■新型GRヤリスの試作車の実力はいかに?
いまから2年近く前からウワサされていた、トヨタ「ヤリス」をベースとした4WDターボのスポーツモデル「GR-4」が2019年12月15日のTGRF(トヨタ・ガズー・レーシング・フェスティバル)でお披露目されました。
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今回披露されたのは、GRヤリスの外観ボディの凹凸など解りにくく見えるモザイク仕様ながら、すでに海外メディアではモザイク無しの写真も出回っており一段と魅力的に見えます。GR-4の開発用車両を味見できたので紹介していきます。
外観デザインが薄っすらとお披露目された次は「どんな走りをするのか?」が気になることでしょう。
ちなみに試乗車は新型GR-4の下回りに、現行「ヴィッツ」のボディを被せたと思えば解りやすいと思います。開発担当者によればボディの剛性感や、走りのレベルは新型ヤリスベースの試作車に少し届いてないということです。
試乗車の外観や内装は現行ヴィッツと同じなので省略します。出力などスペックは未公表ながら、1.6リッター直列3気筒ターボに前後のアクティブトルクスプリット4WDを組み合わせたパワーユニットということだけ教えてくれました。
エンジン関係の数字や燃費など、型式認定を取る前に公開出来ないということなんだと思います。ということで前置きの説明は、したくても解らないため試乗といきましょう。
6速MTを1速に入れ、試乗コースのグラベル(未舗装路)を全開スタートで試します。タイヤも使い慣れている競技用ラリータイヤです。
しかも、タイム計測までするといい、いやでも気合い入ります。クラッチミートして走り出すと、けっこう速いです。
事前の予想で「230馬力が合格ライン。250馬力出てたら文句なし!」でしたが、いままで数多くのラリー車に乗ってきた体感値からすれば270馬力/350-Nmといったイメージ。
現行ボディベースの試作車ですらスバル「WRX STI」や三菱「ランサーエボリューションX」といった2リッターエンジン積む競技車両のベースモデルと同じくらいのタイムを出せているそうです。
さらに驚くのがエンジンフィールや音。3気筒エンジンということで軽自動車の親玉みたいなエンジンをイメージしていたものの、全開すると3気筒ということなど忘れてしまうほど。
排気音を含め、本格的なスポーツエンジンに仕上がっています。すでに世界No.1の4輪車用3気筒エンジンといえるレベルです(2輪用は良いエンジンあります)。
エンジン特性はやや高回転型。中速回転域からアクセル踏んだときのレスポンスが少し物足りないと感じたため、開発担当者に聞いてみたら「市販モデルまでに対応出来る予定になっています」とのこと。
新規開発ということもあり、おそらく今後ドンドン改良されていくことでしょう。少し手を加えるだけで300馬力は余裕で出るはずです。
前後のトルクスプリットは、開発車両は後輪優先の駆動力配分と、前後50対50のモードから選べました。後輪優先だとアクセル踏んだときからテールが流れ、後輪駆動車みたいに曲がっていく挙動になります。
50対50を選ぶと、コーナー進入で前輪荷重し姿勢崩してから全開すると、4WDらしいゼロドリフトの豪快な立ち上がりを楽しめます。
最終的な設定はどうなるか決まっていないとのこと、楽しさなら後輪優先。タイム出すのであれば50対50がよかったです。
市販までにちょうど良い駆動力配分を探るというので、楽しみにしておきたいと思います。
とにかくポテンシャルの高さは申し分ありません。WRX STIやランサーエボリューションXが生産終了になり寂しかったですが、GR-4のデビューで俄然楽しくなりました。
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みんなのコメント
さすがに無いか。
86のGRグレード(”GR Sport”では無い)や、
スープラで考えると500万とかになってもおかしくないだろうし。