エンジン内部まで手が入る本格改良を実施
2010年代、国内4メーカーがこぞって投入したクォーター(250cc)スポーツモデルにより、この市場は多くのユーザーに支持された。ホンダもタイで生産されていたフルカウルの単気筒モデルCBR250Rをラインナップしていたが、2017年により本格的なスポーツモデルとして国内市場に投入したのが、この2気筒エンジンモデルを搭載するCBR250RRである。
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鋼管トラス構造フレームに倒立フロントサス、そして左右非対称のアルミスイングアームにプロリンクサスペンションを装備。LEDデュアルヘッドライト、LEDウインカー、LEDテールランプはもちろん、さらに「スロットルバイワイヤシステム」を250ccモデルで初めて採用するなど、先進システムも採用したモデルであった。
国内登場から3年となる今回、その心臓部となるエンジンを中心に一部仕様変更を受けることとなった。具体的には、DOHC4バルブ直列2気筒249ccエンジンのピストンを新形状のものに変更。そのピストンによる高圧縮比に対応するためにピストンリング溝に錫メッキ処理を追加。また浸炭処理により強度を高めた浸炭コンロッドも採用。フリクションロスを最小限に抑えるため、バランサーシャフト軸の小径化やバルブスプリング荷重の低減、エンジン内のポンピングロス低減につながるシリンダー下端への切り欠きを追加するなど最高回転数を高めながら、点火時期、吸気系部品の最適化やマフラー内部構造の変更などを施している。 「速域から高速域にわたる力強い出力特性としながら、パワーウエイトレシオの向上に合わせた、さらなる操りやすさを追求し、スーパースポーツモデルとしてのトータルコントロール性能の進化」とテーマが掲げられ、 最高出力は30kW(41PS)/3000rpm、最大トルクは25N・m/11000rpmと、従来モデルに対し出力は2kW(3PS)、トルクは2N・m向上している。
出力特性の変更にともない、スロットルバイワイヤシステムもライディングモードの各パラメーター設定値を最適化(3タイプの出力特性を選択可能)。足まわりでは、フロントサスペンションのフリクション低減と減衰力の最適化によりスポーツ走行での路面追従性を向上。新たにアシストスリッパークラッチを標準装備とした。これはクラッチレバーの操作荷重と、シフトダウンにともなう後輪ホッピングを軽減する効果がある。また、別売りの純正アクセサリーにはより素早いシフトチェンジ操作を可能とする「クイックシフター」も設定する。
また、出力向上とともにカラーリングも変更に。グランプリレッド(ストライプ)、マットガンパウダーブラックメタリック、パールグレアホワイト、グランプリレッドの4色をラインアップ。ホイールカラーは全車ゴールドとなった。価格はストライプモデルが85万4700円。その他のカラーが82万1700円(ともに税込み価格)。9月18日(金)に発売となる。
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