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ラッセル加入に備えるメルセデスF1「戦いつつ、成長を促す存在になりたい」とハミルトン。憎しみの再現を避けたい代表

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ラッセル加入に備えるメルセデスF1「戦いつつ、成長を促す存在になりたい」とハミルトン。憎しみの再現を避けたい代表

 メルセデスF1チームのルイス・ハミルトンは2022年の新チームメイトとなるジョージ・ラッセルを高く評価しており、彼が自分にチャレンジしてくることを予想している。当然のことながら、ラッセルに勝ちたいと言うハミルトンだが、一方で、同じイギリス出身の後輩にたくさんのことを教えたいという思いも強いという。

 メルセデスはバルテリ・ボッタスとの契約を来年延長しないことを決め、育成ドライバーで現在ウイリアムズで走るラッセルをハミルトンのチームメイトとして起用することを、今年9月に発表した。ラッセルは戦闘力の高くないウイリアムズに乗りながら才能を示しており、ウエットコンディションとなった今年のベルギーGPでは予選2番手を獲得、そのまま2位表彰台を獲得した。

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 ハミルトンとボッタスは非常に良好な関係を築いてきたが、ラッセルの加入により、チーム内に波風が立つのではないかと予想する者もいる。しかし、今年36歳のハミルトンは、23歳のラッセルとコース上では戦いつつ、彼の成長に寄与したいと述べた。

「ジョージはとても才能のある若者で、すでに敬意が払われている存在だ。今、よくバランスが取れている」とハミルトンは『BBC』に対して語った。

「彼は速さを見せたいと思うだろう。メルセデスで勝つことを目指し、新しい役割を担うときにやるべきことをすべてやってのけたいと思っているはずだ」

「(自分がF1にデビューした)2007年のことを覚えている。(フェルナンド・)アロンソに立ち向かっていった。もちろん、最初のレースから彼に勝ちたいと思っていたよ。だから、ジョージもそういう考え方を持っているものと考えている。そうでなければ彼は勝者にはなれないだろうからね」

「でも僕の今の状況は違う。彼が成功するのを見たいと本当に思っている。いずれこのスポーツでの活動を締めくくる時が僕に訪れる。彼はチームメイトだし、僕に続く英国人F1ドライバーになり、彼が世界チャンピオンになるところを見たい」

「僕たちはコース上で戦うことになるだろう。自分が勝ちたいと思っているよ。そして、彼のチーム内での行動、エンジニアリング面に費やす時間やデータの解析方法、単純にコース上での走り方といったものに、良い影響を与えられればと考えている」

■「同士討ちは禁止」と今からラッセルに釘を刺すメルセデスF1代表
 メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、2022年、ラッセルはハミルトンとコース上で自由に戦ってもいいが、決して接触することは許さないと述べている。ウォルフは、ハミルトンとラッセルが憎しみ合い、チームの利益にならない行動をとるようになることを防ごうとしている。

 ラッセルに大きな野望があることを理解し、励ましているウォルフだが、チームメイトに挑戦することによってチームの利益を損なうことになってはならないと言い渡した。

「ジョージ・ラッセルは知的な若者だ」とウォルフは『Daily Mail』に語った。

「彼はチームの一員になるわけだが、レース中に遠慮しなければならないわけではない」

「だが、チーム内には尊重すべきある境界があり、ジョージもそのことをとてもよく分かっている」

「一旦レースが始まったら、責任を担うのはドライバーだ。私が介入したり、管理したり、遠隔操作するようなことはできないが、ひとつ極めて重要なことがある。それは接触しないことだ」

「それがドライバーの責任だ。激しいレースをしてもいいが、接触してはならない」

 かつてメルセデスにおいてハミルトンとニコ・ロズベルグが組んでいた時代には、チームメイト同士の争いがとげとげしい雰囲気をもたらしていった。ウォルフは、ハミルトンとラッセルのペアに同じことが起きることをなんとしても避けたいと考えている。

「ニコがいたときに経験したが、あれは単なるライバル関係ではなかった。ふたりの間には憎しみが高まっていた。ああいうことにはさせない」

「互いに敬意を示すことが重要だ。トラックの同じ位置でレースをしていれば最終的に近くで競うことになるので、難しいことではある」

「だが何者もチームより大きな存在にはならないという誠実さを、我々は期待している」

「ドライバーたちはそのことを分かっている。ドライバーはチームのために働く2000人と、メルセデスのために働く35万人の人間の代表だ」

「繰り返しになるが、ドライバーは太陽系であり、メルセデスは太陽なのだ」

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みんなのコメント

1件
  • 激しいチームメイト対決になるでしょうね。
    「ハミルトンを立てて」なんて考えてたらボッタス扱いにされちまうよ。永遠のNo2に。
    トップを走行してても、ポイント圏内だろうとも、ハミルトンの為にピットインさせられるとかね。
    それがイヤなら、トトが何を言おうとも、同士討ちしようとも譲らないでしょうね。
    そしてそんなシーンを楽しみにしてるよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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