■日本初の本格フルサイズ高級セダン「プレジデント」がスゴい!
「センチュリー」に代表されるトヨタのショーファーカーに対し、日産が誇っていたのが「プレジデント」です。
1965年に初代が誕生し、日本初の本格的なフルサイズ高級セダンとして登場。以来、2003年に4代目が発売されるまで各世代でフラッグシップの役割を担ってきました。
【画像】超カッコいい! これが日産の「4人乗り“超高級”セダン」です! 画像で見る(30枚以上)
初代プレジデントは、独立設計の専用ボディを採用。1973年には2代目250型が登場し、こちらも専用ボディでさらなる大型化と快適性の向上が図られました。
1990年に登場した3代目JHG50型では、グローバル向けに誕生した新世代高級セダン「インフィニティQ45」をベースにしながらも、180mm延長されたホイールベースや270PSのV型8気筒エンジン、静粛性を追求したキャビン、シルクウールやコノリーレザーなどの高級素材によって、まるで応接室のような空間が実現されました。
また3代目は、1993年4月に世界で初めて後席用SRSエアバッグを標準装備した市販車として発売されました。
その集大成とも言えるのは、2003年に登場した4代目モデルです。
4代目プレジデントは、4代目「シーマ(F50型)」をベースに開発され、ボディサイズは全長5060mm×全幅1845mm×全高1500mm、ホイールベースは2870mmと堂々たるプロポーションを備えていました。
パワートレインには、最高出力280PSを発揮する4.5リッターV型8気筒エンジン「VK45DE(NEO)」を搭載。5速ATとFR(後輪駆動)と組み合わせることで、滑らかな走行性能と静粛性を両立させています。
このモデルには、後席3人乗りの「ソブリン5人乗り」に加え、特別な快適装備を備えた「ソブリン4人乗り」の2グレードが用意され、後者の価格は税別900万円と、5人乗りよりも100万円高い設定となっていました。
4人乗り仕様のプレジデントでは、助手席を前方へ格納可能な「助手席リラックスシート」や、足を伸ばせるフラットなフロア、厚手の専用フロアカーペットが標準装備されており、まさにファーストクラスを超えるような後席体験が可能でした。
また「後席リラックスヘッドレスト(電動)」は上下・角度調整に対応し、バイブレーター機能やパワーシートなども備えることで、移動中の快適性を極限まで高めています。
さらに、車体右寄りに配置された多機能大型センターコンソールには、空調やオーディオ、シート操作、サンシェードのスイッチが集約されていました。
A4書類対応の鍵付き大容量収納や100V電源も備えられ、執務中の使用にも対応しています。
この他にも、格納式PCテーブル、8インチの天井モニター、読書灯、バニティミラー、パーソナルランプ、格納式コートハンガーなどが装備されており、まさに移動する役員室と呼ぶにふさわしい仕様でした。
こうした仕様の背景には、同時代のセンチュリーや、近年では「アルファード エグゼクティブラウンジ」や「エルグランド VIP」にも通じる、後席を最優先するという思想が反映されていました。
現在ではミニバンやSUVにショーファーカーの形態が変化していますが、セダンでここまでの空間と装備を備えた車両は、今なお稀有な存在といえます。
2010年に生産終了を迎えた「プレジデント」は後継車が登場することもなく、その後「シーマ」も消滅したいま、フラッグシップセダン不在の状態が続いています。
初代から数えて約45年の歴史を誇ったプレジデントは、単なる高級車を超え、日本のモータリゼーションと企業文化の象徴でもありました。令和のいまもなお、その威厳と快適性は語り継がれる存在となっています。
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みんなのコメント
日本のキャディラックだった、
初代と二代目までがプレジデントだと思う。
三代目以後はQ45やシーマの
上位変換でしかなく、存在感が弱かった。