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走りも装備も進化した都会派コンパクトクロスオーバー、レクサス「UX300h バージョンL」

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走りも装備も進化した都会派コンパクトクロスオーバー、レクサス「UX300h バージョンL」

 都会派のコンパクトクロスオーバーとしてレクサス「UX」がデビューしたのは、2018年11月。新採用のGA-Cプラットフォームと新開発の直列4気筒2.0Lガソリンエンジンやハイブリッドシステムでシリーズを形成してきた。その後、レクサスの電動化構想の一環として、2020年にレクサス車として初の100%電気の「UX300e」が加わった。さらに2023年12月には全グレードを電動化するということで、ガソリン車を全廃し、ハイブリッドとEVの2モデルのみで「UX」シリーズが構成されることになった。

走りの性能と室内の使い勝手が向上

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 ハイブリッド車は、システム出力向上などハイブリッドシステムを刷新。2.0Lガソリンエンジンは188Nmの最大トルクは同じだが、出力は146PSから152PSにアップ。モーターの性能も前輪は109PS、202Nmから113PS、206Nm、後輪用モーターは7PS、55Nmから41PS、84Nmへと向上している。しかも、車両重量は1620kg(250hバージョンL、4WD)から1580kg(300h、バージョンL、4WD)へと軽量化されたのだ。ここでわかるように車名も「250h」から「300h」へと変更されている。

 現時点でのラインナップは「UX300h」のバージョンL、Fスポーツ、バージョンCで、それぞれにFF車と4WD車が用意されている。価格帯も455万9000円~565万7000円とレクサス車の中では、エントリー価格の設定になっている。「300h」以外はEVの「300e」がある。試乗したのは「300h、バージョンL」の4WDモデル。シリーズ最高価格のモデルだ。



 2023年12月の商品改良は、走りの性能の向上と室内の使い勝手の向上がポイントだった。走りの性能ではエンジンルーム内での補強材の追加や制振材、遮音材を配置している。室内では最新の予防安全技術の進化の他に、コクピットでは、フロントパネルの中央部の液晶パネルが12.3インチに大型化され、センターパネルからアームレストにかけてのデザインも大幅に変わっている。



 中でも、シフトノブの形状は、小型化され、電動でシフトポジションを制御するエレクトロシフトマチックを採用。シフトはショートストロークで、Pは独立したプッシュ式だ。変速は電気式無断だが、パドルレバーで8速のマニュアルシフトも楽しめる。室内で不可思議だったのはブレーキのHOLDモードスイッチの位置と、ドアミラーの左右調整切り替えがハイブリッドモデルと異なっていたのだ。ハイブリッドとEVは同じ内装を使用していないのだ。



 ドライブモードはメーターカバーの左右のダイヤルで選択する。モードはNORMAL/SPORT/ECOの3モードが左側のダイヤル、右側のダイヤルはTRCオン・オフボタンだ。走り出すと、EV走行の時間や距離は、比較的短く、エンジンがすぐに始動する。しかも、直4、2.0Lのガソリンエンジンはノイズが大きい。カタログや広報資料にも電池+モーターでの走行可能距離や時間などの記載が見当たらないので、広報担当を通して技術部に問い合わせてみた。

 その結果、「UX350h」の電池+モーターでの自走距離は1km程度なので、実際にモーターで走る距離は限られている、とのことだった。このハイブリッドは、モーター走行というよりも、ガソリンエンジン走行での補強、パワー/トルクの役割を担っていると考えていいようだ。ただし、試乗中にシフトをSモードにすると若干、充電は行なっていた。

走行性能、ラゲージスペースは?

 0→100km/hの加速を計測してみると、7秒台半ばを記録した。コンパクトクロスオーバーとしては、かなり俊足といえる。ただし、加速中のエンジンノイズは大きめだ。今回の改良では、足回りを強化し、走りの性能を向上させた。ライントレース制御やフラットボディ制御を採用することで操安性は強化されている。ブレーキも前後制動力配分制御を採用したことでブレーキをかけた時の接地感も向上した。

 NORMALモードでは低速域から高速域まで、やや重めの操舵力が要求される。直進時も重めでハンドルを切り込むと、直進に戻る力が強い。切り込む時の抵抗力も小さくない。ワインディングロードではコンパクトスポーツのように若干腕力を必要とし、キビキビした動きでハンドルさばきを楽しませてくれた。SPORTモードでは操舵力にやや重さが加わる。乗り心地は、目地の乗りこえ時の上下動が、NORMALではやや大きく、SPORTは抑えられている。上下動の収まりも早い。継ぎ目でのドンッという振動も、SPORTは抑えが効いている。街中はNORMAL、高速はSPORTか。

 タイヤはダンロップの「スポーツMAXX050」で、225/50R19を装着していた。最近のトヨタ/レクサス系のクルマは、高性能タイヤの装着率が高い。室内では液晶画面の大型化やシフトノブ関係のコンパクト化などが目につくが、居住空間も、後席の座面は長く、頭上のスペースは広い。床面中央のトンネルは低めで圧迫感はないが、快適定員は左右1名ずつだろう。



 後席の背もたれは、4対6で前倒し、ほぼフラットに荷室と一体になる。ラゲージスペースは、奥行きが約760mm、これはEVの「300e」より浅い。床面も高く、トノカバーと床面の高さはEVより150mmも浅い。床下のサブトランクは、深さ140mmで、ラゲージスペースの床下全面に拡がっている。ウエスやウインドクリーナなどのスプレーが入れられるスペースとしても使える。

 デビューから5年目が経過し、大幅に改良されたレクサスのコンパクトクロスオーバーは、シートカバーも5色(Fスポーツ専用は3色)から選べる。ラグジュアリーなカーライフが楽しめそうだ。



■ 関連情報
https://lexus.jp/models/ux/

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

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