BLACKPINKのリサらによって、世界的なハイプアイテムへと飛躍したぬいぐるみチャームの「ラブブ(LABUBU)」。英版『GQ』は、男性コレクターたちにその奇妙でキュートな魅力の秘密について尋ねた。
想像してほしい。雨が降る英国グラスゴー。あなたは自身が経営する店のレジカウンターに立ち、入ってくる客たちを眺めている。ジャケットを脱ぐ人、暖かさにほっとする人。すると、Instagramのショップアカウントに青い認証バッジ付きの何者かからDMが届く。DMの送り主は、この後店を閉めたらあなたが在庫している「ラブブ」をゆっくり見たいと言う。あなたはそのまま言われた通りにする。
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この映画のようなシチュエーションは、スニーカーストア「KershKicks」の共同創業者サム・カーシュに実際に起きた出来事だ。DMを飛ばしてきたのはイギリスのラッパー、セントラル・シー。『Can't Rush Greatness』ツアーの一環としてOVO Hydroアリーナでの公演を控えた彼は、6台の黒いメルセデス・ベンツ・ スプリンターに仲間を連れてショップに現れ、店にあった「ラブブ」をすべて買い占めていった。
その夜、セントラル・シーはエルメスのバーキンに「ラブブ」をつけた姿をInstagramに投稿。「彼、“Chestnut Cocoa”カラーを持っていたんですよ。あれ、レア中のレアで、結構な金額で転売されてます」と、カーシュは語る。
「ラブブ」とは何か?
ラブブ(LABUBU)のぬいぐるみは今、最も注目を集めるハイプなコレクティブルになりつつある。InstagramやTikTokで大人気のこのしかめっ面のキーチェーン人形は、もともと2015年に香港のアーティスト、カシン・ルンが描いた物語シリーズ『ザ・モンスターズ』に登場するキャラクター。それが2019年、中国のトイメーカー「ポップマート」とのコラボで実際のフィギュアとして誕生した。
アジアのニッチなトイコレクターやストリートウェア好きの間ですでに熱狂的なファンベースを獲得していたラブブだが、2024年半ばにBLACKPINKのリサによるインスタライブに登場した瞬間にブームは世界中へと拡大。ポップマートの発表によると、純利益は前年比188%増、売上も倍増という驚異的な伸びを記録した。
StockXのようなリセールサイトでも、2023年には年間100件以下だった取引数が、2025年には一日1000件超にまで激増。中には数十万円を出して購入する人や、タトゥーにする人、果ては盗難まで報告されるほどになった。
その背景には、メンズ・デザイナーバッグ人気の高まりがある。市場調査会社Circanaによると、メンズバッグへの関心は年々7%ずつ増加中。ボッテガ・ヴェネタの「ブリストル」やルメールの「クロワッサン」のようなバッグはどうしてもかしこまった印象が強いが、そこに遊び心を加えてくれるのがラブブなのだ。
「去年初めからラブブを集めていました。流行る前からデザイナーバッグのコレクションは揃えていたから、バッグチャームがブームになって、すぐラブブに惹かれたんです」と語るのは、UXデザイナー兼ファッション系クリエイターのジョン・J・リー。「奇抜とスタイリッシュの絶妙なミックスで、そのユニークさは会話のきっかけにもぴったり。ラグジュアリーバッグに付けるとクリーンなラインからちょっとはみ出す感じで、一気に個性が出るんです」
「実は集め始めたのは最近なんです」と話すのは、ラグジュアリーブランドのコンサルタント、エドワード・ジェファーソン。「友人に頼まれてハロッズのポップアップに行ったら、ジャイアントサイズのラブブはすでに完売。それを聞いて、すぐに自分でも欲しくなりました。Instagramでエルメスのバッグに付けてるのを見たことがあったし、自分もやってみたい!ってね」
ウェアラブルなアート作品
特にメンズウェアにおいて、コレクティブルトイは今や珍しいものではない。BE@RBRICK、Funko POP!、KAWS、そして日本のガレージキットもスポットライトを浴びてきた。そのなかで、ラブブのよさはウェアラブルにできるところだ。
「BE@RBRICKは基本的に身に着けるものではないけど、ラブブはコーデの一部にもなるし、行く先々についてきてくれるような感覚。先週末も、ディオールの「サドル」バッグにラブブを3個付けてパブに飲みに行きましたよ」と、PRエージェンシーEvolve Studios代表のジョニー・ラムは語った。
「開けるまで中身が分からない」というブラインドボックス方式も人気の理由だ。定番カラーの“Green Grape”や“Lychee Berry”、“Soy Milk”のほか、中国の旧正月モデル、VANSとのコラボ、そしてセントラル・シーを釘付けにした幻の“Chestnut Cocoa”などレアモデルも存在する。メンズウェアヘッズはサプライズが好きなのだ。
音楽アーティストのVAS LEONはこう語る。「正確にいつからか覚えていませんが、1年以上前から集め始めました。当時は今ほど入手は難しくありませんでしたね。惹かれた理由は様々にありますが、開けてみるまで中身が分からないドキドキはそのひとつ。“シークレット”ラブブを探すミッション感もあって、誰もが手に入るわけじゃないところが魅力なんでしょうね」
「自分の欲しい色が選べないってところが、逆にいい」と話すのは、コレクターのオリバー・リチャードソン。「何が出てくるか分からないからこそ、また買いたくなる。あの開封体験がクセになるんです」
「カシン・ルンの作品がほかから抜きん出ているのは、デザインの裏に豊かな物語があるからと感じます」と話すのは、ブランド&タレントエージェンシーNoboの創業者Lazerだ。「たとえばBE@RBRICKと比べて、ラブブはストーリーのある本物のキャラクターに感じられます。今はアートと消費、リセール文化の大きな転換期。そんななか、ルンの『ザ・モンスターズ』には真面目なアートコレクターまで注目しています。ストリートとファインアートの境界をぼやかす存在となっており、今年3月には彼の作品が3万3000ポンド(約6000万円)で落札されました」
日常の“喜びのかけら”として
「忘れてはならないのがK-POPの影響力です」と、フォトグラファーでコンテント・クリエイターのウィリアム・チュオンは言う。「セレブが自然体に何かを手にして、興味津々なところをファンが見たら、食いつくに違いないでしょう。マニアックでニッチなアイテムも、たった一晩で人気が急上昇することというのはあることです。カシン・ルンもポップマートも昔から存在していましたが、BLACKPINKのリサやロゼが火付け役じゃなかったら、ここまでの人気にはなっていなかったでしょう」
どんな流行にも終わりは来る。ビーニーベイビーズに大金を注ぎ込んでいたときのことを憶えているだろうか? サルの絵のJPEGを手に入れるのに超富裕層が数千万円をはたいていた、あの一瞬のNFT時代のことを憶えているだろうか? ラブブも例外ではないかもしれない。
しかし、それは気にするようなことだろうか? 「生活が重たく感じる今、小さな“喜びのかけら”を求めている人は多いと思う」と、リーは言う。「ラブブは遊び心があって、比較的リーチしやすく、スタイルに個性を足してくれます。多くの男性がハンドバッグやチャームに挑戦するようになっているのを見るのは嬉しいこと。スタイルにジェンダーは関係なく、ラブブのようなチャームは、自分のクリエイティビティをフレッシュに楽しく示してくれる存在なんです」
From British GQ
By Adam Cheung
Translated and Adapted by Yiqing Yan
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