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【挑むのは物理的な法則】アウディRS Q8試乗 ウルス共通のV8ツインターボ 600ps

ニュルブルクリンク7分42秒253

text:James Disdale(ジェームス・ディスデイル)

【画像】RS Q8とウルス、カイエン・クーペ 全113枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


アウディ最新の高性能フラッグシップモデルとなるRS Q8。最近の例に沿うように、アウディの頂点を飾るのも大型SUVとなる。

クーペ・スタイルをまとった、プレミアム・ブランドによるオフローダーの超高性能バージョンとなり、ニッチ中のニッチモデルともいえる。独占的な存在にも思えるが、親戚関係にあるポルシェ・カイエン・クーペ・ターボのほか、BMW X6コンペティションやメルセデスAMG GLEクーペ 63 Sなど、すでにライバルは少なくない。

このアウディRS Q8には先日、ニュルブルクリンクを激しく周回するプロトタイプへ同乗する機会を得ている。7分42秒253というラップタイムを記録し、SUVクラスでの最速モデルとなったことはご存知の読者もいるだろう。

アウディのエースドライバー、フランク・スティップラーがドライブする横で、RS Q8の驚くほどの速さを体感した。コーナーでもスピードが落ちることがないように感じられるほど。

それでも実際に自身の手でステアリングホイールを握るまでは、確かな印象を得ることはできない。今回は大西洋に浮かぶスペイン領の小さな島、テネリフェ島まではるばるやって来た。島の中心部には標高3718mのテイデ山がそびえ、壮観な景色の中に素晴らしい道路が広がっている。

RS Q8はベースモデルのQ8から大幅に手が加えられている。ボディデザインは、かつてWRCグループBで圧倒的な強さを見せたアウディS1クワトロに影響を受けたとのことだが、説明を聞かなければ類似性は感じ取りにくい。

運動性能を支える4輪操舵システム

エンジンは、ポルシェ・カイエン・ターボやランボルギーニ・ウルスにも採用されている、4.0Lツインターボ・ガソリン。最高出力600ps、最大トルク81.4kg-mを獲得している。ポルシェ・カイエンより強力だが、ランボルギーニ・ウルスよりは抑えられている。

マイルド・ハイブリッドでもあり、12kWの出力のスターター・ジェネレーターも搭載。気筒休止システムも採用する。

トランスミッションは8速ATで、クワトロと呼ばれる4輪駆動。標準ではフロント40%、リア60%というトルク配分で走るが、最大80%までをリアタイヤへ分配できる。さらにアクティブ・トルクベクタリング機能を持つリミテッド・スリップデフがトラクションを高める。

アダプティブ・エアサスペンションは専用チューニングで、オプションとして、ポルシェやベントレーにも見られる電圧48Vのアクティブ・アンチロールシステムも選択できる。トレッドはフロントで10mm、リアが5mm拡大した。

ホイールサイズは標準が21インチだが、試乗車にはオプションの23インチを装備。タイヤの幅は直径を問わず295mmだ。

4輪操舵システムは、上級トリムグレードのフォーシュプルングには標準装備。低速域ではフロントタイヤと逆向きに5度までリアタイヤが切られ、60km/hを超えるとフロントタイヤと同じ方向に1.5度まで角度を変える。

RS Q8を高速で走らせてみると、4輪操舵システムがクルマの運動性能を握っていることがわかる。アンダーステアを抑え込みつつ、ボディ後半が鋭く向きを変え、このサイズや車重では考えられないほどに機敏な走りを実現させている。

知的な電子システムが叶える俊敏性

ドライビングモードに関係なく、ステアリングホイールに伝わる感覚は薄い。個別にエンジンやサスペンションの設定を記録できる、RSモードのボタンがステアリングホイールに付いているから、自分好みの設定に悩むのは1度で済む。

ステアリングのレシオはクイックで、操舵感もどっしりとした重みがある。フロントタイヤのグリップも高く、自信を持ってコーナーの頂点めがけて操れる。4輪操舵システムが介入し、素早いながらも安定性も秀逸だ。

トルクベクタリング機能と4輪駆動システムの強力なトラクションを活用し、コーナー出口での迅速なアクセルオンを可能とし、痛烈なダッシュを堪能できる。電子制御のアンチロールシステムは魔法のようにクルマを水平に保ち、さらに操縦性を高めている。

これらの印象は、一般的なクルマで得られる楽しさや魅力とは別のもの。RS Q8に搭載されたシステムが一生懸命に仕事をしていることが感じ取れる。だがコーナリング時の身のこなしは、ホットハッチの落ち着きと俊敏性に通じる部分があるともいえるだろう。

コーナー間のストレートも痛快。2000rpmを超えるとターボのブーストは目に見えて高まり、大排気量のV8エンジンは怪獣が火を吹くようにエネルギーを爆発させる。ダイナミックモードを選ぶと、極太のツインエグゾーストからは厚みのあるバリトンボイスに重ねて、華々しい破裂音も響かせる。

オプションとなるカーボンセラミック・ブレーキは、ベダル踏み始めでのフィーリングは希薄ながら、高速域からの減速時は頼もしい。フェード知らずの強力な制動力を生み出し、減速力の調整もしやすい。

物理的法則を超越したと感じるほど

ドライブトレインで唯一気になることといえば、8速AT。最も積極的なシフトタイミングのモードを選ぶと、やや変速時にぎこちなさが出るくらいだろう。

すべてを穏やかな状態に設定すれば、普通のQ8と同じようにアウディRS Q8も日常的な足として使える。乗り心地にはどうしても硬さが残るけれど。車内空間は広く、ダッシュボードと計器パネルには巨大なモニターが鎮座。大人5名分のゆとりのあるシートに、使いやすい荷室も備わる。

もしオフロードに足を踏み入れるなら、エアサスペンションは50mm車体を持ち上げ、最低地上高を増やしてくれる。ぬかるんだ草地で、駿馬の乗ったトレーラーを牽引することも造作ないはず。

5mの全長と2.3tの車重を考えれば、アウディRS Q8の走行性能は破格の水準にある。パワーで並ぶライバルを確実に凌駕している。そのかわり、燃費や環境負荷は決して褒められたものではない。

ただし、より安価で、速く広々としているアウディRS6アバントと競えば、コーナーで勝つことは難しい。アウディRS Q8の装備は極めて充実しているが、パワーで劣るポルシェ・カイエン・クーペ・ターボのテリトリーを脅かしていないとも思う。

それでも、物理的な法則を超越したと感じるほどの、アウディの技術力を称賛しないわけにはいかない。

アウディRS Q8のスペック

価格:10万3750ポンド(1452万円)
全長:5006mm
全幅:2005mm
全高:1708mm
最高速度:305km/h
0-100km/h加速:3.8秒
燃費:7.9km/L
CO2排出量:277g/km
乾燥重量:2315kg
パワートレイン:V型8気筒3998ccツインターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:600ps/6000rpm
最大トルク:81.4kg-m/2200-4500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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