軽快に街を駆け抜ける3輪ミニカー、まもなく登場
クルマの電動化は多少の波はあるが、これからも着実に進んでいくことは間違いない。それとともにSDV(ソフトウェア・ディファインド・ビークル)による「クルマのスマホ化」も進み、そのエンターテインメント性も高めていくだろう。ただし、これは当面、一部の高額車に限られる話だ。
転換期を迎えた自動車産業界隈の中で「クルマの魅力」について再考した【コラム|from Editors - 2025年3月号】
こうした流れとは別に、電動化とともに新しいカテゴリーのモビリティが登場しつつある。たとえば2023年7月の道交法改正により生まれた「特定小型原付」である。これには電動のキックボードやバイクタイプ、また3輪車がある。最高速は20km/h以下でサイズの制限などはあるが、16歳以上であれば免許なしでも乗れるのが特徴だ。
そしていま、新たな“クルマの魅力”として最も注目すべきは超小型モビリティの、ミニカーである。このカテゴリー自体は決して新しいものではない。しかし電動化技術の進化とともに従来以上に魅力的なパッケージングが可能となり、2025年は各社からニューモデルが登場する。
簡単にミニカーの規定を紹介しておくと、最高速は60km/h(高速道路は走行不可)、定格出力は0.6kW以下、全長×全幅×全高2.5×1.3×2.0m以下となっている。運転に普通免許は必要だが車検、車庫証明は不要だ。
そうした中で前評判が高いのが、トヨタ自動車出身の谷中壯弘氏が2022年に立ち上げたスタートアップ、Lean Mobility社のLean3だ。谷中社長はトヨタ在籍中にi-RoadやC+pod、C+walkなどを手がけた超小型モビリティのスペシャリストである。その知見と技術レベルはグローバルで注目されている。当初、28億円を調達して事業をスタートしたが、2024年10月段階では46億円まで増資している。それだけ多くの期待を集めているわけだ。
そのLean3だが、ご覧のように実にスタイリッシュ。前2輪、後1輪の3輪で後輪が駆動輪となりインホイールモーターを採用している。ホイールの中にモーターを組み込んだタイプで、スペース効率がいいなどメリットは多い。バイク用のものを転用しているが駆動輪がひとつであることはコスト的にも有利だ。
内装の質感もそれなりに高く、十分満足のいくレベルにある。運転席の後ろにはもうひとり乗れそうなスペースがあるが、日本では「ミニカー」として発売するため定員は1名。ただし、いずれ「型式指定車」(車検必要)としても発売を検討しており、これは乗車定員が2名となる。
注目はその価格だ。90万円前後(バッテリーはサブスク[月々3000~4000円]の場合)が予定されている。日本には比較的低価格な軽EVがあるが、それでも価格は約240万円からだ。補助金があるにしても、その負担は大きい。パーソナルユースのEVとしてミニカーカテゴリーの超小型モビリティへの期待は大きい。何よりカッコよく、生活が変わる気がするではないか!
荒川雅之 ARAKAWA Masayuki
あらかわまさゆき/1958年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、株式会社モーターマガジン社に入社。2002年から2016年まで自動車専門誌「Motor Magazine」編集長。2016年10月から取締役編集局長。2015年から2019年まで一般社団法人「日本カー・オブ・ザ・イヤー」代表理事を兼務。2017年4月に「Webモーターマガジン」、2023年4月に新時代のモビリティ社会へ向けたWebサイト「スマートモビリティJP」を立ち上げ。2024年11月にモーターマガジン社を退社。現在、フリーランス ライター
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