■市販化も予定された「本格スポーツ派モデル」 実は「ティーダ」ベース
自動車メーカーはさまざまなショーで、数多くのコンセプトカーを発表しています。中には市販化したら面白そう、あるいはぜひ発売して欲しかった、などと思わせるコンセプトカーがいくつも存在します。
【画像】超カッコイイ! これが日産「4人乗りスポーツカー」です! 画像で見る(30枚以上)
日産が2005年の「ニューヨーク国際オートショー」で展示した「スポーツクーペコンセプト」も、その1台といえるでしょう。
スポーツクーペコンセプトは、2004年と2005年の「北米国際自動車ショー(デトロイトショー)」で公開されたコンセプトカー「アクティック(Actic)」と「アズィール(Azeal)」に次ぐ「ダイナミック・パフォーマンス・ユース・コンセプト」シリーズの3作目として作られました。
スポーツクーペコンセプトという車名を聞くと、流麗な背が低い2ドアスポーツクーペが創造されますが、このコンセプトカーは日産のハッチバック「ティーダ(北米名:ヴァーサ)」をベースに3ドア化したモデル。
大人4人が乗車するスペースも確保されており、いうならば「ホットハッチ」に分類できます。
ティーダの面影を残しつつ、6本スポークの20インチホイールとタイヤを収めるため大きく張り出したフェンダーや、前後の大型スポイラーを備えており、クールでスポーティ、かつダイナミックなルックスを獲得。
ティーダに比べ、全幅は約110mm拡大され1805mmに、車高も35mmほど下げられて1500mmとされ、ワイド&ロー感が強調されています。パワートレインは未発表ですが、ターボなどの過給機搭載は考えられていたかもしれません。
車内も基本的にはティーダの意匠を流用しているものの、所々のデザインはコンセプトカーらしい未来っぽさが見られます。
しかしスポーツカーだけあって、やはり主役はフロントの2座。バケットシートは、グレーのレザーとパールスエードを組み合わせ、スポーツ性を高める一体型4点式シートベルトを装備。
3本スポークステアリングホイールの向こうには、タコメーターをセンターに据えた3連メーターが並んでいます。
リアシートは左右独立。フロント同様に表皮はレザーとスエードで覆われており、一体型4点式シートベルトを持つ“ガチンコ仕様”。
リアパーセルシェルフに置かれた大型のブルーコーンスピーカーとウーファーも目を引きます。
※ ※ ※
ところで、アメリカでは1980年代以降、小型で高性能なハッチバック(いわゆるホットハッチ)やクーペをスポーツコンパクト(スポコン)と呼ぶことがあります。
現行型でもホンダ「シビック」やトヨタ「GRカローラ」、スバル「WRX」、トヨタ「86」、フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」、BMW「ミニ」などは、ボディ形状や排気量に関わらずスポーツコンパクトに属しています。
映画「ワイルド・スピード」の影響も大きく、特に日本車のスポーツコンパクトは高い注目を得ました。
日産でも1990年代、「サニー」の北米版「セントラ」に高性能モデルの「SE-R」を設定したほか、「シルビア」の北米版「240SX」もスポーツコンパクトとして人気を博しました。
それだけに、スポーツクーペコンセプトは、スポーツコンパクト自体やスポーツコンパクトをチューニングするストリート文化を意識して開発されたのは間違いないでしょう。
当時の北米日産のプレス発表では、「チューナーカーの外観と雰囲気を提供しながらも、新車を初めて買うユーザーにとって、手頃な価格で購入可能なクルマとして考案された」と記されています。
当時のインターネットフォーラムを見ると、アメリカの日産ファンの中には「出たら買う!」と喜んだユーザーも多かったようです。
ちなみに当時のプレスリリースには、「日産スポーツコンセプトは、アズィールやアクティックと同じく、未来を示すショーケースであると同時に、そう遠くない将来、日産のショールームに並ぶクルマです」とも記されています。
しかし、実際には市販化は夢に終わりました。コンセプト・デザインがしっかり練られていたモデルだっただけに、未発売が今なお悔やまれます。(遠藤イヅル)
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