■カースピーカーから大音量を流して運転することは違反になる?
車内で大音量の曲をかけ、音が外まで漏れているクルマを見かけることがあります。
周囲の音が聞こえない状態での運転は大変に危険であり、場合によっては違反となる可能性がありますが、なぜカースピーカーは大音量を出せる設計になっているのでしょうか。
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ドライブしていると、大音量の曲が漏れ聞こえるクルマに出会うことがあります。
また、はっきり曲を聴きたいからとボリュームをあげたら、気づかぬうちに音が外にもれていた、という経験がある人もいるかもしれません。
このように大音量を流しながら運転するのは、ドライバーに周囲の音が聞こえず、状況がつかめなくなり危険です。
こうした行為は、交通事故にもつながりかねないため、法律違反の対象となっています。
具体的には、都道府県の条例「道路交通法施行細則」の違反に該当する可能性があります。
たとえば、神奈川県では2011年に同法を改正し「自動車等の運転中にイヤホン等を使用して音楽を聴く等」の行為を禁止しました。
具体的には「大音量で、又はイヤホン若しくはヘッドホンを使用して音楽等を聴く等安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で自動車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと」と条例で定められています。
つまり、クルマの中で音楽を聴きながら運転する場合、安全に必要な音が聴こえないような状態で運転してはいけないということです。
ちなみに、大音量の中にはカーステレオで聞く場合も含まれます。
明確な数値基準は定められていませんが、クラクションや緊急自動車のサイレン、警察官の指示などが聞こえない状況を指しています。
また、こうした行為は道路交通法第70条の「安全運転義務違反」にも違反する可能性があります。
同法では、「運転に際しては、道路状況・交通状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度や方法で運転しなければならない」と定められています。
実際に取締りを行う警察官は「状況によって車外に大音量の音楽などが聞こえてくる場合は声を掛けることがあります」と話しています。
■カーオーディオはなぜ大音量が出るように設計されている?
大音量でカーオーディオを使用すると、法律違反に問われかねません。
それでは、なぜカースピーカーから大音量が出せる設計になっているのでしょうか。日産の担当者は次のように話します。
「お客さまのさまざまなカーライフでの使用シーンや、聞こえづらい環境で音楽や情報をお届けできるように、大きなボリュームでも再生可能なシステムとしています。
ただし、安全な運転を阻害するような音量での使用は推奨していないため、ボリューム設定に際しては安全に運転できる範囲で音楽をお楽しみいただければと思います」
また、ホンダの純正アクセサリーなどを手掛けるホンダアクセスの担当者は次のように話します。
「車内では、使えるワット数が限られています。そのため、限られた電力で出せる最大に近い音量に設計されています。
また、ほとんどのカーオーディオは車速連動モードというクルマのスピードに応じて音量が自動で変わる機能があります。
高速時は音量が大きくなり、低速時は音が小さくなります。この機能により音量が大きくなりすぎないように自動で調節ができます。
オーディオは車内の空間を楽しめるものですが、あくまでも運転に集中することが第一であるため、音量には注意してください」
※ ※ ※
さらに、ホンダのオーディオに関しての取扱説明書には、「車外の音が聞こえないことによる交通事故・故障、聴力障害などを起こすような音量での使用はしない」と注意事項があります。
また、 住宅街などの駐車場を利用する際は、カーオーディオ音を高くしていると、知らぬうちに近隣の人を不快にさせてしまうかもしれません。
極端な場合には、騒音クレームとして通報されてしまうことも考えられます。
当たり前ではありますが、大音量を鳴らすことが出来るとはいえ、周囲の状況に合わせた行動が求められます。
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みんなのコメント
パトカー横を大音量の軍歌流して通り過ぎても
安全運転義務違反で切符切ってる姿は見たことない。
スーパーウーハーつけてトランクや窓全開で外部に聴かせている以外、普通のカーオーディオで安全運転義務違反になる
事はない。