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アストンマーティン・ヴァルキリーがWECとIMSAへの参戦を予告

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アストンマーティン・ヴァルキリーがWECとIMSAへの参戦を予告

 英国アストンマーティンは2025年2月5日(現地時間)、公道仕様のハイパーカー「ヴァルキリー(Valkyrie)」をベースとするレーシングカーを駆って、FIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)に参戦すると発表。合わせてWECのハイパーカーLMH車両およびIMSAのGTPクラス車両の画像とドライバーのラインアップを公開した。

 アストンマーティンは2019年にエイドリアン・ニューウェイやレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズ(RBAT)などとタッグを組んで、WECのハイパーカー・クラスでル・マン24時間レースに参戦することを目的として、新たなレーシングカーのヴァルキリーを開発した。しかし、後に実現したアストンマーティンのF1参戦もあって、ヴァルキリーの実戦投入は延期され、その代わりにロードカーのヴァルキリーやオープントップモデルのヴァルキリー・スパイダーがリリースされた。そして2025年になって、いよいよヴァルキリーが念願のWECに挑戦。さらに、北米のIMSAにも本格参戦することとなった。

パフォーマンスの向上を果たした改良型アストンマーティン・ヴァンテージのロードスターがデビュー

 パワーユニットに関しては、コスワース製の自然吸気6.5リットルV型12気筒DOHCエンジンをベースに専用チューニングを実施。ハイブリッドシステムを組み込むロードカーの総出力は1000bhp以上だが、LMH車両のレーシングカーではハイブリッドシステムを省くとともに最高出力をレギュレーションで定められた680bhp(500kW)に抑えるものの、幅広い回転域でより強力かつ均一なトルクを発生させ、さらに発生回転数の上限を引き上げるとともに空燃比をリーンに設定して効率性を高めて、加速性能の向上と燃料消費の削減を高次元で両立するよう調整するという。もちろん、燃料のクイックチャージシステムも装備した。ちなみに、LMH車両でV12レイアウトのエンジンを搭載するのはアストンマーティン・ヴァルキリーのみ。自然吸気で見ても、キャデラック・Vシリーズ.RのV8エンジンと並んで、2ユニットしかない。おそらく、他のLMH車両とは明らかに異なる独特の轟音を奏でて、サーキットを駆け抜けることだろう。

 ボディ自体もレギュレーションに則したうえで徹底した改良を施し、エアロダイナミクスの際なる向上と軽量化を果たすとともに、各サーキットに向けたセッティング変更のしやすさに配慮する。フロントウィングにはクイック調整システムを内蔵。損傷した際の部品交換の迅速性も重視する。スムースかつ素早いタイヤ交換を目的に、シャシーにはエアジャッキシステムも組み込んだ。また、サスペンションはロードカーで車高とウィング制御に使用されるアクティブな油圧制御に代わって、プッシュロッド作動式トーションバースプリングと調整可能なサイドダンパーおよびセンターダンパーを備えた専用セッティングのパッシブサスペンションを装着している。

 参戦体制に話を移そう。WECではグリーンのボディカラーを基調としたハイパーカーLMH車両のヴァルキリーが参戦。ハート・オブ・レーシングが運営する「アストンマーティンTHOR (The Heart of Racing) 」チームから“007”と“009”のナンバーを付けた2台がエントリーする。ドライバーは“007”がハリー・ティンクネル選手とトム・ギャンブル選手が、“009”はマルコ・ソーレンセン選手とアレックス・リベラス選手が担う。

 一方、IMSAにはブルーのボディカラーを基調としたGTPクラス車両のヴァルキリーが参戦。運営はアストンマーティンTHORが担い、“23”のナンバーを付けた車両をロス・ガン選手とロマン・デ・アンジェリス選手がドライブする。

 なお、アストンマーティンによるとヴァルキリーのレーシングカーは昨年7月にロールアウトして以来、ヨーロッパや中東、アメリカのサーキットなどで包括的なテストプログラムを行い、走行距離は1万5000km以上に達して、現時点でほぼ車両を完成させたという。今後は最大の目標であるル・マン制覇に向けて、さらなる微調整を続けていくそうだ。

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