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ジムニーもアルトもスズキ乗り御用達の「スズキ・スポーツ」が消えたワケ

掲載 更新 18
ジムニーもアルトもスズキ乗り御用達の「スズキ・スポーツ」が消えたワケ

かつての「スズキスポーツ」は「モンスタースポーツ」へと移行

 カプチーノや旧規格アルトワークスなど、スズキのKスポーツカーチューニングにおいて、ほとんどの人が何かしらお世話になったであろう「スズキスポーツ」。同ブランドといえばエアロパーツや吸排気系はもちろん、アクセサリー系パーツから100馬力ターボキットまで多岐に渡ってラインナップしている。

スポーツコンプリートカーの頂点にたつ『モンスタースポーツ』そのクルマの性能に迫る!

 ただ現状“SUZUKI SPORT”の名は、現行のアルトワークスやジムニーの純正オプションステッカー(デカール)などにわずかに登場するのみ。ならば、かつての「スズキスポーツ」ってどうなったのか? ここではそんな歴史を振り返りつつ「スズキスポーツ」が「モンスタースポーツ」へ移行した経緯を見ていこう。

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WRC撤退を機にスズキスポーツはモンスタースポーツへ

 現在「SUZUKI SPORT Racing」ブランドは「MONSTER SPORT(モンスタースポーツ)」へとブランド変更されている。また車種やパーツにおいては時代の流れとともに一部販売終了しているものもあるが、そのコンセプトやマインドはしっかりと引き継がれているのでご安心いただきたい。

「スズキスポーツ」は、自動車メーカーのスズキがつくった会社というイメージが強いかもしれないが、じつは創業当時は別会社だった。その母体になっているのが、現在のタジマモーターコーポレーションだ。当時の社名は「モンスターインターナショナル」といい、代表者は「モンスター田嶋」こと田嶋伸博(たじまのぶひろ)さんである。そのなかのグループ会社として、1986年にスズキスポーツが設立された。

 その後スズキとも業務提携を結び、世界ラリー選手権を戦うWRCラリーチームを組織するなど、その活動は広く知られる存在になっていた。その流れでスズキ本社がスズキスポーツに出資することで、実際にはスズキスポーツ=スズキのワークスチームへと関係が強化されていったのは自然の流れと言えよう。

 スズキスポーツはWRC参戦車両をはじめとするモータースポーツ車両を製作する傍ら、モータースポーツ参戦、スズキ車の競技用部品の開発&販売などの事業も展開。代表者のモンスター田嶋さんが、モンスタースポーツチームを率いて、アメリカのパイクスピーク・ヒルクライムに参戦し、エスクードやSX4のスペシャルマシンを駆って、アンリミテッドクラスで6年連続優勝を遂げたのは有名なハナシである。

 だが、当時の世界ラリー選手権から三菱やトヨタ、スバルが相次いで撤退。スズキのワールドラリーチームも2008年シーズンを最後にWRCから姿を消すことになる。これが転機となり、スズキスポーツから自動車メーカーのスズキが離れることになり、チューニングパーツ(競技用部品)ブランドの「SUZUKI SPORT Racing」は、2011年12月に「MONSTER SPORT」へとブランド変更された。

 つまりスズキスポーツは、経営母体も同じであれば、当時の開発設備やWRCマシンをつくる技術的な要素もそのままに、タジマコーポレーション内のモンスタースポーツ事業に引き継がれたというのが正しいようだ。

モンスタースポーツとは?

 現在モンスタースポーツでは、軽自動車/普通車問わず、現行のアルトワークスやジムニー、スイフトスポーツやジムニーシエラのほか、歴代のスズキ車をメインに三菱ではランサー、トヨタでは86(BRZ)などのチューニングパーツや競技用品、そして内外装パーツほかを開発・販売している。

 特筆すべきはスズキスポーツ時代に名を馳せた、旧規格のC系/H系アルトワークスやEA11R/EA21Rカプチーノ用パーツ。これらはいまもバリバリに健在。鍛造ピストンキットやメタルガスケットなどのエンジン内部パーツをはじめ、カプチーノに至ってはコンプリートエンジンや、IHI製 RHB31ターボチャージャーがセットされたターボキットも継続して販売中。

 また、それらのオリジナルパーツを販売したり、車両への取り付けも依頼できる、モンスタープロショップを全国8ヵ所に展開。直営店として、北から「モンスター函館」「モンスター仙台」、関東には「モンスター千葉」「モンスター東名横浜町田」「モンスター江戸川」、東海には「モンスター静岡磐田」、広島の「モンスター三原本郷」、九州に「モンスター福岡」の8店舗を構え、チューニングフリークやモータースポーツ好きユーザーたちをサポート。

 そして、そのモンスター各店舗では、モンスタースポーツのオリジナルパーツをセットアップしたスズキの新車コンプリートカーの販売が好調だ。軽自動車では、HA36SアルトワークスやJB64Wジムニーが人気。

 エアロパーツ、サスペンション、マフラー、インテリアなどの定番アイテムを組み合わせたスタンダードタイプのほか、アルトワークスにはフルレンジスポーツコンピューター、R100ターボキット、ハイフローインタークーラーなどを装備したハイパワータイプも用意。いずれも、コンプリートカーならではの価格に抑えられていてコストパフォーマンスはかなりのもの。

 コンプリートカーは全国のモンスタースポーツ販売店で展示&販売されており、同社の公式サイトで在庫車状況をチェックした上、最寄りの店舗に訪れてみるのもいいだろう。

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みんなのコメント

18件
  • クオリティもラインナップの幅も良いんですが、F6,K6搭載車種用パーツは今でも沢山ラインナップしてるのに、スイフト系は結構すぐ販売終了してしまうのが寂しい。
    2年前まで31スイスポをサーキット練習機として持っていたのですが、ちょいちょい悲しい思いをした記憶があります。
  • 新型ジムニーは下手に外観を変えるとダサくなる。
    スクエアボディに似合うのは、JA11時代に定番の猪狩バンパーとストレートバンパーがしっくりくるが新型には突起物の関係で付けられないのかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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