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公道で魂揺さぶるパフォーマンス BMW M4 CS(1) ポルシェ911 GT3へ通じるハード

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公道で魂揺さぶるパフォーマンス BMW M4 CS(1) ポルシェ911 GT3へ通じるハード

公道で魂揺さぶるパフォーマンス

最近のBMWは、特別なMモデルへ、更に特別な仕様を積極的に設定している。刺激的な見た目でキメたM4 CSは、そんな最新モデルだ。「サーキットでの体験と、公道での魂揺さぶるパフォーマンスという、ワイドな領域」へ向けて誕生したと主張される。

【画像】CSLと同じ550psに−50kgのボディ BMW M4 CS 競合クラスの有能クーペたち 全139枚

ハードを確認していくと、内容はポルシェ911 GT3と通じる部分が多い。エンジンやキャビンの仕立て、カーボンファイバーの採用領域など。その一方で、高度に可変する四輪駆動システムは残されている。リアシートも。

先代のM4 CSは充分な成功を収めたが、動的能力は磨かれつつも完璧とは呼べず、ハードコアなインテリアを正当化できていなかった。だが先代のM5 CSは、史上最高のスーパーサルーンと評せる、見事な仕上がりにあった。

新しいM4 CSの英国価格は、12万2685ポンド(約2392万円)と、Mモデルのファンでも躊躇する領域。911 カレラGTSも狙える価格帯にある。同社の実力がいかんなく発揮されたパフォーマンスとハンドリングを、宿すだろうか。

CSLと同じ550psと66.1kg-m 完全な後輪駆動にも

高度なM4をCSへ昇華させるには、繊細なセンスが求められると思う。そもそも、M4 コンペティションも存在する。コレクターズアイテムといえる、CSL級にハードコアを追求すると、普段使いとの親和性は遠ざかり、適合範囲は狭まってしまう。

その点、新しいM4 CSの着地点は素晴らしい。エンジンは、S58型3.0L 直列6気筒。CSLと同じ、550psと66.1kg-mを得ている。2基組まれるターボのブースト圧を2.1barへ引き上げ、ECUの書き換えで実現したという。エンジンマウントも強化品だ。

トランスミッションは、ZF社製の8速AT。リアには、電子制御リミテッドスリップ・デフが組まれる。前後のトルク分配率は可変式だが、基本的にはリア寄り。4WDスポーツ・モード時は、その傾向が強くなる。

M4 コンペティションと同様に、フロントのドライブシャフトを無効にでき、特にCSが想定するサーキットでは効果的に機能。マルチステージ・トラクション・コントロールが、この状態では有効にもなる。

各部の軽量化で−50kg シャシーは専用設定

ボディには、前端にカーボンファイバー製スポイラー。後端にもカーボン製ディフューザー。ヘッドライトは、GT3マシンのようにイエローに光る。エグゾーストはチタン製で、ステンレス製より4kgほど軽い。ボンネットとルーフもカーボン製を得る。

各部の軽量化の結果、車重は1760kgと約50kg削られた。ハイブリッドで最高出力541psの911カレラ GTSより150kgほど重いが、パワーウエイトレシオは313ps/t。ブレーキは、軽いカーボンセラミック・ディスクをオプションで選べる。

タイヤは、前側のネガティブキャンバーが目立つ。サスペンション・スプリングは、M4コンペティション比で前が3%、後ろが5%硬い。ダンパーもCS専用設定で、アンチロールバーはボールジョイントで繋がる。

パワーステアリングのマッピングに、スタビリティ・コントロール、Mダイナミック・モードのチューニングも、CS独自のもの。初心者でも上級者でも、最短のタイムを狙え、最高のスマイルを作れることが、目指されている。

これ以上ないほどシリアスなコクピット

車内空間は、公道モデルとして、これ以上ないほどシリアス。深いカーボン製シェルのバケットシートに、底部がフラットで赤いボタンが並ぶアルカンターラ巻きステアリングホイールが与えられ、価格に見合う特別な雰囲気で溢れている。

これらは、実はM4 コンペティションでもオプションで組めるアイテムながら、シンプルなカーボン製センターコンソールは完全な専用品。アームレストが省かれ、お財布は隠しておけないが。シフトセレクター前の小物入れにも、蓋がない。

人間工学は素晴らしい。スイッチ類は、ポルシェ以上にソリッド。カーボン製シフトパドルは、驚くほど軽く弾ける。

リアシートは、乗降性が良いわけではないものの、大人でも長時間過ごせる余裕がある。使い勝手では、911を確実に凌駕するといえる。

走りの印象は、BMW M4 CS(2)にて。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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