現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【最新モデル試乗】まるでスポーツカー! ホンダZR-Vの爽快パフォーマンスに驚愕

ここから本文です

【最新モデル試乗】まるでスポーツカー! ホンダZR-Vの爽快パフォーマンスに驚愕

掲載 107
【最新モデル試乗】まるでスポーツカー! ホンダZR-Vの爽快パフォーマンスに驚愕

ライバルひしめくジャンルにZR-Vが挑戦。提供価値は卓越の走り

 クロスオーバーSUVは、いまや、一過性のトレンドではない。時代のスタンダードになりつつある。その中でも使い勝手に優れたCセグメントのミディアムクラスは各メーカーのエースが揃う激戦区だ。ここにホンダが満を持して投入するのが、ZR-Vである。すでに受注がスタートしており、当初はこの秋に発表・発売の予定だった。しかし諸般の都合で、発売は来春に延期された。

【最新モデル試乗】これぞスポーツハイブリッド! シビックe:HEVは「タイプS」を名乗るにふさわしい実力である

 さまざまな個性を競うライバルに対して、最後発のホンダは何を武器に戦うのか? それはSUVのコア価値(高いアイポイント/ユーティリティ/余裕あるロードクリアランス)に加えて、SUVであることを忘れる「一体感のあるドライビング」の実現という。

 エクステリアは最新のホンダデザイン。弟分のヴェゼルとの共通性も感じるが、ワイド&ローなスタンスに加えて、キリっとした精悍さがプラスされたフォルムが特徴だ。ボディカラーはシックな色を中心に設定され、スポーティさに加えて、ホンダらしからぬ⁉プレステージ性も備えている。
 インテリアは水平基調。インパネ回りはシビックと同様だが、個性的なブリッジ式のセンターコンソールにより、SUVの力強さと骨太感を演出。実際に運転席に座ると、アイポイントの高さと、シビックのようなスポーティな運転姿勢に驚く。実はこれもZR-Vの個性。SUVを忘れる走行感覚を実現したポイントのひとつだ。3名掛けのリアシートは独立2座のようなパーソナルな空間。なお、スポットライトは丸形のタッチ式LEDを採用。細部へのこだわりも強い。

 ラインアップは上級のZと、充実装備のXの2グレード構成。パワーユニットは、ガソリンが1.5リッター VTECターボ。ハイブリッドは2リッター+2モーターのe:HEV。シビックと共通だが、重量アップと大径タイヤ採用に合わせてトルク特性の最適化とファイナルギア変更を実施。駆動方式はFFとリアルタイムAWDを設定する。
 車体は高ハイテン材の適用と構造の進化を図った最新世代。構造用接着剤の適材使用で柔と剛を備えた「しなやかボディ」を実現した。シャシー回りはシビックと同じグローバルプラットフォームをベースに、フロントはロアアーム/ナックルの変更、リアは上級のCR-V用マルチリンクを採用(ブッシュは新規設定)する。タイヤは全車サマーだ。

走りはドライバーを魅了する高水準。スポーツSUVと呼びたい!

 試乗の舞台は群馬サイクルスポーツセンター(グンサイ)である。荒れた路面と起伏の多さから「和製ニュルブルクリンク」と呼ばれる過酷なワインディング路だ。試乗日の路面はウエット。「SUVには厳しいのでは?」と感じたが、実際に走らせると、安心に変わった。その理由を説明していこう。

 1.5リッターターボはシビックで感じたターボラグが薄れ、フラットなトルク特性と大排気量NAのような余裕が印象的。販売主力のe:HEVはモーター駆動を活かした力強さはもちろん、高い「直結感」と雑味のないエンジンサウンドが心地いい。システム的にはエンジンと駆動系に機械的なつながりはないのだが、それらがつながっているかのようなソリッド感が素晴らしい。エンジン車以上に対話できる。このあたりはダイレクトアクセルやリニアシフトコントロールなど、制御技術の進化が大きいに違いない。

 フットワークで驚くのはボディやステアリング系の高い剛性だ。SUVとは思えないほどカッチリしている。サスペンションはロール/ピッチが抑えられ、荒れたグンサイのギャップを綺麗にいなす高い吸収性も持ち合わせている。フロントの回頭性と絶大な安定感を持つリアとのバランスは、駆動方式を問わず絶妙。エスケープゾーンがほとんどない道でも、安心して走れた。
 中でもAWDのハンドリング性能はFF以上。リアをより効果的に使うトルク制御で4輪を上手に活用してくれる。まるで道幅が広くなったと錯覚するくらいコントロールの幅が広い。リアルタイムAWDは実用性重視のシステムと思われがちだが、ZR-Vのそれは「スポーツAWD」と呼んでもいいだろう。

 快適性も高水準。スポーティな走りから「乗り心地は厳しいでしょ?」と思われがちだが、いい意味で裏切られた。競合車と比べると引き締められている。しかし絶妙なボディと吸収性の高いサスペンションの組み合わせにより「しなやかで心地よい硬さ」に仕立てられている。FFはかつてのインテグラ・タイプS、4WDは4代目オデッセイ・アブソルートに近い快適性……つまり、乗り心地も高いレベルだと感じた。
 ズバリ、ZR-Vは「SUVの皮を被ったスポーティハッチ」だ。その実力は究極(=Z)のRVといっていいかもしれない。久しぶりに突き抜けた感のある「ホンダらしいホンダ車」が誕生した。

ホンダZR-V 主要諸元

グレード=e:HEV・Z(4WD)
価格=411万9500円
全長×全幅×全高=4570×1840×1620mm
ホイールベース=2655mm
トレッド=フロント:1590/リア:1605mm
最低地上高=190mm
車重=1630kg
エンジン=1993cc直4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=104kW(141ps)/6000rpm
最大トルク=182Nm(18.6kgm)/4500rpm
モーター最高出力 kW(ps)/rpm=135kW(184ps)/5000~6000rpm
モーター最大トルク Nm(kgm)/rpm=315Nm(32.1kgm)/0~2000rpm
WLTCモード燃費=21.5km/リッター
サスペンション=フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=225/55R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径_=5.5m
※価格とスペックは編集部調べ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
AUTOSPORT web
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
AUTOCAR JAPAN
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
Auto Messe Web
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
AUTOSPORT web
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web
WRCラリージャパンで発生した“一般車両コース侵入事件”、FIAは「非常に深刻な問題」として調査へ。来季大会にも暗雲
WRCラリージャパンで発生した“一般車両コース侵入事件”、FIAは「非常に深刻な問題」として調査へ。来季大会にも暗雲
motorsport.com 日本版
サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
motorsport.com 日本版
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
AUTOCAR JAPAN
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
AUTOSPORT web
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
Auto Messe Web
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
AUTOSPORT web
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
くるまのニュース
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
VAGUE
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
WEB CARTOP
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
motorsport.com 日本版
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
レスポンス

みんなのコメント

107件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村