10月11日から13日にかけて、スペイン・バルセロナのカタロニア・サーキットで、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)第9戦/スプリント・カップ第4戦が開催された。
全5戦で争われるスプリント・カップの最終ラウンドとなった週末は、土曜のレース1をブーツェンVDSの9号車メルセデスAMG GT3エボ(マキシミリアン・ゲーツ/ジュール・グーノン)が、日曜のレース2はルトロニック・レーシングの96号車ポルシェ911 GT3 R(スヴェン・ミューラー/パトリック・ニーダーハウザー)が制した。
史上初! ブロンズチームが総合優勝。GTWCヨーロッパ第8戦はWRTのBMWがワン・ツー達成
ドライバーズチャンピオンを獲得したのは48号車メルセデスAMG GT3エボ(ウインワード・レーシング・チーム・マンフィルター)のルーカス・アウアーとマーロ・エンゲルのコンビだ。
48号車メルセデスのふたりにとって土曜日の3位と日曜のレースでの4位は、彼らがタイトルを手中に収めると同時に、チームWRTのシャルル・ウィーツ/ドリス・ファントール組(32号車アウディR8 LMS GT3エボII)による4度目のスプリント・カップ王者獲得を阻むのに充分な結果だった。
ブーツェンVDSの9号車をシェアしたグーノンとゲーツは、セーフティカー(SC)と豪雨の影響を受けて混沌としたレース1でシーズン初優勝を飾った。このレースではオープニングラップで57号車メルセデスAMG GT3エボ(ウインワード・レーシング)と66号車アウディR8 LMS GT3エボII(トレゾア・アテンプト・レーシング)が大クラッシュを喫し、後者は炎に包まれたが、幸いそれぞれのマシンのドライバーは無事にマシンを降りている。
SCランは事故処理と大雨の襲来によって大幅に引き伸ばされ、残り10分となったところでようやくレースが再開される。スタートで2番手からトップに躍り出ていた9号車のグーノンはこの順位をキープしてトップでチェッカーを受けると、2.3秒遅れてニーダーハウザー駆る96号車ポルシェが2位、エンゲルがドライブする48号車メルセデスが3位でフィニッシュした。
この時点でエンゲル/アウアー組は、9位に終わったウィーツ/ファントール組を逆転。ランキング2位に下がったライバルに6.5ポイント差をつけた。
明けた日曜は上空に青空が広がり、レーストラックはドライコンディションに。このレース2では96号車ポルシェがポール・トゥ・ウインを達成。トップから9秒おくれた7号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(コムトゥユー・レーシング)と59号車マクラーレン720S GT3エボ(ガレージ59)がわずか0.355秒の差で2位、3位でフィニッシュした直後の4位に48号車メルセデスが続く。
一方、チームWRTの32号車アウディは7位でのフィニッシュにとどまった。このためエンゲルとアウアーのスプリント・カップ初戴冠が決まった。メルセデスAMGにとってはラファエル・マルチェッロとマイケル・メドウズがチャンピオンを獲得した2018年以来のカップ総合優勝となっている。
バルセロナのサーキットでは、オーバーオール以外のクラスのタイトルも決定。各クラスのシリーズチャンピオンは以下のとおりだ。
■2024年ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS
スプリント・カップ シリーズチャンピオン
オーバーオール・チームウインワード・レーシング48号車メルセデスAMG GT3エボオーバーオール・ドライバールーカス・アウアー/マーロ・エンゲルゴールド・チームリキモリ・チーム・エングストラー・バイ・ワングループ6号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2ゴールド・ドライバールカ・エングストラー/マックス・ホーファーシルバー・チームチームWRT30号車BMW M4 GT3シルバー・ドライバーカラン・ウイリアムズブロンズ・チームパラディン・コンペティション991号車BMW M4 GT3ブロンズ・ドライバーダニエル・ハーパー/ダレン・レオン
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