F1マシンのノウハウを注ぎ込んだミッドシップフェラーリ
レーシングドライバーなら誰もが憧れるのが「フェラーリ」だ。どんなに苦難が伴おうとも決してF1参戦を休止したり中止したりしない。エンジンもシャシーも自社開発し、幾多の好成績を収めてきた。
レーシングドライバーでも操れない! 運転が難しすぎる市販車3選
もしフェラーリF1チームから声がかかったら「ノー」と答えるレーシングドライバーは世界中のどこにもいないだろう。それどころか他社のチームと契約中であったとしても、フェラーリF1チームから声がかかれば他社チームも喜んで送り出してくれる。フェラーリはそれほどのステータスがあるメーカーなのだ。
実際、僕も全日本F3のタイトルを獲得したときに、いつの日かフェラーリF1チームに招かれイタリア・マラネロにある本社を訪れて契約書にサインする日を夢見て、全日本F3チャンピオン獲得の賞金でゼロ・ハリバートン社製の限定フェラーリ・アタッシュケースを購入した。結局、そのケースを持ってマラネロを訪れることはなかったが、まだフェラーリ・オーナーになる夢は残っている。
それほどにフェラーリは魅力的なのだが、レーシングドライバーとしてのドライビングスキルとキャリアを重ねてくると、フェラーリならなんでもOKという訳にはいかなくなった。クルマの善し悪しを乗って評価し判断できる以上、フェラーリの名とF1活動に相応しい走りを授けられたモデルにしか興味は持てない。そういう目線から見るとフロントエンジンのフェラーリは選択肢から外れてくる。フェラーリがフェラーリらしくある姿はミッドシップモデルに限るのだ。
ハンドリング面で大きな進化を果たし、名実ともにフェラーリとして相応しいモデルになったのは、1993年に登場した348GTB以降のモデルだ。1970年代にフェラーリF1チーム監督を努めニキ・ラウダを2度の世界チャンピオンの座に押し上げた名将ルカ・モンテゼモロ氏が、創立者のエンツォ・フェラーリ亡き後にフェラーリ社の代表となって以後に登場させたモデルだ。
F1チームを率いていたモンテゼモロ氏は、商品である市販車にもF1チームの名に恥じない本物の走行性能を授けることに拘ったといえる。どのメーカーにも言えることだが、本物指向であることと市場ニーズに貢献するモデルは相反してしまうことが多い。フェラーリは大きな販売台数が見込める北米市場向けに利益率の高いフロントエンジン搭載モデルを販売戦略上の重きを置きつつ、ミッドシップ・フェラーリ車は走行性能で妥協しないクルマ造りを目指したと察する。
フェラーリと聞くと、よく車両火災事故が報道され実際に僕の知人も所有車が燃えてしう災難にあっている。彼がフェラーリ本社に苦情を伝えると「それなら直に新しいクルマの注文書を送ります」と言われたそうだ。謝罪も補償もなく新車を発注してくださいと言われ憤慨している彼にフェラーリ社は「あなたはわれわれのF1活動を、クルマを買うことで直接応援してくださっているのでしょう」と悪びれず言われたという。なんとも素敵な話じゃないか。もし僕がお金持ちなら、フェラーリの言う通りすぐに新車を注文し直すだろう。そんなミッドシップ・フェラーリを一生に一度は乗ってほしいのだ。
ポルシェのレーシングカーは公道も難なく走れるほど快適
次にお薦めしたいのはポルシェ911。新車も中古車も今や空前の高値となり、フェラーリ同様に一般人には手が届かない夢のクルマになってしまった。
レーシングドライバーとしてポルシェのレーシングカーを操った経験から、レーンシュポルト(レーシングスポーツ)の精神が宿る911の虜となってしまったレーサーは数多い。僕が最初に操ったレーシングポルシェはグループCの962Cだった。1989年全日本耐久選手権でデビューウィンを飾り、その1カ月後にはル・マン24時間レースを走った。約6kmにおよぶ長い直線のユーノディエールがあった最後の年のル・マンで、僕の搭乗したブルンポルシェ962Cは375km/hの最高速を記録したのだが、そのときの高速直進性の高さと静粛性、快適性には大きな感妙を受けた。
24時間を闘うためにはドライバーのストレスを軽減させ、正確なドライビングに集中させなければならない。レーシングポルシェの開発理念は根性で我慢を強いる国産のレーシングカーとはかけ離れたものだったのだ。962Cの快適性はそのまま乗用として使えるのではという錯覚すら覚えた。実際にオーストラリアのバーン・シュパン選手は自らのネーミングを冠したシュパン・ポルシェを962Cベースで製作しロードカーとして販売したのだ。
911は962Cやさまざまなレーシングポルシェの技術とノウハウ、部品も共用し、それを市販モデルからも感じさせてくれる稀少な存在となっていたのだ。現代はSUVのカイエンやマカン、スポーツセダンのパナメーラやEVのタイカンもポルシェブランドとして存在するが、レーンシュポルトを感じさせてくれるのは911に勝るものはない。一生に一度は911に乗ってほしいのだ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
「すごい多重事故…」 関越道で「トラックなど3台が衝突」発生! 2車線が一時通行規制で「通過時間70分」の大渋滞 圏央道も混雑
“45年ぶり”マツダ「サバンナGT」復活!? まさかの「オープン仕様」&斬新“レトロ顔”がサイコー!ワイドボディも魅力の「RXカブリオレ」とは?
「運転席の横に“クルマが踊っている”スイッチがありますが、押したら滑りますか?」 謎のスイッチの意味は? 知らない「使い方」とは
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ついにその瞬間がやってきた!!!!! シビックベースの70年代風GTカー[ミツオカM55]が限定100台800万円で販売!!!!! 即売必至か?
「富士山登山鉄道」断念、でも代わりは“トラム”なの!? 後継には「電動連節バス」しかない3つの理由
「前を走るパトカー」“追い越し”て大丈夫? 抜かす派VS抜かない派で賛否両論!? 「やっちゃダメ」な要注意項目とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この人は、どなたなのでしょうか?。
分かる方、教えてください。