使い勝手に優れたジャストサイズ。走りの機能充実
カローラ・ツーリングは、若々しく魅力的。抑揚のあるウエストラインと、後方に切れ上るウエッジシェイプが目を引く。斜め後方からの眺めは、一見「スポーツワゴン」のよう。走りのよさを連想させる。
ボディサイズは全長×全幅×全高4495×1745×1460mm。日本の道路環境で自在に使いこなせるよう、欧米で販売するグローバル仕様比で全長が155mm短く、全幅は45mm狭い。狭い道や駐車時に、このサイズがうれしい。伸びやかな印象と扱いやすさを両立させたデザイナーの手腕が光る。
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ラゲッジ容量は通常で392リッター。後席をたたむと、最大で802リッター(ともにVDA法計測値)。リバーシブルデッキボードや、荷室側面のレバーでシートバックが倒せるなど、使い勝手はハイレベル。このクラスのワゴンとして、実用性は十分だ。
試乗車はハイブリッド。走りの性能はトヨタ車最新。ドライバーが感じる動きを解析し、最適化した専用チューニングの足回りと、改良が進んだ各種制御により〝安心かついつまでも乗っていたくなる走りを目指した〟という。
ハイブリッドの完成度抜群。走りは上質&自然
1.8リッターエンジン(98ps/142Nm)とモーター(72ps/163Nm)を組み合わせたハイブリッドの完成度は、素晴らしい。アクセルの踏み込み量に対する、エンジンとモータートルクの立ち上げ方は見事である。
フル加速時は、エンジン回転の上昇に応じてモーターがやや早回ししながらアシスト。回転に応じた速度感以上の、「ドライバーの期待わずかに上回る」加速Gを示すダイレクト感が心地いい。WLTCモード燃費は25.6km/リッターをマークする。
リア荷重が増える使い方を想定したツーリングだが、走行性にリアの硬さ感はない。高速で大きめの段差を通過した際も、前後サスペンションは位相遅れを整えてストローク。車体の揺れに前後の遅れを生じさせない。上下動を一発で減衰し、収束させる。
ステアリングを操作した操舵トルクを、自然にじわりと立ち上げることで、クルマの動きが予測しやすい点にも好印象を持った。旋回性はリニアな感触。プレミアムクラスのような滑らかさで、自然なノーズの動きを展開する。
気になったのは、優れた乗り味とは裏腹に、ロードノイズが目立つ点。路面の変化に応じて、ガー、ゴー音が室内に響く。リアタイヤハウス回り、荷室から侵入する高周波のノイズが少し気になった。
カローラ・ツーリングのフレッシュさは見た目だけに止まらない。操作性の進化が、走る楽しさを伝える。
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みんなのコメント
それとファミリーユースや趣味でどうしてもカーゴスペースが必要でなければ、スポーツのショートハッチで必要十分だと思う。