GT3レースの仕掛け人であるステファン・ラテルは、WEC(世界耐久選手権)がBoP(性能調整)データを非公開としたことで大きな批判を浴びたのは、世間の「陰謀論を求める傾向」によるものだと述べた。
WECは2026年シーズンの開幕から、ハイパーカークラスとLMGT3クラスの両方において、BoPの数値を非公表とした。これにより透明性の欠如を批判する声が一部で上がっている。
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性能調整は常に議論の的となってきた。ポルシェはハイパーカー撤退の理由のひとつにBoPがあったと指摘しており、トヨタも競争力不足の理由として頻繁にBoPの影響を挙げていた。
GT3レースにおいては、BoPは必要悪として受け入れられてきたが、それが耐久レースの最高峰カテゴリーにも適用されるようになり、その運用にはより厳しい目が向けられるようになっている。
ハイパーカークラスのBoPは、フランス西部自動車クラブ(ACO)と国際自動車連盟(FIA)が共同で管理しており、両者はWECの共同プロモーターでもある。ただ、LMDhとLMHというふたつの異なる車両規則が存在し、さらにメーカーごとに設計思想が大きく異なるため、その調整は非常に難しい。
ラテルが率いるSROは、GTレースにBoPを導入した先駆者であり、現在も世界各地の選手権で性能バランスの調整に関わっている。今季のWECにおけるBoP非公開について意見を求められたラテルはmotorsport.comの取材に対してこの決定を擁護し、各シリーズの目的は接戦で予測不能なレースを実現することだと強調した。
「いくつか批判があるのは見ている」とラテルは言う。
「プロモーターは何を求めているのか? スポーツとは何か? スポーツが成功するための要素は何か? そこには3つの要素がある。国籍、ヒーロー、そして不確実性だ」
「不確実性は不可欠だ。そしてBoPの目的は、その不確実性を生み出すためにマシン性能を均衡させることに他ならない」
「もしひとつのチームが圧倒的に優れていて、最高のクルマを手にして常に勝ち続けるような状況――例えばF1でフェラーリが圧倒的支配をしていた時代のようになれば、視聴率は下がり、すべてが衰退していく」
「だからSRO、ACO、IMSA、DTMといったすべてのプロモーターは不確実性を作ることを目指している。そしてそれは、可能な限り公平にバランスを取ることでしか実現できない」
「だからそれが公開されているかどうかは関係ない。残念なことに、大衆は常に陰謀論を求めがちだが、そこに陰謀はない」
「我々の目標であり、誇りであり、成功の指標としているものは、すべてのマシンをコンマ1秒差以内に収めること。そうなれば我々はスーパーヒーローだと思っている」
「我々が望むのは、すべての車両が互角であり、それによって非常に接戦で見応えのあるレースが生まれ、多くの勝者が出て、レースに必要な不確実性が生まれることだ。だから、何が公開されて何が公開されていないのかという件に関しては、私にとって重要ではない」
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みんなのコメント
共通シャーシと共通コンポーネントのLMDhが、LMHと同等だったり速くなったりするのはやっぱりおかしいと思う。
メーカーも、LMHでは無くLMDhを安易に選び過ぎる。
それって少ない投資で簡単に辞められるって事に繋がる。
IMSAなら良いけど、世界選手権に参戦するならそれなりに頑張らないと駄目でしょう。
それこそがスポーツ