■え? これがコペンなの? 美しきベンツ・コペン
国産車のカスタムといえば、スポーティ仕様やド派手な仕様などが定番スタイルですが、あえて往年のクラシックカーを再現したダイハツ「コペン」が存在しました。
【画像】これはモテモテの予感…! 小さな高級車「ベンツ・コペン」を見る(21枚)
2002年にダイハツから登場した軽オープンスポーツカーとなる初代コペン。2代目は2014年に登場し、2021年現在もダイハツを代表するスポーツモデルとしてラインナップされています。
開発コンセプトは「ACTIVE TOP COMPACTOPEN」となり、「誰もが気軽に楽しめる本格的オープンスポーツカー」として開発されました。
初代コペンの特徴は、新開発ターボチャージャー採用のツインカムエンジンや専用サスペンション、軽量高剛性ボディを採用することで、当時のクラストップレベルの運動性能を実現。
軽自動車として初となった簡単操作の電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」を採用するなど、2015年に登場したホンダ「S660」(すでに販売終了)と共に二大軽オープンとして話題となりました。
一方で、そのコペンをベースに再現されたクラシックカーがメルセデス・ベンツ「Sクラス」の源流にあたる「205S(W108型)」や「280SE(W111型)」などです。
W111型に関しては、当時はセダン/クーペに加えてエクスクルーシブなトップモデルとして、カブリオレ(以下、Sクラスカブリオレ)がラインアップされていました。
カスタムカーを制作したのは、千葉県にある自動車専門学校の日本自動車大学校(通称NATS)です。
このカスタムカーは、東京オートサロン2016に向けて制作され、「BLACKOpal Show-Spec」と名付けられています。
エクステリアは、まさにSクラスカブリオレをそのまま縮小したような再現度の高さを誇ります。
当時のSクラスカブリオレの特徴である縦型丸目4灯やメッシュグリル、アイアン風バンパー、フェンダーミラーを採用。
インテリアも当時のレッドカラーを忠実に再現するなどまさに「ベンツ・コペン」ともいえる存在です。
制作コンセプトについて、「NATSと哀川翔さんのコラボカスタム。哀川翔さんから『こんなクルマがあったらなぁ・・・』という原案を頂き、NATSカスタマイズ科が制作を担当しました」と説明しています。
ボディは、オリジナル加工のアルミ&スチールボディを採用したほか、W108型のヘッドライトとテールライトを流用しています。
制作当時の様子について、NATSの担当者は次のように説明しています。
「俳優の哀川翔氏とのコラボ企画としてスタートしたカスタムカーです。
打ち合わせ時期が遅くなり、2015年9月から作業開始となりました。(通常7月スタート)
それもあり、教員2名学生1名で進めました。
ボンネット・グリル・前後バンパー・トランクはアルミのたたき出しのワンオフで制作。
二か月製作期間が遅くなってのスタートとハードなボディワークから東京オートサロンの出展はぎりぎりでした。
しかしながら、クオリティの高いカスタムカーが完成しました。
車検は、軽自動車から小型乗用への格上げのみだったため、比較的スムーズに取得することができました」
※ ※ ※
日本独自の軽自動車となるコペンをベースに、往年のメルセデス・ベンツを忠実に再現したBLACKOpal Show-Specは、まさに見るものを魅了する美しきカスタムカーといえます。
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