現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 22年前からコネクテッドナビあったん!? [WiLLサイファ]が未来すぎた

ここから本文です

22年前からコネクテッドナビあったん!? [WiLLサイファ]が未来すぎた

掲載 4
22年前からコネクテッドナビあったん!? [WiLLサイファ]が未来すぎた

 今や新型車で当たり前の装備となりつつあるコネクテッドシステム。通信機能を使って、最新の地図情報を反映させるシステムだが、緊急時の通報や渋滞などの交通情報はもちろんのこと、駐車場やレストランなどの周辺施設の情報も教えてくれたりする。そんなコネクテッドナビの先駆けがトヨタのG-BOOKだ。

文:西川昇吾/写真:トヨタ

22年前からコネクテッドナビあったん!? [WiLLサイファ]が未来すぎた

■WiLLサイファから始まったG-BOOKって?

G-BOOKはとても先進的なアイテムであったのだ

 G-BOOKはトヨタが提供していた情報テレマティクスサービスで、このG-BOOKに対応した端末(ナビ)を搭載した車両がトヨタから販売されていたのだ。

 最初にG-BOOKを搭載したのは2002年10月に登場したWiLLサイファだ。

 当時、クルマを情報通信サービスに繋げるには携帯電話が必要あったが、(今でいうデザリングをイメージしてもらえると分かりやすいと思う)このWiLLサイファに搭載されたG-BOOKは、DCM(Data Communication Module)と呼ばれる専用通信機を車載していて、クルマがそのまま情報ネットワークに繋がったのだ。

 なお、このDCMは定額制となっていて、その基本料金は月額550円からであった。そしてこのG-BOOKはトヨタ車のラインアップの中で対応車種を広げていった。

 今となってはクルマがネットワークに繋がっていることは当たり前かもしれないが、当時はナビすらも豪華なオプションであった。そう考えるとG-BOOKとても先進的なアイテムであったのだ。

■どんな機能があったの?

 当時としては画期的なネットワークに繋がるナビ、であったG-BOOK。では具体的にどのような機能が備わっていたのだろうか?

 トラブル発生時に救援車両を手配したり、盗難時に位置を追跡できたりする(DCM通信圏内かつGPSが受信できる状況)「セーフティ&セキュリティサービス」、ナビと連動してタウン情報や娯楽情報を提供する「ライブナビゲーションサービス」、ニュースや天気用法を読み上げる「インフォメーションサービス」。

 また電子メールの送受信や伝言板、掲示板などが利用できる「コミュニケーションサービス」、「GAZOOショッピングモールの商品や有償コンテンツ・サービスをオンラインで決済して購入できる「Eコマースサービス」。

 さらに電話でオペレーターと繋がり、ユーザーに変わって情報検索やナビの目的地設定をする「オペレーターサポートサービス」、カラオケやBGMを車載機にダウンロードして再生させたりする「エンタテインメントサービス」などがあった。

 上記で取り上げたのは、初期に発表されていた内容で、その後も内容を拡充していった。それぞれ上げるだけでも多いが、現代のコネクテッド機能に近い要素が多く揃っているのも興味深い。まさにG-BOOKは先見の明があったアイテムと言える。



記事リンク















前の記事





こんなクルマよく売ったな!!【愛すべき日本の珍車と珍技術】WiLLシリーズ第3弾「サイファ」はネットワーク技術を採用した"つながるクルマ"















次の記事





ブサカワにまゆ毛……集まれ個性派マスク! 結局はクルマは[見た目で勝負]なんですね!! 















■どうしてG-BOOKは無くなったの?

このG-BOOKが無ければ、それぞれの自動車メーカーにコネクテッドという考えが生まれなかったかもしれない

 そんな先進的アイテムであったG-BOOKだが、既にサービスを終了している。その理由は何故なのだろうか? それは通信網が古くなったことが大きいだろう。

 G-BOOKの通信モジュールであるDCMはKDDIの3G回線を使用しているが、5G回線がどうのこうのとか言っている現在では、この回線規格を維持管理するのが難しい。

 また、新しい通信規格に対応したシステムが登場したり、自動車メーカーが手掛けるコネクテッドシステムやサービスの他に、Android AutoやApple Car Playなど大手ITメーカーが手掛ける拡張性のあるフォーマットが流通しているのも背景にあると言える。

 ただ、このG-BOOKが無ければ、それぞれの自動車メーカーにコネクテッドという考えが生まれなかったかもしれない。日本の自動車の歴史にとって意味のある1ページを刻んだシステムであった。

【画像ギャラリー】一周回ってこのフロントライトアリじゃない? やっぱり凄かったWiLLサイファの内外装を是非(7枚)

投稿 22年前からコネクテッドナビあったん!? [WiLLサイファ]が未来すぎた は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ヤマハの4.2リットルV6エンジン! 350馬力の新型船外機を国内発売へ
ヤマハの4.2リットルV6エンジン! 350馬力の新型船外機を国内発売へ
レスポンス
知らない人多すぎ!「謎のちょうちょマーク」どんな意味? 見かけたらどうすれば良いのか…「分かんないなら免許返納してほしい」の声も!?
知らない人多すぎ!「謎のちょうちょマーク」どんな意味? 見かけたらどうすれば良いのか…「分かんないなら免許返納してほしい」の声も!?
くるまのニュース
「ケータハム プロジェクトV」の開発にヤマハがパートナーとして参画する
「ケータハム プロジェクトV」の開発にヤマハがパートナーとして参画する
AutoBild Japan
DekiTech の焚き火台「炎満」がクラウドファンディングに登場!
DekiTech の焚き火台「炎満」がクラウドファンディングに登場!
バイクブロス
ボッシュのeバイク向けバッテリーで最高性能、「PowerTube」2機種発表
ボッシュのeバイク向けバッテリーで最高性能、「PowerTube」2機種発表
レスポンス
Sun Emperor が三輪タイプの特定小型原付「SUNRIN/サンリン」のティザーサイトを公開! 10月下旬に先行販売をスタート
Sun Emperor が三輪タイプの特定小型原付「SUNRIN/サンリン」のティザーサイトを公開! 10月下旬に先行販売をスタート
バイクブロス
トヨタ「最高峰モデル」に“斬新スライドドア”搭載!? レール不要でスッと開く! 「センチュリーSUV」に装備可能なスゴい後席ドアとは?
トヨタ「最高峰モデル」に“斬新スライドドア”搭載!? レール不要でスッと開く! 「センチュリーSUV」に装備可能なスゴい後席ドアとは?
くるまのニュース
スバルに[PHEV]があったのマジよ! スバルとトヨタが共同開発したクルマって?
スバルに[PHEV]があったのマジよ! スバルとトヨタが共同開発したクルマって?
ベストカーWeb
トヨタ『GRカローラ』、ブリヂストン冬季ドライビングスクールに起用…2025年から米国で
トヨタ『GRカローラ』、ブリヂストン冬季ドライビングスクールに起用…2025年から米国で
レスポンス
新「“スゴイ”ガレージハウス」登場! クルマ3台分止められて「1LDK」! “寒冷地仕様”の安心設計「HALELEA III」とは
新「“スゴイ”ガレージハウス」登場! クルマ3台分止められて「1LDK」! “寒冷地仕様”の安心設計「HALELEA III」とは
くるまのニュース
マツダが「新型“4ドア”クーペ」日本初公開で「反響」多数! 国内導入「どうなる?」 “美麗”フォルムに「超カッコイイ」の声も!「MAZDA EZ-6」広島で実車展示
マツダが「新型“4ドア”クーペ」日本初公開で「反響」多数! 国内導入「どうなる?」 “美麗”フォルムに「超カッコイイ」の声も!「MAZDA EZ-6」広島で実車展示
くるまのニュース
日本のチューニング・カスタムパーツがやっぱりすごい! 注目ブース5選…湾岸BASE YOKOHAMA~オプションストリートナイトフェス~
日本のチューニング・カスタムパーツがやっぱりすごい! 注目ブース5選…湾岸BASE YOKOHAMA~オプションストリートナイトフェス~
レスポンス
これぞアメ車! 出張ホストクラブにもってこい!? 6人乗りSUV キャデラックXT6試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
これぞアメ車! 出張ホストクラブにもってこい!? 6人乗りSUV キャデラックXT6試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
ついにプレビュー! ジープ、コンパクトSUV「コンパス」、新モデルのデザイン・スケッチを披露
ついにプレビュー! ジープ、コンパクトSUV「コンパス」、新モデルのデザイン・スケッチを披露
LE VOLANT CARSMEET WEB
超ド級のハイパフォーマンスセダン、M5が全面刷新! 新たに手にした力とは
超ド級のハイパフォーマンスセダン、M5が全面刷新! 新たに手にした力とは
driver@web
ホンダの「FFライトウェイトスポーツ」に再注目! 最強グレード「SiR」登場で人気を不動のものにした「CR-X」どんなモデル?
ホンダの「FFライトウェイトスポーツ」に再注目! 最強グレード「SiR」登場で人気を不動のものにした「CR-X」どんなモデル?
くるまのニュース
いかにも強そうな名前の「ブレードバッテリー」! BYD自慢の安全性とコスト面で優れるバッテリーは何がどう凄いのか?
いかにも強そうな名前の「ブレードバッテリー」! BYD自慢の安全性とコスト面で優れるバッテリーは何がどう凄いのか?
WEB CARTOP
デカいのはもう疲れた…… いま「ミドルクラスADV」に熱視線 人気の“アドベンチャー・クロスオーバー”バイクとは
デカいのはもう疲れた…… いま「ミドルクラスADV」に熱視線 人気の“アドベンチャー・クロスオーバー”バイクとは
VAGUE

みんなのコメント

4件
  • マツダさん
    パイオニアのエアナビも2002年
    マツダのアットナビは2000年だそうだ
  • ***abc***
    ミート&ミー(スペル忘れたからカタカナ)という今のメタバース的なものもあった。あの時のガズー(カタカナでごめん)と今のGRは全く別物になってしまった
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

132.3155.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17.085.0万円

中古車を検索
WiLLサイファの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

132.3155.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17.085.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村