新車時以上に美しい状態のスコダ
2025年の「フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル」で、総合優勝の「コンクール・ド・ロルディネール」賞を獲得したのは、サイモン・パツコフスキー氏の1992年式スコダ・フェイバリット。本人は、予想外の高評価へ驚いていた。
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エンジンのガスケットが吹き飛び、廃車寸前だったフェイバリットを購入したのは2年前。フェイスブックのマーケットプレイスで、1400ポンド(約30万円)で売りに出ていたという。
若干22歳の彼は、生まれる前に工場をラインオフしたスコダを、新車時以上に美しい状態へ仕上げた。カーイベントでトロフィーを勝ち取るのに、大金をつぎ込む必要がないことを証明したといえる。
「このクルマが、こんなに好意的に受け止めてもらえるとは、思っていませんでした」。受賞を誇り高く受け止めるように、彼は優しく微笑んでいた。
クラシックとしての素質が高かったベータ
続いて、筆者が注目した4台をご紹介しよう。1台目は、殆どサビのない1977年式ランチア・ベータ・ベルリーナ。エリック・ヴァードン・ロー氏は、バンコク・イエローへ塗られた1台を、2年前に購入したという。
走行距離は、たった6万1100km。中級グレードといえた1600で、ボディは事前に再塗装されていたようだが、高度にオリジナル状態が保たれている。
ベータはサブフレームが錆びやすく、多くが鉄くず業者へ引き取られていった。それでも、ツインカムエンジンに5速MTが組まれ、サスペンションは独立懸架式。ブレーキもディスクが標準で、クラシックカーとして評価される素質は充分に高かった。
スタイリッシュなダットサン・バンも
1972年式のダットサン(日産)160B バン・デラックスは、日本生まれの普通車ではあったが、スタイリッシュなボディで当時から注目度は低くなかった。マスタード・イエローの1台は、オランダ(ネザーランド)へ上陸後、ノルウェーで販売されている。
160Bと180Bシリーズは、サルーンとクーペ、バン/ワゴンという3種類のボディが選べた。だが、同じ左側交通にも関わらず、英国では正式に販売されることがなかった。ベースグレードの160Bシリーズは、そもそも売られた国が非常に限られた。
このクルマはデラックス仕様で、フロアカーペットとダッシュボードのフェイクウッド・トリムを装備。スチールではなく、プレス加工されたアルミホイールを履いている。フェンダーミラーが、時代を物語る。
英国で「エボ0」と呼ばれるギャラン
イエローのシトロエン・ビザ・クラブは、筆者には懐かしい1台。まだ若かった1979年に、2万4000kmほど走らせた記憶がある。乗り心地は柔らかく、ボディロールは盛大で、グリップ力は高かった。あれはホワイトの塗装だったが。
2気筒エンジンのサウンドは、筆者の記憶通り、シトロエン2CVを彷彿とさせる。ステアリングコラムから左に突き出たパネルには、便利なスイッチがずらりと並ぶ。会場で目にし、もう1度乗ってみたいと感じてしまった。
三菱エテルナ(ギャラン)・リフトバックも珍しい。マニア受けするクルマの、典型例といえるだろう。4気筒エンジンはターボで加給され、四輪駆動なだけでなく、実は後輪操舵システムも実装する。
ランサー・エボリューションの前身的存在として、この型のギャランは「エボ0」の愛称で、英国の三菱ファンからは呼ばれている。恐らく、グレートブリテン島で走れる状態にあるのは、これ1台ではないだろうか。
撮影:マシュー・ピッツ(Matthew Pitts)
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