マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、スピンやトラブルに見舞われながらも、F1第6戦スペインGPで勝利を収めた。
2番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、首位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)を追う中で、9周目のターン4でコースオフを喫してしまった。これは突然強い追い風が吹いたことで、ダウンフォースが抜けたことが原因だったようだ。
■ルクレール、快調リードも突如トラブル発生で0点「こういうことを繰り返すわけにはいかない」
4番手まで後退した後、チームメイトのセルジオ・ペレスがポジションを譲り、フェルスタッペンは2番手を走るジョージ・ラッセル(メルセデス)に襲いかかった。しかし、ここでもフェルスタッペンは問題を抱えてしまう。予選でも見舞われた、DRSトラブルが再発してしまったのだ。
完全にDRSが使えなくなってしまったわけではなく、フラップが開かなかったり、開いてもすぐに閉じてしまったり、問題なく使えたりと実にきまぐれなDRSに対して、チームもDRS起動のタイミングを遅らせるなど対策をフェルスタッペンに伝えたが、問題が完全に解決することはなかった。
ラッセルが懸命にディフェンスしたこともあって、なかなか前に出られなかったフェルスタッペン。そこでチームは戦略を変更し、フェルスタッペンをピットに呼び戻してソフトタイヤを履かせた。アグレッシブな3ストップ作戦にスイッチしたのだ。
これが功を奏し、凄まじい追い上げでラッセルに追いついたフェルスタッペン。ラッセルはフェルスタッペンに追いつかれたことでピットイン。さらにコース上でラッセルを交わしていたペレスがポジションを譲ったこともあって、フェルスタッペンがトップに浮上。3連勝を飾った。
ターン4でのコースオフについて「突然、追い風が吹いてきてリヤを失ってしまったんだ」とフェルスタッペンは説明した。
「それからはトレインの中でオーバーテイクを試みたけど、DRSがいつも通りに機能しなくて、とても厳しい状況になった」
「でもなんとか戦略を駆使して再び前に出て、自分たちのレースをし、最終的に勝つことができた。難しい始まりだったけど、良い終わり方だった」
フェルスタッペンは、DRSトラブルが再発したことを知らされたとき、無線で激昂したが、戦略を機能させることに注意を集中しようとしたという。
「僕は集中力を切らさないようにしていたんだ。もちろん、ああいうことが起こるのは良くないことだけど、最終的には勝ててとても嬉しかったし、チェコ(ペレス)にとっても、チームにとっても良い結果だった」
「ソフトタイヤを履いた時の挙動は良かったけど、ミディアムもかなり上手く機能していたと思う」
フェルスタッペンは、これで第4戦エミリア・ロマーニャGPから3連勝。ルクレールがノーポイントに終わったこともあり、今季初めてポイントリーダーとなった。ルクレールとのポイント差は6点だ。
また、ここ3レースで2度目のワンツーフィニッシュを飾ったことで、コンストラクターズランキングでも、レッドブルが首位に躍り出ている。
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