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日本のEVシェアはたった1%台! この先続々投入される新型EVで停滞ムード解消なるか?

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日本のEVシェアはたった1%台! この先続々投入される新型EVで停滞ムード解消なるか?

BEVとPHEVの販売台数は約6400台

日本国内における2025年4月のEV販売動向が判明しました。テスラ、BYD、ヒョンデそれぞれが新型モデルを投入することで販売を増加させた一方、日本メーカー勢は深刻なEV販売低迷が続いています。2025年シーズンの国内EVシフトの展望を含めて解説します。

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まず、2025年4月のBEVとPHEVの合計販売台数は約6400台と、前年同月比でわずかなプラス成長を実現しました。商用軽EVの日産クリッパーEVとホンダN-VAN e:の販売台数は月末にならないと判明しないため、実際にはEV販売は少しプラスされます。前月である2025年3月の販売実績は1万1985台となりましたが、前年比−9.5%に留まりました。

次に、新車販売全体に占めるBEVとPHEVの合計販売台数の比率について、4月は2.01%となりました。ここにN-VAN e:などの販売台数が合わさると、おそらく前年同月のシェア率2.12%を超える見通しです。ちなみに確定した3月度のシェア率は2.62%であり、前年同月に記録していた3.17%から下落しています。

さらにBEV単体の販売動向について、白で示されている輸入EVは4月に1763台と、前年同月比+51.2%と販売が大幅増加したものの、ピンクで示されている日本メーカーの普通車セグメントのBEV販売台数は348台と、前年同月比で半減と落ち込みました。また、シェア率が確定した3月のBEVシェア率は1.56%であり、前年同月が1.89%だったことから、国内のBEVシフトが後退している様子が見て取れます。

また、現在の日本のBEV販売シェア率を世界の主要国と比較すると、日本はデータが確定した3月において1.56%と低迷しています。その一方で、3月の世界全体のBEVシェア率は17%に到達しており、2024年3月が13%だったことから着実にBEVシフトが進行中です。

日本は2025年の間に1%台というBEVシェア率の低迷を脱出できるのか、世界全体では2025年平均でBEVシェア率20%の大台にどこまで近づけるのかに注目でしょう。

EVシフトの停滞はしばらく続くとみられる

それでは、この日本国内においてどのようなEVが人気であるのかを確認しましょう。まず、2025年累計における主要自動車メーカー別のBEV販売台数の変遷を見てみると、やはり日産が頭ひとつ抜けた存在感を見せています。

しかし日産は4カ月間で9000台弱を発売したものの、2025年シーズンは2月から3カ月連続で前年比マイナス成長です。リーフやアリアだけでなくサクラも販売台数が減少しており、そろそろサクラのモデルチェンジにも期待したいところです。

また、新型リーフが2025年中に発売される見込みであり、よって年末までは日産の苦しいEV販売が続くことになりそうです。

次に注目していきたいのがテスラです。4月は約347台を販売し、前年同月比+93.9%の販売急増と、2025年に突入してテスラジャパンの好調さが続いています。やはりこれは、モデル3の新車全グレードに対する3年間のスーパーチャージャー無料充電特典、および新型モデルYの納車スタートによるものでしょう。

ちなみに、テスラ独自の急速充電ネットワーク「スーパーチャージャー」は4月末時点において、累計131カ所(128カ所が稼働中)、657基が建設されていますが、4月中は1カ所も新規稼働することはありませんでした。

次にトヨタのEV販売動向について、4月はたったの77台と、前年同月比−63.5%と低迷しています。まだ4月の詳細内訳は公表されていないものの、2025年3月単体では、bZ4Xが37台、レクサスRZが38台、そしてUX300eが6台と低調です。トヨタは2025年度末までにBEVモデルもラインアップされるレクサス新型ESを発売予定であり、さらに年末ごろまでにbZ4Xのモデルチェンジも実施されることから、国内におけるBEV販売のテコ入れにも期待したいところです。

次に中国BYDについて、4月は166台を販売することに成功し、前年同月比2.5倍という圧倒的成長を実現しました。4月15日から発売スタートしたシーライオン7の初期需要が大きいはずであり、夏に向けての販売台数拡大にも注目です。さらに、BYDジャパンは4月1日以降、ドルフィンとATTO 3の値下げを行っており、さらなる需要拡大にも期待です。

そして最後に、ホンダの商用軽EVであるN-VAN e:について、4月の販売台数は不明ながら、3月は約738台と、順調に販売台数を拡大中です。他方で、3月のガソリン車も含めたN-VAN全体に占めるN-VAN e:のシェア率は約25%であり、EVモデルが主流というような状況にはまだまだ程遠いというのが実態です。ラストワンマイル用の商用配送EVとして、大手配送企業などとの連携などにも期待したいところです。

また、2025年中にも遅れていたトヨタ・ダイハツ・スズキ連合の商用軽EVも投入される予定です。そのうえホンダはN-ONEのEVバージョンを発売する予定であり、日産サクラの競合としても注目です。

いずれにしても、日本国内の最新EVシフト動向は、EVシフト停滞から脱出できずにいるという状況であり、このEV普及低迷トレンドは2025年Q3まで続くと見られます。はたして新型リーフの投入を筆頭として、商用軽EVやN-ONE e:、スズキe VITARAなどの新型モデルの存在によって、EVシフト停滞からの脱出に期待したいところです。

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みんなのコメント

196件
  • ats********
    続々投入されるEVも、別に技術革新されたものではありません。
    研究施設ですらブレイクスルーが起きておらず欠点が山積している
    ものを選択するのは、余裕のあるお金持ちと新しもの好きだけです。
    堅実な一般市民は費用対効果で自動車を選択します。
  • sno********
    日産自動車を筆頭にEVゴリ推しのメーカーは低迷していくのでは?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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