第109回インディ500は、予選日に激震が走った。チーム・ペンスキー勢のリヤアッテネーター(衝撃吸収構造)に違反が見つかったのだ。
これにより、日曜朝のプラクティスで大クラッシュを喫したスコット・マクログリンを含め、ペンスキーの3台はファスト12の走行に参加できなかった。
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しかし当初、マシンに違反が見つかったのにもかかわらず、ジョセフ・ニューガーデンとウィル・パワーはそれぞれ11番手、12番手から決勝をスタートできると目されていた。
だが最終的に、ニューガーデンとパワーはグリッド最後尾となる32番手、33番手スタートとなり、予選ポイントは剥奪。それぞれのストラテジストには出場停止処分および10万ドル(約1450万円)の罰金も下された。
マクラーレンのパトリシオ・オワードは、この件に関して最初に意見を述べたドライバーの一人だ。オワードは予選でロバート・シュバルツマン(プレマ)や佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)に次ぐ3番手を獲得している。
オワードはメディアに対し、2台共に予選の最後尾に回されるべきだと強いメッセージを発していた。
motorsport.comのインタビューに応じたオワードは、インディ500の規模を考慮すれば、ペンスキーによる技術違反の重大性を強調した。
「僕の答えは、決してインディカーに決断を迫ることではなかった。それは自然に生まれたモノだと思う。予選落ちして家に帰る男(ジェイコブ・エイベル)の立場に立って考える必要がある」
「彼は、誰かの技術的な理由(による失格)によってイベントに参加できるようなことは望まないだろう。これは国レベルには留まらない、世界レベルのイベントなんだ。だから平等な土俵で戦えるようにすることがとても重要なんだ。少なくとも合法的にね」
オワードは、問題を起こしたチームのオーナーであるロジャー・ペンスキーがインディカーシリーズとインディアナポリス・モーター・スピードウェイのオーナーであるという点も指摘し、ベンチマークであるはずのペンスキーが示している規範に疑問を呈している。
「多くの問題がある一方で、それを理解することも重要だ。違反行為を行なっているチームは、このシリーズを所有しているし、彼らはスピードウェイを所有している。彼らはベンチマークだし、多くの人にとってのヒーローだ」
「僕たちは彼らのようになろうと努力している負け犬だ。彼らを打ち負かすために努力しているチームなんだ」
「どのような規範を示せばいいんだ? まず第一にファンのために。第2に、自分たちが所有しているシリーズの名誉のために。そして第3に、人々に何を見せているのか? ドライバーを信じていないからそんなことをしているのか? チームには素晴らしいドライバーがいるのに。アドバンテージを得るために、合法か非合法かの限界に常に挑戦しているのは分かるが、(それは)見え方が良くないよ」
ペンスキーは昨年にも技術的な違反で失格となっている。昨年のセント・ピーターズバーグで違法なプッシュ・トゥ・パス・システムを使用したことにより、2台が失格となっているのだ。
オワードはさらに、ペンスキーには罰金を科されたものの公になっていない違反が他にもあったと示唆している。
「多くの人が知っているかどうかはわからない。彼らは1年の間にすでに2回捕まっている。公になったのはこの2回だけだ。でも、2回だけではないんだ」
「他にも2、3回技術的な利用で摘発され、罰金を科されている。それは全く良いことではないし、良い印象じゃない。それが公になろうとならなかろうとね」
「今回は言うまでもなく明らかになった。でも他にもパフォーマンスを向上するようなモノがあった。ドライバーじゃなく、レースカーにね。それらは公表されなかった。それは『ああ、何かおかしいな』というものだったが、彼らは罰金を取られただけだ」
「彼らはこんなことをする必要はない。特に、人々が最初に思い着くのは利害の対立だ。彼らは言うまでもなくこのシリーズを所有しているのだから。それに、美意識のためだけに余計な仕事をする人はいないだろう。僕が今まで聞いた中で最も馬鹿げた話だ」
オワードは昨年のインディ500でニューガーデンと優勝争いを繰り広げたが、最終周にオーバーテイクを許して敗者となった。この時のニューガーデンのマシンは現在、改装されたインディアナポリス・モーター・スピードウェイのミュージアムに展示されているが、違反が見つかったマシンと同じようなアッテネーターが装備されているようだ。
この展示車両が必ずしもレースと同じ仕様であるとは限らないが、当時の写真を見ると、同じようなアッテネーターがレースでも使われていたように見える。
それについて質問されたオワードは、ペンスキー勢のパフォーマンスを考えれば、見えない部分に焦点を当てるべきだと答えた。しかし、彼はインディ500初勝利を目指し、これをモチベーションにするつもりだ。
「ある意味、説明のつかないことが説明できるような気がするんだ。グリッド上で他のマシンが接近するのを見ることができないようなギャップがあっても近づかれるんだ」
「あの瞬間(昨年のインディ500)、少なくとも最終ラップでは、少し差がついてトウを失いかけても追いついてきて、そのまま抜かれてしまった」
「『どうやってこんなことをやっているんだろう』と思うようなことをやってのける能力を説明できるようなモノが、僕たちが見ることのできない、あのクルマたちの中に他にあるんだろうか?」
「ただ実際にそれ(インディ500制覇)を成し遂げて、彼らを打ち負かすモチベーションが高まるだけだと思う。本当に良い気分だろうね」
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みんなのコメント
ペンスキーの違反は他のチームが違反することと同じではない。
シリーズの品位とドライバーへのリスペクトを欠く行為は許されることではない。
いろいろずるい事もあるんだろうなぁと想像してしまう。