F1スペインGPでのジョージ・ラッセル(メルセデス)との一件を受けて、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は出場停止処分一歩手前だが、仮に最悪の状況に陥ったとしても、チームは複数の候補の中から代役ドライバーを立てることができる。
バルセロナのレース終盤、ラッセルに追突したフェルスタッペンには10秒のタイム加算ペナルティとスーパーライセンスのペナルティポイント3点が科された。これでフェルスタッペンは直近1年間の間にペナルティポイントを11点累積。あと1点でも科された場合は、1戦の出場停止処分が言い渡される。
■印象的な活躍見せるF1注目ルーキー。アイザック・ハジャーのルーツと信念、その素顔に迫る
ペナルティポイントは1年間有効であり、昨年のオーストリアGP決勝で科された2点が失効する今年の6月30日まで、フェルスタッペンはスチュワードの怒りを買うわけにはいかない。とは言え、7月を迎えたとしても猶予は3点……その次のポイント失効日は10月27日であり、スペインGPのような重大インシデントを引き起こせば一発で出場停止という状況は変わらない。
フェルスタッペンがまたしてもペナルティポイントを科されるかどうかは本人次第だ。しかし万が一出場停止を余儀なくされた場合、誰がレッドブルのマシンに座るのか、様々な憶測が飛び交っている。
そこでフェルスタッペンの代役に指名される可能性のあるドライバーを紹介する。
アイザック・ハジャー
フェルスタッペンは今季3度のポールポジションを獲得し、日本GPやエミリア・ロマーニャGPで優勝するなど、最速マクラーレン勢に食らいついているが、レッドブル陣営で最も印象的なドライバーを挙げるならば、レーシングブルズのルーキー、アイザック・ハジャーだろう。
雨が波乱を呼んだ開幕戦オーストラリアGPのフォーメーションラップでクラッシュを喫して涙をのんだハジャーだが、その後はレッドブルのドライバー交代をめぐるドラマを尻目に、仕事にコツコツと取り組み、多くの可能性を示してきた。
ハジャーはここまでの9戦中5戦で入賞。モナコGPの予選ではルイス・ハミルトン以来となるルーキー5番手を獲得した。
ハジャーのペースとスキルに注目が集まっているが、レッドブル上層部が懸念するシニアチームへの適応という面では、1戦限りという事実によって和らげられるだろう。しかしハジャーにとっては、実力を見せつける重要な機会だ。
リアム・ローソン
リアム・ローソンは2025年シーズン序盤、レッドブルで2戦起用されたが、惨敗を喫した。しかし、その間で得た知識によって、フェルスタッペンの代役を十分に務めることができるかもしれない。
レッドブルから降ろされたローソンは第3戦日本GPからレーシングブルズに戻り、名誉挽回に努めている。
起用失敗とスピード降格を考えると、ローソン自身はレッドブルへの一時的な復帰に乗り気ではないかもしれない。しかし逆に言えば、過去の亡霊を払拭するための1戦と捉えることもできるだろう。
ローソン起用に反対するのは? レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表らはローソンの走りを間近に見て、あまり感心していなかった……1度きりのレッドブル出走のチャンスは、他の誰かに与えられるだろう。
岩佐歩夢
その“他の誰か”とは、2021年からレッドブルのジュニアドライバープログラムに参加してFIA F3とFIA F3に参戦した岩佐歩夢だろう。
現在はレーシングブルズのリザーブドライバーを務める傍らTEAM MUGENから日本のスーパーフォーミュラに参戦している岩佐は、開幕5戦で3回の表彰台を獲得。新進気鋭の才能をレッドブルの暴れ馬に放り込んで実力を見るというやり方もひとつだ。
岩佐は2024年日本GPのフリー走行1回目でRB/レーシングブルズからF1公式セッションデビューを果たし、今年はバーレーンGPのフリー走行1回目でフェルスタッペンのマシンに乗り込んだ。
ただ、岩佐がいきなりフェルスタッペンの代役を務めることは考えにくい。しかし、ハジャーかローソンがレッドブルで代役を務めることで空いたレーシングブルズのシートに座る可能性は十分にある。
アービッド・リンドブラッド
岩佐と同じくレッドブルの育成プログラムに4年間所属し、ジュニアカテゴリーで名を轟かせているのがアービッド・リンドブラッドだ。
今季FIA F2に昇格したリンドブラッドは、ジェッダ戦スプリントレースやバルセロナ戦フィーチャーレースで優勝するなど、目を引く活躍を見せている。
しかしリンドブラッドもまた、即座にレッドブルで起用されるというよりも、レーシングブルズの穴を埋める要員として呼び出される可能性が高い。
ただリンドブラッドのチャンスを左右するもうひとつの問題がある。フェルスタッペンが2015年にF1デビューを果たした後に導入された年齢制限だ。
FIAは2016年、F1ドライバーは「シングルシーターのフォーミュラカー競技において直近、一貫して卓越した能力と成熟度を示していると判断されない限り」18歳以上でなければならないと発表した。
そのため、フェルスタッペンが出場停止となった場合でも、リンドブラッドは少なくとも8月に18歳の誕生日を迎えるまでは特別な許可が必要となる。
ダニエル・リカルド
ファンタジーの世界に足を踏み入れることになるかもしれないが、レッドブルがより経験豊富なドライバーを起用するべきだと判断した場合でも、ダニエル・リカルドの復帰はあり得ないだろう。
リカルドは過去にレッドブルで5年間を過ごし、セバスチャン・ベッテルやフェルスタッペンを相手に7勝をマーク。チームとは切っても切れない関係にあり、ホーナー代表のお気に入りでもある。
リカルドは2023年途中から当時のアルファタウリでF1復帰を果たしたが、角田裕毅を上回るパフォーマンスを示すことができず、2024年途中でローソンと交代させられることとなった。
たとえ1度きりのレースであっても、リカルドを復帰させることは多くのファンに歓迎されるだろう。しかし本人はF1シートを失って以来モータースポーツから距離を置いている。
セルジオ・ペレス
リカルドを選択肢に挙げることは無理があるかもしれないが、セルジオ・ペレスはまだ可能性があると言えるかもしれない。
ペレスは昨年までレッドブルに所属し、チームの動き方を誰よりも知っている。問題は、昨年のパフォーマンス不足によってホーナー代表をはじめチーム代表陣との間に溝ができてしまったこと。レッドブルはコンストラクターズランキング3位に終わり、チームが獲得した計589ポイントのうちペレスはわずか152ポイントだった。
リカルドとは異なり、ペレスは特に2026年からF1に参戦する新生キャデラックのシート獲得に関する噂が絶えず、再びステアリングを握りたいと考えているはずだ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
撮影時は低速だからグリップが足りなかった?? ピレリ、映画『F1/エフワン』に提供したタイヤを解説「皆さんご存じの通り、熱を入れなきゃいけない」
マルク・マルケス、ドゥカティ同士の限界バトル制して11年ぶりイタリア勝利! 小椋がトップ10入り|MotoGPイタリアGP決勝
レッドブル育成リンドブラッドが旧型F1カーのテストへ。FP1デビューへの準備か
アルピーヌはF1参戦でブランドを傷つけている? ロズベルグが指摘「下位チームに大金を投じてもマイナスプロモーション」
RQ10年目は3カテ初挑戦の霧島聖子「レースが好きだから続けたいと改めて思った」【2025RQインタビューVol.19】
「免停の女」が駐車場で事故して逃走… 「場内は運転したらダメなの?」衝撃発言も! 「免許与えるな」「2度と運転しないで」の声も! ネット騒然の“事件”一体何があった?
ホンダ新型「フィット」まもなく登場!? 3年ぶり顔面刷新で「斬新顔」に? 細スギ「ヘッドライト」がカッコイイ「新モデル」に登場に期待
日本にはタイヤメーカーが4社もあるのに…ドイツには1社しかないワケ【Key’s note】
渋滞しているのに「謎の車間距離を開けるクルマ」が前に…。なぜ適切な距離を保てないのでしょうか?
アドバイスのつもりでも若者にしてみりゃ老害! クルマ趣味にありがちな「老害認定発言」5つ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
どうせファンタジーとか言うならセバスチャン・ベッテルでも乗せて話題だけでも作ろうぜ