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長く乗る人はやはり気になる! クルマはどれだけ走ると壊れる?

 クルマの使用年数はどんどん長くなっている。それに旧車ファンもたくさんいる。また、昨年はコロナ禍でいままでマイカーを持たなかった人が、数年落ちの低価格な中古車を購入するケースが多くあったという。

 いろんな事情で年数が経って長く走っているクルマのユーザーは多いわけだが、そこで気になるのは「クルマってどれだけ走ると壊れてしまうの?」ということだろう。

消えていった哀しき世界初 日本初の装備はなぜ続かなかったのか?

 クルマはどの部分がおおよそ何年、何万kmほどで壊れてしまうものなのか? その耐久性について、整備士の資格を持つ鈴木伸一氏に解説してもらった。

文/鈴木伸一
写真/Adobe Stock(Success Media@Adobe Stock)

【画像ギャラリー】「10年10万km」はもう過去の話! クルマ部品の耐久性は劇的に向上!!

■消耗パーツを交換していれば今のクルマは壊れない

オイルや消耗品の交換をすれば、最近のクルマはほとんど壊れなくなった(kelly marken@Adobe Stock)

 近年、クルマの使用期間が長くなっており、コロナ禍で低価格の中古車を購入する人も増えている。が、クルマはあくまで機械物。何の手入れもせずに走らせ続ければ、いずれ壊れて動かなくなるので注意が必要だ。

 ただし、その壊れ具合、メンテナンスフリー化が進んだ今のクルマと昔とでは、歴然とした差がある。今のクルマはとにかく壊れない。新車で初期不良に見舞われることなく1年経過したなら、その後は車検1~2回、それこそ何もすることなく通ってしまうのだ。

 そして、エンジンオイルをはじめとした油脂類、摩耗することで機能するタイヤやブレーキパッド、そして使用していれば詰まりを生じるエアフィルター、オイルフィルターといった消耗パーツ類をきっちり交換していれば10万kmは余裕。20万kmも夢ではなくなってきている。

■平成初期までのクルマは寿命が短いパーツがあった

昭和や平成初期のクルマに比べると最近のクルマは壊れなくなった

 とはいえ、一般ユーザーにとって10万kmはやはり敷居が高いと思われる。

 昭和モデルが現役で走り回っていた1900年代後半(平成初期)、「10年10万km」がトレンドとなった。当時のクルマは5万~6万km走るとガタが出始め、「10年10万km」を超えて使用するとなるとかなり気合いを入れる必要があったからで、いかに乗り越えて長持ちさせるか。それがクルマ好きの間でブームとなったのだ。

 ちなみに、その当時からタクシーの寿命は40万~50万kmといわれており、クルマの入れ替え時はもっとも頑丈な「デフレンシャルギヤ」が壊れた時といわれていた。つまり、クルマ本来の寿命はかなりあったのだ。

 しかし、長持ちさせるためには細やかな手入れが欠かせなかったわけで、メンテナンスフリー化が進んだ今と昔のクルマとでは各部に使われているパーツや素材の耐久性が格段に異なる。昭和から平成初期にかけてのモデルには数年もしくは数万kmが寿命とされるパーツが多々使われていたのだ。

■コックドベルト時代は10万km持たなかったが……

昭和から平成初期のクルマに採用されていたコックドベルトは7万~8万kmで限界を迎えることが多かった(ARTPROXIMO@Adobe Stock)

 例えば、当時のエンジンは吸・排気バルブの作動を担っているカムシャフトの駆動に「コックドベルト」と呼ばれる歯付きの特殊なベルトが一般に使われていた。

 この「コックドベルト」、メーカー公称値では「10万km以上の耐久性がある」とされていたが、現実には7万~8万kmがボーダーライン。特に、ウォーターポンプの駆動も担っていたエンジンの場合、4万~5万km前後で切れてしまうこともあった。

 そのカムシャフトの駆動方式が2000年代(平成2桁初期)以降、チェーンの改良(静音化)によって「カムチェーン」へと主流が変化。基本的に交換不要となっているのだ。

■今は冷却水も7年間も交換不要!

 2年ごとの交換が必要だった「冷却水(LLC)」は16万kmまたは7年(新車時)間交換不要な「スーパーLLC」に。2万~3万km毎の交換が必要だった「スパークプラグ」は10万km交換不要の「白金プラグ」が主流となっている。注入されている「エンジンオイル」の性能も段違いだ。

 さらに、素材と組み込み精度が上がったことで近年、エンジン自体の寿命も30万~40万kmといわれている。ただし、これもオイル管理をキッチリ行って入ればの話。メンテを怠たれば10万km前でもトラブルに見舞われるので要注意!

 また、バッテリーに貯えられる電気には限りがあるため、エンジン回転中は常に発電して電気を補充している。その発電を担っているのが「オルタネーター」と呼ばれる補機で、電気を取り出す部分にはモーターのように「ブラシ」がセットされている。

 この「ブラシ」、回転するローター接点と接しているため、使用していれば摩耗。10万kmを超えたら要注意といわれていた。が、今のクルマは15万km超えても半分以上残っているのが現実と、各部の耐久性が半端なく向上しているのだ。

■駆動系の寿命は?

オートマチックトランスミッションは、およそ15万~20万kmまでが一般的には使用限界といえる(dreamnikon@Adobe Stock)

 「トランスミッション」の寿命は方式によって異なってくる。

 まず、今では希少価値の「MT」。これの寿命はユーザーの扱い方に大きく左右される。ギヤオイルの交換を怠ったり、不適切なクラッチ操作やクラッチトラブルに見舞われた際、無理なギヤチェンジを行うなどしてミッションを痛めなければ、ほぼ壊れることはない。

 「AT」はATF交換を定期的に実施することで寿命が延びるものの、大方15万~20万kmで限界を迎える傾向にある。

 「CVT」は20万kmの寿命は確保されているが、CVTフルードは最低限指定サイクルで定期的に交換する必要がある。

 また、ゴム類をはじめとして消耗パーツの耐久性が格段に向上しているため、ドライブシャフトの等速ジョイントの保護を担っている「ドライブシャフトブーツ」の耐久性も格段に向上。

 このドライブシャフトブーツ、平成初期は4万~5万km走れば切れてしまったが、現在の寿命は10万kmを優に上回っている。事実、20万km走破した筆者の愛車モビリオのブーツはいまだ健在だ。

■足回りの寿命は?

ショックアブソーバーは、今や20万km走っても耐えられるようになった(RS-Studios@Adobe Stock)

 ステアリング操作の軽減を担っている「パワーステアリング」は、平成初期までは高圧の油圧で作動する「油圧式」が一般的だったが、現在では「電動式」が主流。これによりブーツのチェックは必要なものの、ほぼメンテナンスフリーとなっている。

 平成初期、3万~4万kmで経済寿命に達し、10万km超えたら抜けて当たり前だった「ショックアブソーバー」の寿命も大幅の向上。20万km走破した筆者の愛車モビリオの場合、いまだ新車時のまま問題なく走れている。

 また、安全に直結する「フットブレーキ」の油圧系は、昭和モデルでは4年に1回のオーバーホールが当たり前だった。ところが、平成初期になると8~10年は持つようになり、平成2桁代では20万km問題なく走れてしまっている。

 さらに、ブレーキローターは本来は消耗品で、欧州車などはローターも意図的に摩耗させているためブレーキパットとのセット交換が前提となっている。

 しかし、パッドの摩耗を優先させている国産車の場合、交換が必要となるのは摩耗限度(もしくは異常摩耗)に達した場合で、現実問題としてトラブルがなければ20万kmは優に走れてしまう。

 なお、「ブレーキフルード」は湿気に弱く、使い始めて1年もすると水を含んで劣化してくる。このような劣化した「ブレーキフルード」を長いこと使い続けるとマスターシリンダーやブレーキシリンダーの中がサビて液漏れを起こすようになる。このため、最低でも2年に1回は交換したい。

■マウント類の寿命は?

 エンジンが横置きされているFFは、タイヤのトルク反力をファイナルギアを介してエンジンが直接受けるため、車体の前後方向の揺れが大きくなる。

 エンジンマウントはこのような揺れも吸収するための負担が大きく、距離を走れば確実に劣化してヒビ割れ、割れ口が徐々に広がっていき切れてしまう。10万~15万km走ったら要注意で、加速してアクセルを離した瞬間「ガクッ」とショックを感じるようになったら末期状態。交換が必要だ。

 このように、現在のクルマでも注意すべき箇所は残っているものの、平成初期のモデルに比べれば耐久性が格段に向上。「10年10万km」は単なる通過点で、基本的なメンテナンスさえ行っていれば15万~20万kmは無理なく走りきれる耐久性を有しているのだ。

【画像ギャラリー】「10年10万km」はもう過去の話! クルマ部品の耐久性は劇的に向上!!

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