世界耐久選手権(WEC)最終戦バーレーン8時間レースでは、41号車チームWRT(ロバート・クビサ、ルイ・デレトラズ、ルイ・アンドラーデ組)がLMP2クラス優勝を果たし、クラス最終年となる2023年のLMP2チャンピオンに輝いた。
これまでル・マン24時間レースで苦汁をなめ続けてきたクビサだった、タイトル獲得によって「笑顔が戻ってきた」と語った。
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クビサのル・マン24時間レース初挑戦は2021年のこと。WRT共にLMP2クラス勝利へひた走っていたが、最終ラップでスロットルセンサーに異常が発生し、優勝が手からこぼれ落ちた。
それ以来、2022年はプレマ、2023年は再びWRTからル・マンを走ったが、どちらも2位でチェッカーと優勝まであと一歩が遠い状況が続いた。
しかしクビサは、今年LMP2タイトルを手にしたことで、その悔しさをいくらか晴らすことがきたようだ。
「正直、僕はこれまであまりチャンピオンになれなかった」
クビサはmotorsport.comにそう語った。
「もちろん、いくつかはあるけど、チャンピオンシップやシーズンはそれぞれ異なるからね。今回は特別に感じるよ」
「ル・マンはとても残念だ。それは認めないといけない。2年連続で2位になり、2021年は最終ラップで優勝を逃した」
「でも、この世界タイトルが僕に笑顔を戻してくれる。これ以上の終わり方はないと思う」
41号車WRTは今季7戦3勝。表彰台を逃したのは開幕戦セブリングのみと、圧倒的な一貫性を見せた。
クビサは2019年限りでF1フルタイムシートを降りた後、耐久レースへと転向。今回のタイトル獲得が様々なカテゴリーでも競争力を発揮できるという証明になったと語った。
クビサは2021年でWRTと共にヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)でタイトルを獲得しているが、今回のLMP2クラス制覇は2013年にWRC2クラスで優勝して以来の世界タイトル獲得となった。
「確かに、素晴らしい成果だ」とクビサは言う。
「常に新しい章をスタートさせるものだけど、僕にとっては耐久レースが新章だった。まずはELMS、そしてWECと戦い、常にゴールはパフォーマンスを発揮することだった」
「僕は38歳だけど、毎シーズン開幕する時、僕は自分が競争力を発揮できると分かっている。そのために必要なモノも分かっている。今年はWRTのチームメイトたちと共に、パフォーマンスを発揮するための全ての要素を持ち合わせていると証明することができた」
「僕らは上手くやれたと思う。7戦中6戦連続で表彰台を獲得し、とても安定していた。良い時も悪い時もあったけど、決して諦めなかった。僕らの仕事の質の高さが改めて証明されたよ」
クビサは来季、ポルシェのカスタマー963でWECに参戦するJOTAからハイパーカークラスデビューを果たすのではないかと言われている。
今年963を1台走らせたJOTAは2024年に体制を拡大。2台目のドライバーとして、クビサと交渉を行なっていることを以前motorsport.comに明かした。
このマシンのドライバー候補にはF1世界王者であるセバスチャン・ベッテルやジェンソン・バトンという名前を挙げられており、もしかすると豪華F1トリオでWECを走るシナリオもあり得るかもしれない。
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