「ルイスはもうダメダメだよね?」
今週、熱烈なルイス・ハミルトンのファンの友人から、こんなメッセージが届いた。
■「僕に怒ってたりする?」ハミルトンとフェラーリのピリついた無線が再び話題に。モナコで何があったのか
そのタイミングが実に興味深かった。その少し前に、元F1ドライバーで今は解説者となったジョニー・ハーバートの、同じようなコメントを目にしたばかりだったからだ。
ハーバートの主張は、ハミルトンはフェラーリに移籍して道を見失っており、フェラーリとしてはそのチームメイトであるシャルル・ルクレールに全力を注ぐべきだというモノだった。これはある意味妥当な評価だとも言える。ハミルトンは先日のスペインGPで6位フィニッシュしており、もしレッドブルのマックス・フェルスタッペンにペナルティが出ていなければ7位だったはずだ。
ハミルトンはこのスペインGPを、「これまでで最悪のレースだった」と評価した。彼にとってはF1で365回目のレース。それが「最悪」というのは、あまり歓迎できることではないだろう。
今年からフェラーリに加入したハミルトンは、新たな環境に適応を進めている最中。しかしレースを重ねるごとにフラストレーションが募っており、それは無視できないほどになってきている。
ハミルトンの献身的な姿勢は疑うべくもない。彼はフェラーリのイタリア・マラネロのファクトリーで多くの時間を過ごし、グランプリ開催週には夜遅くまでサーキットに残ってデータを分析し、まだ見つかっていない苦戦の原因を見つけ出そうとしている。
苦戦の原因は、正直に言ってまだ誰にも分かっていない。しかし彼の周囲にいる人たちは、ハミルトンがパフォーマンスとリザルトの向上を目指し、不断の努力を重ねているのを目にしている。
しかし衝撃的だったハミルトンのフェラーリ加入発表は、もはや遠い記憶のようにも感じる。彼が目指す8回目のF1ワールドチャンピオン獲得という目標は、もはや叶わぬことではないかと考える人も増えている。
中国のスプリントレースでは、フェラーリ加入後初優勝を手にして、大いに世転んだハミルトン。しかしそれは一時的なモノであり、熱狂的なハミルトンファンであっても、今や最悪の事態が訪れることを恐れている。
ただそれは驚くべきことではない。ハミルトンと同様に、アラン・プロストやフェルナンド・アロンソ、そしてセバスチャン・ベッテルが、栄光を求めてフェラーリ入りした。しかし、そこでチャンピオンを獲得することはなかった。
では、なぜハミルトンはなかなか良い流れに乗れないのだろうか?
その状況は実に複雑だ。明確な要因はひとつもない。シーズン開幕当初、フェラーリの問題はセットアップに起因していた。特に車高が問題であり、実際に中国GPの決勝では、車高が低すぎでスキッドブロックを削ってしまい、規定以上に削れてしまったことで失格となった。
さらにハミルトンは、固めの足回りを好むドライバー。しかしフェラーリのリヤサスペンションのセッティングが柔らかすぎ、マシンの挙動を把握するのに苦労した。さらにフェラーリはアップデートの投入が遅れ、相対的なポジションを下げた。
しかもフェラーリは戦略ミスが比較的頻発し、さらにハミルトンは、新しいレースエンジニアとの関係を築くのにも苦労している。言葉の壁にも悩まされた。
イギリスのチームとイタリアのチームの、文化的な違いも無視できない。そういう意味でもハミルトンが適応するには、当然時間がかかるだろう。
周囲から見れば、ハミルトンは転落していっているように見えるだろう。スペインGPでの彼の態度や成績からすれば、それも無理からぬ話だ。そしてドライバーズランキングでは6番手に沈んでおり、チームメイトのルクレールとの差は23と大きい。さらに過去を振り返ると、フェラーリがチャンピオン経験者のキャリアにハッピーエンドを用意するということもない。
ただハミルトンは、2025年に好成績を手にするためにフェラーリに加入したわけではない。新レギュレーションが導入される2026年の最高の成績をてにするため、今年から加入したわけだ。
これがハミルトンにとっての、F1キャリアの終わりの始まりなのだろうか? 通算では、歴代最高の成績を記録してきたドライバーが、裏口からひっそりと抜け出すように、F1を去ることになるのだろうか?
私はそうならないことを、心から祈っている。しかし、現実問題としてどうなるかは分からない。
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みんなのコメント
腰抜かすくらいの偉業なんだけど