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【渋谷に2拠点目を構える意味】スバルがソフトウエア開発拠点『スバル Lab』を渋谷スクランブルスクエア内に開設!

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【渋谷に2拠点目を構える意味】スバルがソフトウエア開発拠点『スバル Lab』を渋谷スクランブルスクエア内に開設!

ソフトウエアでクルマの性能を最大限に引き出す

日々進化しつつある街、渋谷の最新施設のひとつである『WeWork(ウィーワーク)渋谷スクランブルスクエア』。2025年2月にスバルは同所で、ソフトウエア開発拠点『スバル(SUBARU) Lab』を開設した。既に渋谷には2020年12月に開設した『H1O(エイチワンオー)』と呼ばれる拠点があったが、ソフトウエアの開発にブーストをかけるべく、2番目の拠点が開設された。

【画像】渋谷で2拠点目!スバルが開設したソフトウエア開発拠点『スバル Lab』 全42枚

スバルは2023年8月に発表した新経営体制における方針として、『モノづくり・価値づくりで世界最先端を狙う』と謳った。それはつまりデジタルテクノロジーで実現する価値の最大化でもある。

たとえば、スバルを代表する安全技術の『アイサイト』は1989年に開発がスタートして以来、年々進化してきた。しかもセンサーやカメラ、半導体、ソフトウエアなど、すべてを内製で開発してきた。

そんなアイサイトをはじめ『走る・曲がる・止まる』といったスバルならではの車両運動性能を、デジタルカー時代の新たなスバルの安心と愉しさへ昇華するため、電子制御ソフトウエア技術を開発していく。つまり、電動車になっても安心と愉しさをより際立たせるには、制御統合ECUやEV制御、ADASなどに次々と新たな価値を生み出さなければならない。

ハードウエアを徹底的に活かせるソフトウエアの開発

そこで、今後のSDV(ソフトウエア・ディファインド・ビークル)づくりを進めるにあたって、スバルは以下のように考えている。

1:最適なハードウエアをつくるAMD社やオンセミ社など半導体会社との戦略的協業を進め、スバルがやりたいことをやるためのハードウエアを独自に企画し開発する。そうした制御統合ECUを開発し、指数的な成長を遂げる半導体業界の最新技術を使いこなすことがEE(電気/電子)領域差別化の生命線でもある。

2:ハードウエアに最適なソフトウエアをつくる複数の設計・ソフトウエアベンダーとの深い領域の協業を推進する。ITと組み込み制御が同梱される時代に、このスバル Labを拠点として機能性と信頼性の双方を追求できるパートナー企業と協業してソフトウエアの差別化の根幹をつくる。

3:柔軟性、連携性、拡張性による競争力を持つ商品をつくるSDV時代は競争力確保のための機能変更が頻繁に発生する世界となる。そこで主要システムの統合&連携は手の内におき、連携性と拡張性を確保する。協業の進化と拡大、標準技術領域も活用し、柔軟性と拡張性を確保する。

そのために、WeWork渋谷スクランブルスクエアにソフトウエア開発拠点を拡張する。これによって、スバルはハードウエアを徹底的に活かせるソフトウエアをつくり出していくのだ。

WeWorkとは?

今回、スバル Labが開設された『WeWork(ウィーワーク)渋谷スクランブルスクエア』について簡単に紹介しておこう。

WeWorkとはニューヨーク市に本社を置く、起業家向けのコワーキングスペースを提供するアメリカの企業だ。日本ではソフトバンクの子会社が事業を運営している。世界中に600以上の拠点があり、日本でも40ヵ所ほどの拠点をかまえている。メンバーになれば、世界中のWeWorkを利用することができる。そんなWeWorkのひとつが、このWeWork渋谷スクランブルスクエアだ。

WeWork渋谷スクランブルスクエアは、47階建ての渋谷スクランブルスクエアの37~42階と45階の7フロア600坪のスペースを占め、約200社がメンバーとなっている。そのうち6割がIT企業だという。施設内は共用エリア、専用エリア、会議室、電話ブース(個人で作業が可能)、パントリーやウエルネスルームなどがあり、プランによってさまざまに利用ができる。

スバルはここに専用オフィスのスバル Labを構えたばかりだが、WeWork内では日本中の拠点で年間200~300回ほどのイベントが行われ、企業同士のマッチングも年間150件ほど成立しているという。ここで同業種や異業種とのコラボレーションが生まれることは少なくないから、将来的にはスバルと他企業のコラボによる新たなソフトウエア開発が、ここで生まれるかもしれない。

また、『ビットバレー』などと称される渋谷は、IT企業やスタートアップ、ベンチャー企業に人気のある地区であり、それゆえIT技術者が多く集まる地区でもある。さらには東京、というよりは日本の文化の中心地でもある。スバルとしては、そんな渋谷の最新施設にスバル Labを構えることで、新たなIT技術者を集めたり、現在従事しているIT技術者の流出を防いだりする狙いもあるようだ。

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