、取引1万9000社の命運…産業空洞化の懸念! 国の決断が日本の自動車産業を左右する
いまでこそ誰でも希望ナンバーを選べるけど昔は苦労したのよ! 「順番待ち」「個人間交渉」と涙ぐましい努力で手に入れていた好きな番号のナンバープレート
不人気だった理由は時代のせい? それとも“斬新な顔”のせい!? 32年前に全面改良したホンダ3代目「インテグラ」とは
ホンダ、電動化計画を見直し EV・FCVは2030年でも3割以下 HVは2倍以上の220万台へ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
まったくもって理解不能