現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「子供の名義で注文も…」 約5万台売れたスズキ「ジムニーノマド」増産へ 「異例の爆売れ」背景は? いつ買える?

ここから本文です

「子供の名義で注文も…」 約5万台売れたスズキ「ジムニーノマド」増産へ 「異例の爆売れ」背景は? いつ買える?

掲載 更新 24
「子供の名義で注文も…」 約5万台売れたスズキ「ジムニーノマド」増産へ 「異例の爆売れ」背景は? いつ買える?

■異例な大注目!? ジムニーノマドに何があったのか

 スズキが「ジムニーノマド」(以下ノマド)の増産を明らかにしました。

【画像】超カッコいい! これが「5ドアジムニー」です! 画像を見る

 発表からわずか4日で「注文止めます!」とアナウンスするほど人気が殺到したのノマド。

 今後はどうなるのでしょうか。

 最近の国産車市場では、あまりに売れすぎて生産が追いつかないモデルがあります。

 そのひとつにスズキ「ジムニーノマド」が挙げられます。

 ノマドは2025年1月30日に日本で正式デビュー(4月3日発売)しましたが、2月3日には『約5万台の注文が入った』ことを理由に受注の一時停止がメーカーより発表されました。

 巷には“注文順が後だった場合は5年待ちか?!”という噂も流れ、ユーザーを落胆させていました。

 しかし、同年5月30日にスズキは、ついにノマドの増産開始を発表。

 リリースによれば、ノマドの製造を担当しているマルチ・スズキ・インディア社での生産台数を2025年7月より月間約3300台(日本割当分)にするということです。

 スズキは2025年5月12日に『2025年3月期決算説明会』に開催。

 その中で取締役専務・岡島有孝氏が「早期に受注を再開できるよう全社を挙げて取り組んでまいります」と説明したばかりでした。

 2025年3月には一部で「月1200台から2500台に増産する見込み」という報道がありましたが、実際はこれを大幅に上回る3倍近くの生産数に達することとなります。

 今回日本においてノマドが長納期状態に陥ったことについては、いくつかの要因が考えられます。

 筆頭に挙がるのは、他のアジア諸国や中東、南米などで2年も先にデビューしてしまったこと。

 すでに「ジムニーシエラ」を注文していたユーザーは5ドアモデルの存在やそのおおよその性能を知ることができ、購入検討の十分な時間があったわけです。

 あるディーラーの営業スタッフによれば、初回生産分でノマドを注文した人の2割以上はすでにシエラを発注していた人だったといい、ディーラーの営業スタッフは次のように話しています。

「2024年12月からシエラを注文したお客様に対してノマドの国内発売をお知らせすると共に、ノマドへの注文変更を受け付けました。

 この対策としてスズキは約8000台の事前枠を取っていると聞きましたが、年明け早々にはその台数をはるかに超えていました」

 正式発表は2025年1月30日でしたが、実際はそれよりも1か月も早く受注が始まっていたことになります。

 さらに、数日間で約5万台という爆発的な注文数になってしまった要因の中には、転売ヤーの存在があります。

 かつてジムニーシリーズがデビューした時、その長納期状態が影響して新古車や中古車が高騰したことに目を付けた転売ヤーが、“架空”の注文を入れたわけです。

 筆者が取材した中には、「運転ができない子どもの名義まで使って家族ぐるみで発注した…」というケースもありました。

 注文する際には、誓約書への署名や書類の提出を依頼していたようですが、それが転売目的かどうかを判別する時間が足りなかったと現場のスタッフは言います。

 現在、販売店ではそうした悪質なケースの洗い出し作業を行っており、これにより架空の受注がかなり減っているということでした。

■現状でのノマドの納期は?

 ちなみに、現状でのノマドの納期はどのようになっているのでしょうか。とあるディーラーに問い合わせてみました。

 現在この店舗では、30人からノマドの注文を受け付けたそうですが、メーカーから提示されている30人目の納車予定日はおおよそ1年から1年半後という意外なもの。

「もちろんそこまで待てないというお客様もいると思いますので、シエラ同様にキャンセルが出ることは十分に考えられます。

 その時は、さらに現在の注文分の納車が早まる可能性もあります」(営業スタッフ)

 1年から1年半という期間はあくまでも端末上の目安と営業スタッフはいいますが、今回生産台数が増加されたことによって、納期が大幅に短縮されることは間違いありません。

 5月30日の時点では販売店にメーカーからの納期に対するアナウンスはないとのことですが、早ければ来年早々には受注が再開される可能性が見えてきました。

 ちなみにシエラの納期は、ノマドへの“乗り替え組”が出たため3か月から半年と大幅に短縮(ジムニーは約1年)。

 これが功を奏したのか、2025年は順調に登録台数を増やしています。

 一方で、スズキはジムニーの欧州向けの生産を2024年で終了しており、これも一要因となって欧州市場の業績が低迷していると言われています。

 同地でのジムニー再販は排ガス規制強化からメドが立っておらず、「欧州向けの生産ラインが空いたなら、国内のシエラ、ノマド用に回したら?」という声がネット上に出ていました。

 実際にそのラインを使うかは定かではありませんが、これで日本の需要がさらに伸びることは間違いなさそうです。

 すでにアフターパーツマーケットにはノマド専用品の流通が始まっており、シエラの流通拡大と共に、今回のノマド増産のニュースはジムニー業界全体を活気づかせてくれそうです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

新車購入は半年とか1年待ちとか受注停止が「普通の感覚」になってない? クルマが「買いたいときに手に入らない」時代になったワケ
新車購入は半年とか1年待ちとか受注停止が「普通の感覚」になってない? クルマが「買いたいときに手に入らない」時代になったワケ
WEB CARTOP
【速報】新型フォレスターS:HEV 納期が激短縮!! スバルが本気出した…9月出荷分を国内割り当てってマジか
【速報】新型フォレスターS:HEV 納期が激短縮!! スバルが本気出した…9月出荷分を国内割り当てってマジか
ベストカーWeb
「え…そんな早いの!?」いま注文すればスピード納車が期待できる“国産スポーツモデル”3選に注目が集まる理由とは
「え…そんな早いの!?」いま注文すればスピード納車が期待できる“国産スポーツモデル”3選に注目が集まる理由とは
VAGUE
「買ってはいけない新車」4つの特徴──元ディーラーがこっそり教える“在庫優先”の罠、なぜ多くの消費者は見誤るのか?
「買ってはいけない新車」4つの特徴──元ディーラーがこっそり教える“在庫優先”の罠、なぜ多くの消費者は見誤るのか?
Merkmal
ジムニーノマドが「ランクル級」の価格に!! 「転売ヤーボロ儲け」の悪しき構図はいつまで続く
ジムニーノマドが「ランクル級」の価格に!! 「転売ヤーボロ儲け」の悪しき構図はいつまで続く
ベストカーWeb
マツダの挑戦! 柔軟性と効率を両立する「ものづくり革新」 防府工場から見えたものとは
マツダの挑戦! 柔軟性と効率を両立する「ものづくり革新」 防府工場から見えたものとは
くるまのニュース
ダイハツ「快速・軽ハッチバック」に大反響! 「絶対買う!」「市販化お願い!」熱い声続々と! “パワフル”ターボ×5速MT搭載「ミライース GRスポーツ」まもなく登場に期待!
ダイハツ「快速・軽ハッチバック」に大反響! 「絶対買う!」「市販化お願い!」熱い声続々と! “パワフル”ターボ×5速MT搭載「ミライース GRスポーツ」まもなく登場に期待!
くるまのニュース
ダイハツの「“高級”軽バン」に反響多数! もはや「“ミニ”アルファード」!? 上質“カクカク”デザインに「ベース車より好き」「いやシンプルがイイ」と賛否両論? 超プレミアムな「アトレー“プレミアム”ver.」コンセプトに寄せられた“期待”の声とは
ダイハツの「“高級”軽バン」に反響多数! もはや「“ミニ”アルファード」!? 上質“カクカク”デザインに「ベース車より好き」「いやシンプルがイイ」と賛否両論? 超プレミアムな「アトレー“プレミアム”ver.」コンセプトに寄せられた“期待”の声とは
くるまのニュース
440万円のトヨタ「ランクル“ミニ”」!? まさかのスズキ製な「“コンパクト”SUV」! 丸目×「旧車デザイン」に“顔面刷新”!? 純国産の「ジムニーランド 70YO.70」とは
440万円のトヨタ「ランクル“ミニ”」!? まさかのスズキ製な「“コンパクト”SUV」! 丸目×「旧車デザイン」に“顔面刷新”!? 純国産の「ジムニーランド 70YO.70」とは
くるまのニュース
レクサス新型「“カクカク”SUV」がスゴイ! 大排気量「V6ツインターボ」×10速AT搭載の「新モデル」に熱望の声も! 超高性能4WD「GX」さっそく“長納期化”し話題に
レクサス新型「“カクカク”SUV」がスゴイ! 大排気量「V6ツインターボ」×10速AT搭載の「新モデル」に熱望の声も! 超高性能4WD「GX」さっそく“長納期化”し話題に
くるまのニュース
660ccで「800万円」オーバー! 斬新「2人乗りスポーツカー」に反響殺到! 「かなり速い」「デザインがいい」 スズキエンジンד軽量ボディ”のケータハム「スーパーセブン600」が話題に
660ccで「800万円」オーバー! 斬新「2人乗りスポーツカー」に反響殺到! 「かなり速い」「デザインがいい」 スズキエンジンד軽量ボディ”のケータハム「スーパーセブン600」が話題に
くるまのニュース
15年ぶり全面刷新! 日産「新型エルグランド」今秋にも登場へ! 元祖「キングオブミニバン」新型に販売店でも「お問い合わせ多数」!?「アルファード対抗馬」な「4代目モデル」に熱視線
15年ぶり全面刷新! 日産「新型エルグランド」今秋にも登場へ! 元祖「キングオブミニバン」新型に販売店でも「お問い合わせ多数」!?「アルファード対抗馬」な「4代目モデル」に熱視線
くるまのニュース
【米国】ライバルは「アルファード」!? トヨタ「エスティマ“後継車”」全長約5.2mの流麗ボディ×低燃費パワトレ搭載の「8人乗りミニバン」がスゴい!「シエナ」どんなモデル?
【米国】ライバルは「アルファード」!? トヨタ「エスティマ“後継車”」全長約5.2mの流麗ボディ×低燃費パワトレ搭載の「8人乗りミニバン」がスゴい!「シエナ」どんなモデル?
くるまのニュース
三菱ふそうと日野、経営統合で最終合意 トヨタ・ダイムラートラックが描く商用車新時代の幕開けとは
三菱ふそうと日野、経営統合で最終合意 トヨタ・ダイムラートラックが描く商用車新時代の幕開けとは
くるまのニュース
【累計販売台数70万台】大量生産型EVのパイオニアがプライドをかけて挑む!日産リーフが満を持して7年ぶりのフルチェン
【累計販売台数70万台】大量生産型EVのパイオニアがプライドをかけて挑む!日産リーフが満を持して7年ぶりのフルチェン
AUTOCAR JAPAN
いすゞの「高級ミニバン」!? 3.2リッター「直4」ディーゼル搭載&普通内装の「廉価モデル」! 新車時約300万円の「ファーゴ・フィリー」とはどんなクルマだった?
いすゞの「高級ミニバン」!? 3.2リッター「直4」ディーゼル搭載&普通内装の「廉価モデル」! 新車時約300万円の「ファーゴ・フィリー」とはどんなクルマだった?
くるまのニュース
約207万円! ダイハツが「新コンパクト商用バン」発表! 全長4m級で「軽バン」より大きな「ちょうどイイサイズ」! 5速MTもある「グランマックス カーゴ」一部改良
約207万円! ダイハツが「新コンパクト商用バン」発表! 全長4m級で「軽バン」より大きな「ちょうどイイサイズ」! 5速MTもある「グランマックス カーゴ」一部改良
くるまのニュース
スズキの「ジムニー“トラック”仕様」が超凄かった! “5ドア”ではない「めちゃ広っ荷台」でたくさん積める!使える! オシャレすぎる「斬新ジムニー」コンセプトは今登場して欲しい1台
スズキの「ジムニー“トラック”仕様」が超凄かった! “5ドア”ではない「めちゃ広っ荷台」でたくさん積める!使える! オシャレすぎる「斬新ジムニー」コンセプトは今登場して欲しい1台
くるまのニュース

みんなのコメント

24件
  • ********
    ユーチューブでやってたけど、少しでも早く欲しい顧客が本人名義でA店とB店って離れた違う店舗に予約してて、遅い方をキャンセルするつもりだったが、同一人物の発注って事がスズキにバレて転売ヤー認定されてしまいA店B店の両方がスズキ側からキャンセルを入れられてしまって、その客は買えなくなってしまった。
  • hir********
    子供?もちろんスズキは見破ったよね?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165 . 4万円 200 . 2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14 . 0万円 483 . 9万円

中古車を検索
スズキ ジムニーの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165 . 4万円 200 . 2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14 . 0万円 483 . 9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村