現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 名作だったのか? それとも迷作!? 日産の珍車5選

ここから本文です

名作だったのか? それとも迷作!? 日産の珍車5選

掲載 更新 127
名作だったのか? それとも迷作!? 日産の珍車5選

■日産が誇る珍車を振り返る

 日産は前身となる快進社まで遡ると、100年以上もクルマを作り続けている老舗メーカーです。これまでに数々の名車を世に送り出してきました。

デザインが酷すぎ! 走りが悪すぎ? 酷評された車5選

 その一方で、あまり知られていない珍しいモデルや、ユニークなモデルも存在。そこで、日産の珍車を5車種ピックアップして紹介します。

●アベニールGT4

 1990年に発売された初代「アベニール」は、ステーションワゴン人気の高まりから発売されたモデルです。

 この初代はオーソドックスなスタイルのワゴンでしたが、1998年に発売された2代目では、よりスタイリッシュなデザインに変貌を遂げます。

 そして、アベニールには高性能モデルの「パルサーGTI-R」や「シルビア」などに搭載され、名機といわれた「SR20DET型」エンジンと、フルタイム4WDシステム「アテーサ」を組み合わせて搭載した「アベニールGT4」がラインナップされていました。

 アベニールGT4のエンジンは2リッター直列4気筒ターボで、最高出力は230馬力を発揮。初代にもSR20DET型が搭載されましたが、2代目では20馬力もパワーアップしています。

 ステーションワゴンに高性能エンジンとフルタイム4WDという組み合わせは、スバル「レガシィ ツーリングワゴン」や三菱「レグナム」などを意識していたと思われますが、なぜかトランスミッションは4速ATのみとなっており、スポーティさという点では中途半端な印象です。

 ちなみに当時の日産は、SR20DET型エンジンをステーションワゴンの「ルネッサ」、ミニバンの「プレーリーリバティ」にも搭載するなど、高性能グレードを拡充する戦略をとっていました。

 しかし、どのモデルも後の車種整理によって消滅し、後継車では高性能版は設定されなかったため、いまとなってはかなり貴重なモデルです。

●プレーリー

 1982年に日産は革新的なパッケージの5ドアワゴン「プレーリー」を発売しました。最大の特徴はセンターピラーレス構造の後席両側スライドドアで、左右ともに前後ドアを開くと、広大な開口部から室内にアクセスできたことです。

 室内のバリエーションは、回転対座セカンドシートが備わる3列シート8人乗り、折り畳み式後席の2列シート5人乗り、豪華な固定式後席の採用で快適性を重視した2列シート5人乗りを設定。

 また、リアサスペンションのレイアウトを工夫することにより室内の低床化を実現し、さらにバッグドアがバンパーごと開口する構造で、荷物の積みおろしがしやすい4ナンバー登録の商用バンもラインナップされました。

 プレーリーは現在のミニバンの元祖といえる存在ですが、最大のセールスポイントのセンターピラーレス構造や、バックドアの開口部を大きくしたことにより、ボディ剛性が低いと評されてしまいます。

 さらに、最高出力100馬力の1.8リッターと85馬力の1.5リッター直列4気筒SOHCエンジンでは、多人数乗車時の動力性能が低いとの指摘もありました。

 そのため販売台数は低迷し、1988年に2代目へとバトンタッチした際にはセンターピラーのある構造に改められました。

 後にトヨタやダイハツ、ホンダがセンターピラーレス構造のスライドドアを採用しているため、プレーリーのコンセプトは間違っていなかったといえますが、出るのが早すぎたのでしょう。

●ラングレー

 高性能なイメージで人気となった「スカイライン」は、代を重ねるごとにファンを増やしていきましたが、主力グレードは価格が高く、若者が簡単に買えるものではありませんでした。

 そこで、1980年にはフロントデザインがスカイラインにそっくりなエントリーモデル「ラングレー」が登場。

 ラングレーは当時のコンパクトカー「パルサー」とプラットフォームや多くの部品を共用した3ドアハッチバックで、発売当初は1.4リッター直列4気筒OHVエンジンを搭載したFFレイアウトを採用したことで、広い室内空間が特徴でした。

 ラングレーは、広告のキャッチコピーもスカイラインに寄せて「愛のラングレー」とされ、2代目では「ポールとポーラの新ラングレー」、3代目ではレーシングドライバーで、スカイラインのCMにも出演していた鈴木亜久里氏を起用し、若者に訴求します。

 また、3代目で追加された4ドアセダンには、完全にスカイラインを模した丸型4灯テールライトとなっていて、まさに「スカイラインズ・ミニ」といえるモデルとなっていました。

■日産がつくっていたドイツ車とは!?

●サンタナ

 1980年代の初頭、日産とフォルクスワーゲンは業務提携契約を結び、その事業の一環で日産はフォルクスワーゲンのグローバルセダン「サンタナ」を日本でノックダウン生産し、日産ディーラーでも販売することになりました。

 1984年に発売されたサンタナは5ナンバー枠に収まるボディサイズに改変され、エンジンは2リッター直列5気筒と、1.8リッター直列4気筒、1.8リッター直列4気筒ディーゼルをラインナップ。トランスミッションは5速MTと3速ATが設定されました。

 ボディサイズは全長4530mm×全幅1690mm×全高1395mmと、前述のとおり5ナンバーサイズですが全長は比較的長く、欧州車らしい6ライトウインドウのデザインが高く評価されます。

 しかし、フォルクスワーゲン・ブランドながら日産製ということが、当時の輸入車を買う層には受け入れられなかったのか、発売当初は一定の人気があったももの徐々に販売台数が低迷し、1990年に生産を終了。

 同年、日産とフォルクスワーゲンの提携自体も終了しますが、1992年まで日産のディーラーで「パサート」の販売が続けられました。

●クエスト

 1992年に発売された日産「クエスト」は、北米専用の7人乗り大型ミニバンとして開発されました。

 生産はオハイオ州の工場でおこなわれ、1995年にはオーテックジャパンが輸入するかたちで、左ハンドルのまま日本でも販売されました。

 ボディサイズは全長4835mm×全幅1870mm×全高1770mmと、当時のミニバンとしてはかなり大きく、現在の「エルグランド」クラスです。

 搭載されたエンジンは150馬力を発揮する3リッターV型6気筒のみで、フロントタイヤを駆動するFFを採用。

 外観はボリュームのある丸みを帯びたフォルムで、サイズ感とともにアメリカナイズされています。

 実際の人気はというと、左ハンドルのみで、リアのスライドドアが右側だけだったためか、ヒットには至らず、1999年に販売を終了。いまでは稀代の珍車です。

 なお、北米ではその後もクエストは代を重ねて販売され、2017年に販売を終え、ラインナップから消滅しました。

※ ※ ※

 冒頭に日産は100年以上の歴史がある老舗メーカーと書いてありますが、実際に80年前から90年前につくられた「ダットサン」は、数多く現存しています。

 神奈川県座間市の「日産ヘリテージコレクション」が所蔵しているだけでなく、個人で所有しているクルマもあるほどです。

 それほどまでに現存している理由としては、小型車ばかりだったため比較的生産数が多かったことと、小さいゆえに納屋などに置いていたユーザーがいたということが挙げられます。

 また、それほど愛されていたということでしょう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ここまで攻めるトヨタはもう見られない!? モチーフはステルス戦闘機の「WiLL VS」がたった200万円で買えたとかマジか!
ここまで攻めるトヨタはもう見られない!? モチーフはステルス戦闘機の「WiLL VS」がたった200万円で買えたとかマジか!
WEB CARTOP
“約100万円”のカワサキ新型「“超レトロ”バイク」発表!「ブラック×ゴールド」の旧車デザインが超カッコイイ! パワフルな「最新モデル」が販売店でも話題に
“約100万円”のカワサキ新型「“超レトロ”バイク」発表!「ブラック×ゴールド」の旧車デザインが超カッコイイ! パワフルな「最新モデル」が販売店でも話題に
くるまのニュース
希少な250ccVツインエンジン搭載の軽二輪クルーザー!! ヒョースン「GV250S-EVO」「GV250R」「GV250S」11月より出荷
希少な250ccVツインエンジン搭載の軽二輪クルーザー!! ヒョースン「GV250S-EVO」「GV250R」「GV250S」11月より出荷
バイクのニュース
デザインはピニンファリーナ、フォックスコンが新型電動ミニバン『MODEL D』公開
デザインはピニンファリーナ、フォックスコンが新型電動ミニバン『MODEL D』公開
レスポンス
内装はあえての「チェック柄」のみ! N-BOX JOYの「日常プラスαの外感」を表現するインテリアの魅力をデザイナーが語る!!
内装はあえての「チェック柄」のみ! N-BOX JOYの「日常プラスαの外感」を表現するインテリアの魅力をデザイナーが語る!!
WEB CARTOP
トヨタがHaas F1と業務提携…“自動車産業の発展に貢献すること”を目指す、モリゾウ氏の思いは?
トヨタがHaas F1と業務提携…“自動車産業の発展に貢献すること”を目指す、モリゾウ氏の思いは?
レスポンス
中国のタイヤブランド「AEOLUS」、日本市場に参入…トラックやバス用を輸入販売へ
中国のタイヤブランド「AEOLUS」、日本市場に参入…トラックやバス用を輸入販売へ
レスポンス
ハースF1、トヨタ強力援護で旧車テストを通じた人材育成開始へ。TGRドライバー/スタッフのレースチーム帯同も?
ハースF1、トヨタ強力援護で旧車テストを通じた人材育成開始へ。TGRドライバー/スタッフのレースチーム帯同も?
motorsport.com 日本版
崩壊へのカウントダウン!?「こんな時どんな顔をすれば…」「笑えばいいと思うよ」【アメリカンカープラモ・クロニクル】第36回
崩壊へのカウントダウン!?「こんな時どんな顔をすれば…」「笑えばいいと思うよ」【アメリカンカープラモ・クロニクル】第36回
LE VOLANT CARSMEET WEB
スバルが「究極のBRZ」実車展示へ! 革新的な「最新技術」も展示? JMS2024出展概要を発表
スバルが「究極のBRZ」実車展示へ! 革新的な「最新技術」も展示? JMS2024出展概要を発表
くるまのニュース
レクサス『LCコンバーチブル』米2025年型を発表、カスタムマイズ性を強化
レクサス『LCコンバーチブル』米2025年型を発表、カスタムマイズ性を強化
レスポンス
今週、話題になったクルマのニュース4選(2024.10.12)
今週、話題になったクルマのニュース4選(2024.10.12)
@DIME
Bashow、AI活用の地域トピック案内を発表予定…ジャパンモビリティショービズウィーク2024
Bashow、AI活用の地域トピック案内を発表予定…ジャパンモビリティショービズウィーク2024
レスポンス
トヨタ、F1技術を市販車に…ハースF1と協力関係を締結
トヨタ、F1技術を市販車に…ハースF1と協力関係を締結
レスポンス
やっぱり速かった坪井翔、富士でスーパーフォーミュラ2連勝! 岩佐歩夢はまたしても2位に終わる|スーパーフォーミュラ第6戦富士決勝
やっぱり速かった坪井翔、富士でスーパーフォーミュラ2連勝! 岩佐歩夢はまたしても2位に終わる|スーパーフォーミュラ第6戦富士決勝
motorsport.com 日本版
三菱「アウトランダー」大幅改良! 3年ぶりの進化でPHEV性能強化 EV走行は100キロ超えを達成
三菱「アウトランダー」大幅改良! 3年ぶりの進化でPHEV性能強化 EV走行は100キロ超えを達成
VAGUE
約177万円! トヨタの「トールワゴン」に反響多数! 斬新「ぐるりんぱシート」に「欲しい」の声も! ミニバンのようなセダンのような「ナディア」とは
約177万円! トヨタの「トールワゴン」に反響多数! 斬新「ぐるりんぱシート」に「欲しい」の声も! ミニバンのようなセダンのような「ナディア」とは
くるまのニュース
カロッツェリアのエンタメワールドが一気に広がる!大画面ディスプレイオーディオから高音質のスピーカーまで「快適に観る、心地よく聴く」才能がグレードアップ
カロッツェリアのエンタメワールドが一気に広がる!大画面ディスプレイオーディオから高音質のスピーカーまで「快適に観る、心地よく聴く」才能がグレードアップ
Webモーターマガジン

みんなのコメント

127件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

328.0359.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
クエストの車買取相場を調べる

日産 クエストの中古車

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

328.0359.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村