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フォードが『マスタング・マッハ-E NASCARプロトタイプ』を初公開。パイクスピークにも第3弾を投入へ

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フォードが『マスタング・マッハ-E NASCARプロトタイプ』を初公開。パイクスピークにも第3弾を投入へ

 北米現地1月30日付で開催されたフォード・パフォーマンス主催のシーズン・ローンチイベントにて、車体技術に現在のNASCARカップシリーズの“Next-Gen”規定車両に準拠したコンポーネントを搭載する100%電動モデル『Mustang Mach-E NASCAR prototype(マスタング・マッハ-E NASCARプロトタイプ)』が公開。同時にティーザー画像にて、第103回大会を迎える2025年のPPIHCパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに、今季も“怪物EV”の第3弾を投入すると宣言した。

 長い歴史を誇るマスタングの車名において初のクロスオーバーSUVであり、同時にフルBEVとして北米市場に登場した『マスタング・マッハ-E』をベースに、電気自動車を「よりエキサイティングなものにする方法を模索し続けている」フォードが送り出したEVプロトタイプには、ここでも“NASCAR”の名が冠されていた。

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 これは過去数年間に登場した唯一の電動NASCARプロトタイプではなく、今回のマッハ-Eは昨年7月にNASCAR自身がアナウンスした電動コンセプトモデル『ABB NASCAR EVプロトタイプ』に次ぐ存在となる。

 ゼネラルモーターズ(GM/シボレー)と北米トヨタ(TRD U.S.A.)の3社も開発に関与した前車が、オールホイール・モーターで1300PS以上を発生したことも踏まえると、フォードは今回独自の数値を公表していないものの、ブルーオーバル製の他の“EVデモンストレーター”の天文学的な数値を考慮しても、やはり3モーターのセットアップで1500PS以上を発生する可能性がある。

 そのマッハ-E NASCARプロトタイプは、サスペンション、ブレーキ、ステアリングラック、ホイールなどの主要コンポーネントはすべて、フォードの現在のNASCARカップカーから採用。Next-Gen規定カップカーと同じセンターセクションシャシーで構築され、78.0kWhのバッテリーパックを格納する。また、重量を削減する施策としてフロア、ボディパネル、バルクヘッド類はすべてカーボンファイバー製とされている。

 さらにフォードは、このNASCARプロトタイプに加えてマッハ-Eをベースとした次元の異なるEV車両の存在を明かし、車体はまだ完全には公開されていないもの、そのティーザー画像ではとてつもない幅のワイドフェンダーと巨大なリヤウイングを備えたシルエットが確認できる。

 改めてPPIHCの2025年大会に新型モデルを投入し、これで3年連続のEVデモンストレーターを送り込むと宣言したフォードだが、まだ技術詳細も明かされていないものの、このマッハ-EのPPIHC仕様は初年度の『フォード・パフォーマンス・スーパーバン4.2』、昨季の『フォード・パフォーマンス F-150ライトニング・スーパートラック』に続く第3弾となる。

 高いポジションに位置取ったウイングと、アーチ型ディフューザーにより、公称6000ポンド(約2.7t)以上のダウンフォースを生み出していたF-150ライトニングの性能を考えても、このPPIHC仕様マッハ-Eもそれ以上のパフォーマンスを有しているはず。

 そのステアリングを握るのは、こちらも3年連続となるPPIHC総合記録保持者のロマン・デュマで、フォルクスワーゲンと参戦した2018年に専用フル電動モデル『フォルクスワーゲン ID.Rパイクスピーク』をドライブし、パイクスピークの山頂へ到達したフランス出身のスペシャリストは、全長12.42マイル(約20km)、スタートラインの9300フィート(海抜約2830m)からフィニッシュ地点の14115フィート(同4302m)まで駆け上がる全156のコーナーを制覇し、現在も総合7分57秒148のレコードを保持している。

 初年度のフォード・パフォーマンス・スーパーバン4.2ではオープン部門の記録となる8分47秒682を樹立し、総合2位を記録したデュマだが、翌年のF-150ライトニング・スーパートラックでは総合優勝こそ手にしたものの、そのタイムは8分53秒553と新記録には至らず。2025年にマッハEで復帰することで、デュマとフォードは改めてこのレコードブレイクに挑むことになる。

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