日産が窮地に立たされている。しかし多くのファンはその再興を信じているし、どこかで「日産魂」の灯火(ともしび)がまだ煌々と灯っているのではないかと期待している。今回は中国の東風日産社長の關口氏に広州の地で話を聞いた。日産復活の序章はもしかすると広州にあるかも?
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産、編集部
日産最新EV[N7]がカッコよすぎだろ!! 東風日産社長が語る最新モデルと消えない[日産魂]
【画像ギャラリー】日本でも売ってくれていいじゃん!!! 中国の東風日産の威信策「N7」がすごいぞ(20枚)
警戒すべき中国のスピード感とその軽快な開発テンポ
とても気さくで柔和という言葉がぴったりな關口総経理。海外を渡り歩いてきた「切れ者」だ
日産は「東風日産」と中国では呼ばれるが、この「東風」というのが中国の「東風汽車」を指しており、日産とジョイントして東風日産として運営されている。
今回は日産自動車常務執行役員にして、東風日産の総経理、日本式に言えば「社長」の役職を務める關口勲(セキグチ・イサオ)氏にインタビューをする機会に恵まれた。關口氏は商社から日産に転職したいわゆる「切れ者」の役員だ。
そんな關口総経理は日産の中国事情をいったいどう見ているのだろう。
「まず昨年に中国に赴任して感じたのは日産との開発スピード、製品に対する速度感の違いです。もちろんそれぞれの設計思想などがあるので一概にどちらがいいとは言えませんが、明らかにそのスピード感が違うなというのは驚いています」。
今や中国の自動車メーカーは3交代制の開発をしているという話も聞くが、日夜関係なく開発を続けているのが中国の自動車メーカーなのだ。
これまでの日本のクルマ作りが否定されるようで心が痛むのだが、中国メーカーでは毎年のように新型モデルが登場しているのも事実だ。
新型モデルが登場した時にはすでにマイナーチェンジモデルは開発が半ばまで進んでいるというから、その速度感はまさに脅威で日本の自動車メディアとしても驚きを隠せない。
そんな状況を踏まえて関口総経理が注目してほしいと言うのが、間もなく中国で東風日産から発売となる「N7」と呼ばれるモデルだ。
日産の息を吹き込んだ新モデルが「N7」
こちらが東風日産のN7。足回りのセッティングなどはキッチリ日産の味付けが守られているという
N7は昨年11月に広州ショーで発表された東風日産の新型EVセダン。ぱっと見でもスタイリッシュなセダンだが、これまでのいわゆる日産本体が開発して東風日産が販売するだけのEVではない。関口総経理はこんなエピソードを教えてくれた。
「中国のディーラーでは親子が来てクルマ選びをするシーンがあるんです。”日産は走りがいいぞ”とか”日産は信頼性が高くていいぞ”とかお父さんが説明するんです。でもお子さんは”大きなディスプレイがあればいいなぁ”くらいなもんで(笑)。そんなユーザーにもささるクルマを作りたいと思っていました」。
そこでN7は革新性を持ちつつも、しっかりと日産エンジニアの技術を搭載しているという。走りも「日産の味」をしっかりと継承させたのだ。だからこそ従来からの日産ファンにも刺さるし、そして初めてクルマを購入するという中国の消費者にとっても真新しい1台となっている。
さらにN7は輸出も想定されたモデルとみられ、日産としても世界へ向けた存在感を発揮するキッカケになるモデルだ。こうなるとどうしても日本への輸出を期待しちゃうのだが…… 。
しかし東風日産の社内では日本市場も揺るがしかねないある車名があがっているという。
まさかの「シルビア復活」は東風日産から始まる?
中国はまだまだ自動車には保守的。クーペスタイルの車種はなかなか出てこないが、もしかするとシルビア復活だってなくはない。写真はN7のテール
前出のN7が威信をかけたモデルであることはお分かりいただけたと思うが、東風日産の社内では若手スタッフが積極的にアイデアを出してくれる瞬間があるという。
「中国ではセダンが基本でSUVやミニバンの文化が馴染んできたところです。スポーツモデルはまだまだ馴染みがなく、これから少しでも可能性を広げていけたらなと思っています。そんな時に驚く提案があったんです」。
關口総経理は穏やかな口ぶりからとんでもない車名を出した。
「それがシルビアなんですよ」。
もちろんあくまでも提案があったというだけなのだが、若いスタッフからは「シルビアみたいなクルマを中国で出してください。若者はこういうクルマを求めています。日産だからできることだと思います」と提案があったというのだ。
遠い広州の地でまさかシルビア復活の話を聞くとはまったく思いもしなかったが、日産を愛する人が中国にもいるというのは嬉しい。
さらに言えば私自身、關口総経理が日産には中途入社であり、いわゆる「カーガイ」ではないのではないかと思っていた。しかしそれは大きな誤りだったと思う。
日産への愛と現状への熱い思いがあり、総経理のオフィスには日産の往年の名車のミニカーが並ぶ。そのチョイスも決して「それっぽい」ではなく、愛を感じるものだった。
もしかすると本当にシルビアは東風日産から登場する日もやってくるのではないか、本気でそう感じた。ひとりの日産ファンとして、今後も広州の東風日産に熱い視線を送りたい。がんばれ日産!!
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