クルマ好きにとって「速さ」は大きな魅力。とはいえ、奥様をはじめとした家族も使うとなれば、コンパクト、取り回しが良い、乗り心地が良い、ラゲッジスペースが大きいといった要素がクルマ選びの上位にランクされてくるのは必然。その反面、捨てなくてはならない要素の上位にくるのは「速さ」だろう。かといって、セカンドカーを持つ余裕はない……。
しかし、あきらめるのはまだ早い! 世の中には速さへの憧れを満たしつつ、家族全員がハッピーになれるクルマがたくさんあるのだ。今回は、そんななかでも特にお薦めしたい、奥様への説得材料も満載の、お買い物カーの皮を被ったちょっ速コンパクトカーを紹介していこう。
センスいいね! と言われること間違いなし!! ほんとに”かっこいいクルマ”4選
文/室井 圭、写真/ダイハツ、トヨタ、日産、マツダ、三菱
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見た目10割の奥方も大満足! MAZDA2
145万9150円~271万1500円と、価格レンジが広いのもうれしい。モデル後期に入っているものの、スタイリング、性能、実用性、価格のバランスがとれたクルマ
見た目良し、走り良し、乗り心地良し、価格良しと何拍子も揃った、家族全員がハッピーになれる一押しのお買い物カーの筆頭はMAZDA2。
奥様への説得材料の筆頭にくるのは、人馬一体を実現するためにシャシー、ボディ、シートの設計に採用された次世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」だ。特に注目したいのはシート設計。シートに座るだけで脊柱がS字カーブを描くように、骨盤が立った状態をサポートし、理想の運転姿勢を維持できるのだ。
これは運転中に腰痛や肩こりがひどいといった人にも嬉しい設計! また、運転中に姿勢が崩れることがないため、安定したステアリング、ペダル操作が可能となるというメリットもある。
速さを追求するなら、2021年の一部改良で追加された1.5リッター直列4気筒DOHCエンジンを高圧縮化した進化型SKYACTIV-G搭載モデルがお薦めだ。低速域のレスポンスに優れ、アクセルを踏み込むとタイムラグなく加速してくれる。
また、スポーツモード機能が搭載されており、スポーツモードに切り替えてアクセルを踏み込むと、エンジンが5000rpm台あたりまで軽快に吹け上がってくれる。最高出力は110ps、最大トルクは14.5kgmはコンパクトカーのなかではまずまずだが、この数値以上のパワーと加速感を感じることができる。
もちろん、他のグレードでも走りの楽しさは十分に楽しめる。正直、100万、200万円台で買ったクルマには見えない、高級感溢れる美しいスタイリングもMAZDA2の特長。見た目が10割!! という奥様も大満足間違いなしだ。
強烈な加速力は病み付き間違いなし! 日産 ノートe-POWER
2020年のフルモデルチェンジで3代目となったノート。これを機にe-POWER搭載車のみの設定となった。価格も202万9500~218万6800円と抑え気味
大ヒット中のノートe-POWERもハズせない。
新開発プラットフォームを採用することでホイールベースは20mm、全長は55mm短くなり、取り回しが向上。狭い道、狭い駐車場などなど、「狭い」空間でも臆することなく走り回ることができる。これだけでもお買い物カーとして必須の要素は十分に満たしている。
さらに、大人4人が2~3泊ぶんくらいの荷物を収容できるゆとりの荷室スペースも備えているため、お買い物どころか、家族旅行でさえ不便を感じることがない。
このようにお買い物カー、レジャーカーとしては必要十分な要素が揃っているノートe-POWERだが、速さを求める人にたまらないのは、e-POWERが繰り出す電気自動車並みの強烈な加速力。発進時、追い越し時の加速力は超強烈で、2リッターターボエンジン、NAなら3リッターエンジン並みの加速力を体感できるのだ。
さらに、「ワンペダルドライブ」もお薦めポイントのひとつ。この技術は、加速・減速・停止という一連の動きをアクセル操作だけでほぼ完結させられるシステムだ。これにより、減速~停止がスムーズに行えるようになる。運転が上手くなったと助手席の奥様も驚くかもしれない!? ブレーキとアクセルの踏み替えの回数も減るため、運転がラクになることもメリットだ。
他にも、エコカー減税などを使用してお得に購入できるなど、説得材料は掃いて捨てるほどあるノートe-POWER。走りも楽しめて、家族全員が大賛成してくれること間違いなしの一台だ。
廉価版でも速さが楽しめる! ダイハツ ロッキー/トヨタ ライズ
1リッターターボは4WDのみの設定に。価格は194万4800~231万8200円。写真はロッキー
こちらはライズ。1リッターターボ4WDの価格は198万4800~229万9200円
コンパクトSUV、ダイハツ ロッキー/トヨタ ライズは、大ブームが続くSUVというだけでも流行りものに弱い奥様であれば、それだけでも説得材料になるはずだ。さらに、5ナンバーサイズというコンパクトさも言うことなし。
ちなみに、ダイハツとトヨタの共同開発車と言われているが、開発を主導したのはダイハツなので、実質はライズがロッキーのOEM供給車ということになる。
この2車種の違いをざっくり言うと、エクステリアデザイン、グレード構成と価格帯。中身はほぼ同じだ。
2021年11月にシリーズハイブリッド方式を採用したeスマートハイブリッド搭載モデルと1.2リッター直列3気筒NAのガソリンモデルが2WDに追加されたばかりだが、ここはあえて既存モデルの1リッター直列3気筒ターボ4WD推し。今回の追加に伴い、1リッターターボの2WDはラインナップから外れた。
しかし、気になるのは小排気量なのに速いという要素を満たせるのかという点だろう。しかし、これが実際に走ると速い! ターボエンジンながらNAのように高回転域まで気持ち良く回り、十分なパワー感を得られる。
また、高剛性のDNGAプラットフォームのおかげで、コーナリング時のボディのたわみやきしみ感がなく、不安感を感じることなしにコーナーリングできることもお薦めしたい点だ。
ロッキーか? ライズか? どちらを選ぶかは迷うところだが、価格やエクステリアデザインを比較して、好みの一台を選んでほしい。
コンパクトカー界の韋駄天! スズキ スイフトスポーツ
スイフトスポーツの価格は、187万4400円~214万1700円。この価格で265万円~456万円のライバルのGRヤリスと同等の走りが楽しめるのだから、かなりのお買い得モデルと言える
お買い物カーの適任として挙げるとしたらスズキ スイフト。しかし、走りにこだわるなら絶対スイフトスポーツを。
ベースのスイフトよりもボディサイズが拡大されていることから3ナンバーとなっているところは少々難ありかもしれないが、全長3890mm×全幅1735mm×全高1500mmと、日産 アクアやノート、ホンダ フィットなどの5ナンバー車とほとんど変わらない数値なので、5ナンバー車感覚で扱える。
居住空間、荷室スペースはスイフトとほぼ変わらないので、デイリーユースとして不便を感じることはないだろう。
最高出力140ps、最大トルク23.5kgmを発揮する1.4リッター直列4気筒直噴ターボエンジンと970kg(6MT)、990kg(AT)という軽量ボディの組み合わせは最強! パワー感、トルク感、レスポンスの良さ、どれをとってもスポーツカー顔負け。背中を押されるような強力な加速感に大満足できるはずだ。
スポーツカー然としたスタイリングではないところも「スポーツカーっぽいスタイルは恥ずかしい」という奥様を持つ人には一押しのハイパーなコンパクトカーだ。
GRじゃなくても十分速いぞ! トヨタ ヤリス
1.5リッター直列3気筒DOHC直噴ガソリンエンジンン搭載車にはDirect Shift-CVTのほかに6MTも設定されている。車両価格は、154万3000円~212万4000円
乗用車販売台数不動の1位を獲得し続けているヤリスはやっぱりハズせない。5ナンバーのボディサイズはお買い物グルマとして文句なし。
ここはあえてハイブリッドモデルではなく、新開発の1.5リッター直列3気筒DOHC直噴ガソリン搭載車をお薦めしたい。最大トルクは14.8kgmと、数字的には大きく感じられないが、乗ると数値以上のトルク感を覚える。
車両重量はZが1020kg(2WD)、Gが1000kg(2WD)、Xが990kg(2WD)と、とにかく軽い。Zのパワーウェイトレシオは8.5kg/ps、Gが8.3kg/ps、Xが8.25kg/ps。これはスポーツカーと同等の数値だ。その結果、最高出力120psという数値よりもパワー感覚と加速感を体感できるのだ。
もう一歩……と思うなら、思い切ってGRヤリスを。WRCで培ったノウハウがフィードバックされたGRヤリスの速さは段違い。ボディサイズはノーマルのヤリスより大きく、3ナンバーボディとなってしまうが、街乗りで不便を感じる大きさではない。
ただし、車両価格は456万円~265万円とちょっと高め。ここが街乗りをメインに使用したいという人からすると、難点だが……。
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みんなのコメント
家族より、ドライバー目線の記事になってしまっている。