■日産公式がホントに売ってしまった「ヤバいヤツ」
カスタムカーのカルチャーでは、小さなクルマに強大なパワーを発揮するユニットを押し込んだ「モンスターマシン」はその意外性から注目を浴びる存在です。
【画像】超カッコイイ! これが日産「“超コンパクト”GT-R」です! 画像で見る(85枚)
個人ユーザーやカスタムショップが手掛けたものがほとんどですが、日産はかつて、スーパースポーツカーの心臓を「コンパクトSUV」に移植した、異例のモデルを限定発売してしまいました。
それが日産「ジュークR」です。名称の通り、2010年にデビューしたコンパクトSUV「ジューク」をベースに、スーパースポーツ「GT-R」のパワートレインを移植しました。
ジュークはコンパクトサイズにスポーツカーらしいスタイリッシュなイメージとSUVの力強さを融合させたモデルで、デザインは直線や曲線、多角形を用い、生き物のようなしなやかさを表現。
ボディサイズは全長4135-4165mm×全幅1765-1770mm×全高1565mm、ホイールベースは2530mmです。
デビュー当初はあまりにも奇抜なデザインだったことから賛否があったものの、日本では扱いやすいサイズ感などから人気を獲得し、コンパクトSUV人気の火付け役となりました。
なお日本では2019年末に販売終了。欧州では同年に2代目が発表され、キープコンセプトのまま、海外におけるコンパクトSUVの中核車種として現在もラインナップされています。
そんなジュークですが、2011年10月4日、日産の欧州法人は初代ジュークをベースにしたジュークRを何の前触れもなく発表しました。さらに同月25日にはスペインでサプライズ公開を実施し、話題になりました。
開発は欧州日産のテクノロジーセンター(NTC-E)が手掛け、製造は英国のモータースポーツ大手RMLが担当。「世界最速のクロスオーバー」だと説明されています。
パワートレインは「R」の名称の通り、GT-Rと同型の3.8リッターV型6気筒DOHCツインターボエンジン「VR38DETT」型を搭載。
これに、やはりGT-Rと同じ6速DCTと4WDシステム「アテーサE-TS」を組み合わせ、487馬力を発揮しました。
なおGT-Rよりもホイールベースが短いため、専用品のプロペラシャフトを採用。重量配分も考慮されました。
ボディにはロールケージが組まれたほか、高剛性のハイパフォーマンスサスペンションの採用など、ベースのジュークからは一変。まさに「コンパクトGT-R」といった仕上がりです。
エクステリアはマットブラックに塗装され、フロントバンパーには5つの丸いロアダクトを追加し、2分割リアスポイラーを装備。ジュークの生物的なデザインにハイパフォーマンスカーの雰囲気を融合し、強烈な印象を残します。
インテリアは「R」エンブレムを装着した、GT-Rと同形状のステアリングやシートなどを取り付け、センターコンソールにはGT-R同様にパワートレインセッティングスイッチも設けています。
デビュー当初はワンオフのショーカー(厳密には左右ハンドル仕様があるため少なくとも2台存在)という予定でしたが、2012年5月、英国日産はこのジュークRを限定で市販することをアナウンスしました。
市販モデルは改良が加えられた2012年モデルのGT-Rがベースで、553馬力へとパワーアップ。当時の価格は5000万円程度でした。
さらに2015年6月、英国で開催されたモータースポーツイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、新たな「ジュークR 2.0」が公開されています。
これは「2.0」の言葉が意味するとおり、アップデートバージョンで、ベースはGT-Rのハイエンドモデル「GT-R NISMO」。
最高出力は600馬力に向上し、GT-R NISMO風のバンパーを備え、さらに強化が図られています。なおこのジュークR 2.0は市販されていません。
※ ※ ※
数あるカスタムカーのなかでも、ジュークRは日産公式がやってのけた「モンスターマシン」として異例づくしのクルマといえます。
2025年8月、現行GT-Rは生産終了がアナウンスされており、「スカイラインGT-R」を発端とするGT-Rの系譜がまたしても閉ざされることになります。
GT-Rの次期モデルについては今のところ一切未定で、ふたたび「GT-R伝説」はクルマ好きのなかで語り継がれる存在となります。
そのときは「コンパクトGT-R」へと変身したこのジュークRもまた、伝説的なモデルと言われるに違いありません。
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みんなのコメント
1ヶ月程前にも“コンパクトGT-R”って見た気がするが、その時も「何回目?」と思ったが、ふざけるてるわな。
繰り返し同じ車の記事で“ニュース”を名乗るなっての。