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オデッセイに赤バッジは夢のまた夢?“タイプR”が出てほしかったホンダ車たち【推し車】

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オデッセイに赤バッジは夢のまた夢?“タイプR”が出てほしかったホンダ車たち【推し車】

■もっと積極的にホンダを知らしめてほしかった「タイプR」

四輪車メーカーとしての初期に、軽トラと並んでいきなりスポーツカーを販売した歴史や、F1などモータースポーツでの活躍から、今でもスポーツイメージの強いホンダ。

【推し車】心の中で走り続ける懐かしの名車・希少車たち vol.4 メーカー編その2

その中でも徹底的にこだわり抜いたホンダ自慢のメーカーチューンド、「タイプR」シリーズは有名ではあるものの、車種選定にも「タイプRにふさわしいクルマ」でなければいけないとこだわり、本当に限られたクルマにしか設定されていません。

今回は「そこをあえて!」こんなクルマにもタイプRがあれば面白かったかも…という車種を考えてみます。

■タイプRでもGA2には勝てなかったか・ロゴ(1996年)

ジムカーナ競技など、抜群の旋回性能から大物食いの醍醐味を味わえたものの、北米で低燃費車として販売する計画の頓挫や、実用車としてはメリットを感じにくい極端な低重心クラウチングスタイルから、販売面では失敗作だった2代目シティ後継のコンパクトカー。

ひどく常識的でつまらない形に見えますが、実はトールボーイで知られる初代シティより全高が高く(※)、パッケージやスペース効率の面では、ある種の理想を追求したクルマだったのは確かです。

(※初代シティのハイルーフ車を除く)

ただ、トルクバンドを極端に低回転側へ振り、高回転まで回らない、回しても走らない「ハーフスロットル高性能」というエンジンコンセプト(66馬力)が全く理解されず、ホンダ独自のCVT「マルチマチック」のトラブルも多発する失敗作でした。

後に、あえて2バルブ化して搭載したD13Bエンジンを、本来の4バルブ化とパワーバンド・トルクバンドとも常識的なセッティングで搭載した「TS」グレード(91馬力)を設定しますが、ついに走りで評価される事はなかったのです。

しかしこのロゴに「タイプRがあるのでは?」と一部自動車関連メディアで報じられた事があり、事実なら筆者も買おうかなと思っていた事があります(※)。

(※実現しなかったのでダイハツ ストーリアX4を買いました)

仮に実現していたら、GA2シティが積んだ100馬力D13CをベースにDOHC VTEC化…すると重すぎてバランスを崩すので、ピストンのバランス取りやポート研磨など「匠の技」でカタログスペック以上の気持ちいい走りを提供する「D13CスペックR」だったかも?

さらに軽量化で面白いコンパクトカーになったはずですが…考えてみると先代のGA2シティが速すぎ・強すぎで、2000年代には改造車クラスを除くJAF公認競技会から事実上の締め出しをくらうほどでしたから、それより速くするのは難しかったんでしょうね。

後にフィットでタイプRを作らなかったのも、「GA2シティより速いコンパクトカーなんて作れない」という、呪縛があったのかもしれません。

■FD2があるんだし・6代目アコード(1997年)

カッコ良くてワゴンはよく売れたものの、コロナやブルーバード級のクルマでアメリカンデザインと3ナンバーボディは時期尚早だったか…という5代目の反省からか、日本国内仕様は5ナンバーボディへダウンサイジングされた6代目アコード。

ホットモデルのSiR-Tはリッター100馬力のF20B型DOHC VTECに5速MTを組み合わせるという、なかなかのスポーツセダンっぷりでしたし、これも「タイプRがあるのでは?」と報道され、筆者も将来は中古でいいから欲しいなと思ったものです。

しかし結局は2000年に追加された、2.2リッター220馬力のH22Aを積むタイプRならぬ「ユーロR」に留まり、アコードタイプRを名乗ったのはヨーロッパ仕様のみ。

まだ4ドア版のDB9インテグラタイプRがありましたし、ソッチの方が軽くて速いかもしれませんが…。

後に3ナンバー化したシビックセダンがベースのタイプR(FD2)もありましたし、タイプR仕様のK20Aを積んで、ハッチバックのシビック(EP3)、クーペのインテグラ(DC5)、セダンのアコード(CL1)と3種のタイプR軍団が揃えば、さぞかし壮観だったでしょう。

■コンセプトカーでもいいから・3代目オデッセイ(2003年)

最後は「おいおい!」と言われそうですがミニバンのオデッセイ、それもミニバンなのに全高1,550mmと全高を下げ、ほとんどの機械式立体駐車場すら利用可能だった3代目です。

後にエリシオンと統合してハイルーフ化&スライドドアも装備して重くなったオデッセイですが、この頃は背が低くてカッコイイ、ロールーフのスポーツミニバン全盛期、実用を考慮して2.4リッターで最高200馬力(アブソルート)止まりでしたが、人気はありました。

ミニバンでは他に三菱 シャリオ(2代目)が、後のランエボと同じ4G63ターボ+5速MTを積むリゾートランナーGTを発売して「シャリオエボ」なんて呼ばれましたし、オデッセイにタイプRがあったっていいじゃないか!と思うのです。

日本でもミニバンレースは一部で開催され、オデッセイは初代エスティマ・スーパーチャージャーといい勝負をしていましたし、別にアルファードやエルグランドと同じ路線を歩む必要はなく、いかにもホンダらしいミニバンとして伝説になったことでしょう。

市販車でタイプRはさすがに…というなら、ルノーがF1用エンジンを積んだ「エスパスF1」のように、コンセプトカーだっていいですし、オートサロン向けショーカーだっていいので、ホンダ謹製の「オデッセイタイプR」は見てみたかったと思います。

■現代版Nコロを目指すなら・2代目N-ONE(2020年)

最後に現行のN-ONE、S660を作ったものの他にはN-VANくらいにしか使い道がなかった6速MTを積み、64馬力ターボ版S07Bを積んではおりますが、これでタイプRがあれば…と思います。

もちろん「ホンダ」名義で作るなら64馬力自主規制は逃れられませんが、そこは公称64馬力、下回るならともかく、実際それより出る分には大した問題じゃありませんし、別に10馬力や20馬力そこらの「誤差」なんて玄人は気にしません。

それより、S07Bをベースに職人が徹底的な手を入れた「スペックR」なんて、どんなに気持ちいいか踏んでみたいじゃないですか…もちろん6速MT専用で、ワンメイクレースでもちゃんとクラス分けすれば問題なし!

車両本体価格300万以下…できれば250万以下で販売してくれたら、「身近な乗り物で味わえるタイプR」になりますし、FF世界最速を争おうが高くて買えないシビックRより、よほど「尊い」と思います。

何よりN-ONEのコンセプトは現代版Nコロ(N360)ですし、快適性はともかくブワーッと回してドーンと走る、でいいじゃないですか?

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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