F1サンパウロGPの決勝レースは、1周目にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)とケビン・マグヌッセン(ハース)がリタイアする多重クラッシュが発生。これはダニエル・リカルド(アルファタウリ)のレースも台無しにしてしまった。
17番グリッドからスタートしたリカルドのリヤウイングには、クラッシュによりアルボンのマシンから脱落したタイヤが直撃。マシンにダメージを負ってしまった。
■ダニエル・リカルド、ターン1でクラッシュしたマシンのタイヤがリヤウイングを壊し、終戦。レースに復帰も勝負権なし「僕らは本当に速かったのに、残念」
すぐさまセーフティカー(SC)が出場する中、リカルドは1周目の終わりにピットイン。ガレージにマシンを入れた。しかし、その後レースは2周目途中で赤旗が出され中断。2周目の終わりに各車がピットに戻ってきた。
この中断中にアルファタウリはリカルドのマシン修復をすることができたため、赤旗後のリスタートからリカルドはレースに合流できた。しかし彼と、同じくスタート時の混乱でダメージを負っていたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)はピットレーンスタートとなった上、1周遅れとなってしまった。
FIAの国際競技規則には、次のように定められている。
「レースが中断された時点でガレージにいた車両は、ピットに入った順にファストレーンの最後尾に並べられる」
「そのような車両は、レース再開時にピットレーンを離れることが許可されるが、セーフティカーが戻ってきたら再びピットレーンに入らなければならない。リスタート後、(コース上)最後尾の車両がピット出口を通過した時点でレースに参加することができる」
「この手順で完了した各ラップは、適宜レースラップとしてカウントされる」
しかし、リカルドは”常識”が通用しないこの”いい加減な”ルールに異議を唱えている。彼は自分が他の集団と同じラップにいたとカウントされるべきだと考えているからだ。
「赤旗が出ればレースに復帰できると思っていた」
そうリカルドは語った。
「それでピットに向かったんだ。赤旗が出ると聞いていたからね。チームはマシンを修復してくれた」
「そして、オスカーと僕は1周遅れでスタートすることになった。またレースができるという興奮は、完全に消え去ってしまった」
「グリーンフラッグで1周も完了していないのに、どうして1周遅れでレースを始めるのかわからない」
「本当に悔しい。ルールがちょっといい加減なのは明らかだ」
リカルドの不満は収まらず、常識的な判断を下してほしかったと話した。
「もし15台が今日のような問題を抱えていたとして、15台を1周遅れでピットに入れ、5台をグリッドにつけるつもりなのだろうか?」
「いいや、彼らはそんなことはしないだろう。だから僕としては、もっと彼らに常識的な判断を下してほしいし、オープンマインドになってほしい」
「僕はただ、レースがしたかった。彼らが僕をレースに混ぜてくれることを願っていたんだ。あれはちょっと傷つくよ」
ただ、リカルドとピアストリが他のマシンに比べて走行したラップが1周少ないのは事実。もし赤旗がでなければ、リタイアするか修復に時間がかかり1周遅れどころでは済まなかっただろう。
リカルドは自らに過失がないインシデントでダメージを負い、一時はレースを諦めていただけに、レースに復帰できると大いに期待していたはずだ。
実際、9位となったチームメイトの角田裕毅とほぼ同じペースで走れていたリカルド。それだけに、周回遅れでのリスタートは堪えただろう。今回はつくづく不運なレースとなってしまった。
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