最大のライバルはホンダ・ヴェゼル。居住性はヴェゼルに軍配
カローラクロスが属する「コンパクトクロスオーバーSUV」は世界的にも激戦区。各メーカーのエース級モデルが揃っている。カローラクロスはライバルと比べてどうなのか? 4台の日本車をピックアップしてみた。
トヨタのカローラ・シリーズ初のSUV「カローラ・クロス」が待望の日本デビュー
最大のライバルはホンダ・ヴェゼルだろう。エクステリアはクーペルック。スタイリッシュだが、フロントグリルを含めてデザインは好き嫌いが分かれる。ヴェゼルのアドバンテージは、圧倒的に優れた居住性。センタータンクレイアウトにより、クーペルックとは思えないほどの後席スペース、ラゲッジ性能を備える。カローラクロスも決して悪くはないが、ヴェゼルにはかなわない。
パワートレーンは1.5リッターガソリンとハイブリッド(e:HEV)を設定。ガソリンの特徴は、スペック以上の力強さと元気なフィール。ハイブリッドはよくできたエンジン車のような味わい。アクセルを多めに踏み込むシーンではもう少し余裕がほしいと感じる。フットワークは両車ともハイレベル。ハンドリングと快適性が高次元でバランスしている。中でもヴェゼルの車両重量を感じさせない軽快でキビキビした動きはホンダらしい部分といえる。
電動車感ではキックスがリード。CX-30は上質さが個性
日産キックスも強敵だ。ボディサイズはカローラクロスよりもひと回り小柄だが、キャラクター的にはライバルとなる。エクステリアはエクストレイルの弟分のイメージ。ただし設計年次の古さ(日本発売は2020年だがベース車は2016年登場)は否めない。インテリアも同様。樹脂パーツ/スイッチ類のクオリティと加飾のバランスはいまひとつ。ただしスペース性は優秀である。
キックスのパワートレーンはeパワーのみ。「電動車感」を強くアピールする。先進性や洗練度でカローラクロスを上回る。フットワークはバッテリー搭載を忘れるほど軽快な動きが魅力的。ただしボディのしっかり感や滑らかなクルマの動きは、最新のカローラクロスと差があるのも事実である。
マツダCX―30の特徴は、プレミアム領域に足を踏み入れたコンセプトにある。ボディサイズや価格帯で見ると、意外とカローラクロスに近い存在だ。エクステリアはいい意味で生活感がない。「スポーツモデルのようなタイト感」と「SUVの力強さ」をバランスよく表現。インテリアも同様で、デザイン重視でコクピット感覚が強めの造形だ。質感の高さは群を抜いており、プレミアムカテゴリーと比べてもいいレベル。カローラクロスも丁寧な作りだが、確実にCX-30が上回る。
CX-30のパワートレーンはガソリン/ディーゼル/スカイアクティブXと豊富に設定。価格とパフォーマンスのバランスが優れているのは1.8リッターディーゼルだ。
フットワークは基本に忠実。カローラクロスとキャラクターは似ているが、記憶には残らない「無味無臭」なフィーリングである。決して悪くはないものの、もう少しインパクトがほしい。
スバルXVは悪路走破性が光る。カローラクロスの魅力は総合力。全てに弱点がない!
4台目はスバルXV。エクステリアは専用バンパーやクラッディング、車高アップでSUVらしさを強調する。ただし専用デザインのカローラクロスほどの個性はない。インテリアも同様。基本的にはインプレッサと共通だ。居住性は専用ボディのモデルと比べると厳しいが、ハッチバックとして見ると後席/ラゲッジともに十分なスペースを持つ。
XVのパワートレーンはガソリン/ハイブリッド(eボクサー)を設定。主力のeボクサーは電動ターボのような力強さを備える。あくまでもエンジン主体なので電動車のような滑らかさはなく、燃費もあまり期待できない。このあたりはカローラクロスの圧勝である。
駆動方式はスバルらしく4WD専用。オンロード性能はインプレッサ譲りのスポーティな走り、オフロード性能は最低地上高200mmを活かし、路面を選ばない。走破性の高さと絶大な安心感は、このカテゴリーではトップレベル。街乗り重視キャラクターのカローラクロスでは、4WD仕様でも敵わない部分である。
カローラクロスをライバル各車と比較すると、「総合力が高い」という美点が見えてくる。個性といえる明確な特徴が希薄なことは確かだが、どのモデルと比較しても弱点はない。そういう意味では、コンパクトクロスオーバーのセンターに位置する「スタンダードモデル」といえる。
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