LEXUSは、フラッグシップセダンLSを、全国のレクサス店を通じて10月19日に発売した。
5代目となる新型LSは、1989年に発売され、高級車の新たな基準となった初代モデル以来継承されている、滑らかでパワフルな走りや圧倒的な静粛性・快適性など、LSのDNAはそのままに、セダンとして十分な居住性を確保しながら、斬新なクーペシルエットを両立したスタイリング、エモーショナルな走り、数々の先進技術により、LEXUSの象徴として大きな変革を果たした。新型LSの価格は980万円~1680万円(消費税込み)となり、またLS500は12月18日発売予定となっている。
LEXUS、新型LSに搭載予定の予防安全技術を公表! 先進の予防安全技術採用で交通事故死傷者ゼロを目指す
■GA-Lプラットフォームにより実現した走りを予感させる斬新なクーペシルエット
GA-Lプラットフォームにより、低く構えたスタイリングを実現し、大径タイヤの採用により力強い存在感を創出。これまでの4ドアセダンとは一線を画す斬新なクーペシルエットを創りだすため、6ライトキャビンデザインを採用し、フロントからリヤまで抜けるシャープな構成から、フェンダーがダイナミックに突き出す造形とした。また、ドアフレームとガラスの段差を少なくした面一のフラッシュサーフェスウインドウを採用し、より滑らかで美しいボディラインを実現している。
フロントは、低いフードと抑揚あるフェンダーにより立体的な造形としたほか、精緻かつ迫力のあるスピンドルグリルとその切り返しに呼応したバンパー形状でスタンスの良い構えとし、フラッグシップとして威厳のある表情を演出。リヤは、サイドから回り込む連続性のある造形とし、伸びやかさを表現。また、リヤコンビネーションランプを中心とし、全体にスピンドル形状のテーマを採用することで重心の低さとワイド感を強調した。
ボディカラーには、LEXUS独自の塗装技術ソニックをさらに進化させ、金属を削り出したような印象を与える「マンガンラスター」、鮮やかさと深みのある陰影を両立した「ソニックアゲート」の2色を新たに開発し、全13色を設定。“F SPORT”はグリルメッシュとサイドグリルにこれまでの縦基調のメッシュを継承して発展させたブランド統一の新しいFメッシュパターンを採用。漆黒メッキのグリルフレームに加え、新意匠のダークプレミアムメタリック塗装の20インチアルミホイールとともに、よりスポーティでアグレッシブなデザインとした
■運転に集中できるコクピットとフラッグシップセダンにふさわしいくつろぎの空間が融合したインテリア
〇空間デザイン
前席空間は、上部にメータフードから流れるように助手席まで伸びる繊細なレジスターを採用するなど、広がり感のある構成とし、下部は厚みがありシートとの一体感を感じるコンソール・アームレストにより、心地よい安心感を創出。上下で異なる構成とすることで、広がり感と安心感を両立した空間とした。また、ドライバーを中心とした姿勢変化や視線移動の少ない操作系レイアウトにより、運転に集中できるコクピットを実現している。
後席空間は、人を包み込む連続性のある空間を目指し、ドアトリムやシートバックがシームレスにつながる構成とした。また、クラストップレベルのレッグスペースによる開放感と、フロントシートと同様に厚みのあるソフトなコンソール・アームレストでくつろぎの空間を提供する。
〇匠の技と先進技術の融合
ドアトリムの加飾には、日本の匠の技を活かし、天然杢にアート性を付加したアートウッドやL字型のプリーツ状の折り目を手作業でつけたハンドプリーツ、強化ガラスに加工を施し、繊細な造形を実現した切子調カットガラスなど、日本の美意識を基に、伝統技術と最新の生産技術が融合した独創的なインテリアを実現。職人技による細心の作りこみで仕上げられた表皮巻きのステアリングやシフトノブなどで、深みのあるエレガントな仕立てとした。また、行燈にインスピレーションを受けたアンビエントイルミネーションによる柔らかな間接光により、広がりと趣のある空間演出とした。
■新開発V型6気筒3.5Lツインターボエンジン搭載など、新技術によるエモーショナルかつ優雅な走り
LSのDNAである静粛性と快適性を継承するとともに、エモーショナルな走りを実現するため、操舵応答性、操縦安定性、気持ちの良い運転操作のリズム、加速時の心地よいサウンドを追求。具体的には、LEXUS FRラインナップの基礎となるGA-Lプラットフォームの採用に加え、高い出力と優れた環境性能を両立した新開発のV型6気筒3.5LツインターボエンジンとV型6気筒3.5Lマルチステージハイブリッドシステムをフラッグシップセダンにふさわしいパワートレーンとして選択した。
〇V型6気筒3.5Lツインターボエンジン
LEXUS初のV型6気筒3.5Lツインターボエンジンを採用し、圧倒的な静粛性とフラットなトルク特性を活かした爽快な加速フィーリングを両立。また、理想的なボア×ストローク比としたほか、吸気効率の向上や燃焼室内の気流強化により高速燃焼を実現。さらに、高効率ツインターボチャージャーとの組み合わせによる世界トップレベルの熱効率で高い出力と燃費性能を実現した。
Direct-Shift 10ATは、世界トップレベルの変速スピードによるリズミカルな変速やドライバーの操作から意図を読み取り最適なギヤを選択する制御により、アクセル操作に即応するダイレクトで気持ちの良い走りを提供する。
〇V型6気筒3.5Lマルチステージハイブリッドシステム
マルチステージハイブリッドシステムは、LC500hで新開発した、LEXUSのハイブリッドシステムに有段ギヤを組み合わせた独自の機構。高回転化したV型6気筒3.5Lエンジンと走行用モーター両方の出力を制御することで、低速から力強い駆動力を生み出しパワフルな走りを実現。加えて、低速域から高速域まで、システム効率の高い動作点を選択し、EV走行領域も拡大することで、エモーショナルな走りと燃費性能に優れた快適なクルージング走行を両立する。
10段変速制御により、あらゆる走行シーンにおいて、ドライバーの意図に忠実なエンジン回転数の変化や応答性の良いモーターアシストを可能とし、アクセル操作に連動したダイレクトな加速フィーリングを実現。エンジン回転と加速感がマッチした、伸びやかで滑らかな走りを生み出す新しいハイブリッドシステムとした。
〇GA-Lプラットフォーム
GA-Lプラットフォームを基に、慣性諸元を追求。アルミ部材を積極的に採用しながら、エンジンなどの重量物を車両中心近くに配置し、軽量化やセダンとして理想的な重心高、前後重量配分とした。また、ボディはねじり剛性向上などの高剛性化により、優れた操舵応答性、操縦安定性を実現。
GA-Lプラットフォーム用に開発したハイマウントマルチリンクサスペンション(フロント)とマルチリンクサスペンション(リヤ)のブッシュ特性に改良を加えるとともに、新開発したエアサスペンションを採用することで、優れた操縦安定性と上質な乗り心地を実現している。また、新ウレタン素材のフードサイレンサー、3層構造のダッシュサイレンサーを採用したほか、吸音材・遮音材の最適配置やフラッシュサーフェスウインドウの採用などにより、LSの静粛性をさらに進化させた。
〇“F SPORT”
“F SPORT”ならではの走行性能を実現するため、VDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)は、VGRS(Variable Gear Ratio Steering)、EPS(Electric Power Steering)、DRS(Dynamic Rear Steering)を統合制御するレクサスダイナミックハンドリングシステム(LDH)に、アクティブスタビライザーを協調制御させることで、新たに車両のロールや上下運動も含めた統合制御を可能とした。これにより、フラットな車両姿勢と質感の高い乗り心地を実現。あらゆるシーンで優れたステアリングレスポンスと安心感を提供。専用の20インチベンチレーテッドディスクブレーキ、20インチランフラットタイヤ&ホイール(前後異サイズ)を採用し、優れた操縦安定性を実現した。
■LEXUSならではの「おもてなし」を実現する快適装備
シートには、エアブラダ(空気袋)により背中から大腿部にかけて押圧するリフレッシュ機能を採用。押圧の強さ、パターンを好みに合わせて選択することで心身のリフレッシュに寄与。さらに後席には専用ヒーターを搭載し、局部的に温めることを可能としたことでより心地よいリラクゼーションを提供。また、フロントシートにはドライバーの体格を問わず高いホールド性を確保しながら、長時間座っていても快適であることを目指し、最適なサポート位置をきめ細かく設定できる28Way調整式フロントパワーシートを採用している。
リヤシートは、人間工学に基づき、乗降からくつろぎの姿勢まで細かく調整できるオットマン付きの22Way調整式リヤパワーシートを設定。また、従来のスイッチ類をアームレストのタッチパネル式のリヤマルチオペレーションパネルに集約し、オーディオ、エアコン、シート、リラクゼーション、照明を分かりやすいグラフィックにより、直感的な操作を可能とした。
乗員の体温を検知して空調機能を統合制御するレクサスクライメイトコンシェルジュでは、赤外線人体表面温度センサーを従来のリヤシート(2席)に加えて、フロントシートにも採用し、乗員それぞれにより快適な室内空間を提供する。
電子制御エアサスペンションは、乗降時に最大30mm車高を上昇させる制御により、乗り降りのしやすさをサポート。また、フロントシートには、ドアを開けるとバックルが上昇し、シートベルトを締めるとバックルが下降する前席イージーアクセスバックルを採用し、よりスムーズな乗降を支援。ナビゲーションシステムは12.3インチワイドディスプレイを採用したほか、クラウドと車載機でのルート探索を融合したハイブリッドナビゲーションシステムを採用。センターでの最新の交通情報を基に、より短時間で到着する最適なルートを車載機へ配信。また、発話内容、状況に応じて車載機とクラウドでの音声認識を自動で使い分け、自然な発話での操作が可能となったハイブリッド音声認識機能や新世代のリモートタッチにより高い操作性を実現する。
サウンドシステムは、リアルなヴォーカル再生、豊かで力強い低音再生を実現。さらにオプション設定の新開発マークレビンソンリファレンス3Dサラウンドサウンドシステムは、天井スピーカーを含む23個のスピーカ—によりコンサートホールのような臨場感を実現した。両手がふさがっている状態でもリヤバンパーの下に足を出し入れすることで開閉が可能なハンズフリーパワートランクリッドのほか、後席に乗員がいない場合、視界確保のためにドライバーのシフト操作に応じてリヤシートをリクライニングさせ、後方視野拡大に寄与する後席自動リクライニング機能を採用し、利便性を向上させている。
■予防安全パッケージ「Lexus Safety System + A」をはじめとする先進の安全技術
新時代を切り拓くフラッグシップとして、世界トップの安全性を目指して、先進の予防安全技術を惜しみなく投入している。「統合安全コンセプト」に基づいた予防安全パッケージとして実績のある「Lexus Safety System +」でパッケージ化されたプリクラッシュセーフティ(PCS)、レーンディパーチャーアラート(LDA)、レーダークルーズコントロールといった各種機能の性能を向上させるとともに、先進の予防安全技術や、高度運転支援技術「Lexus CoDrive」をパッケージ化している。また、大型ヘッドアップディスプレイやマルチインフォメーションディスプレイによる支援状況の通知で、直感的にわかりやすい支援を実現している。
■新たに採用された先進の予防安全技術
〇プリクラッシュセーフティ(歩行者注意喚起・アクティブ操舵回避支援)
警報、ブレーキアシスト、自動ブレーキで衝突回避支援および被害軽減を支援する従来のPCSに加え、世界初となる、大型カラーヘッドアップディスプレイに歩行者の存在する方向を表示するより直感的な歩行者注意喚起、ブレーキ制御に加え自動で操舵を制御するアクティブ操舵回避支援を装備。
〇アクティブ操舵回避支援
自車線内の歩行者やガードレールのような連続した構造物と衝突する可能性が高く、ブレーキ制御だけでは衝突回避が困難かつ、操舵制御によって回避ができるとシステムが判断した場合、警報とブレーキ制御に加え、自動で操舵制御を行うことで、衝突回避あるいは衝突被害の軽減を支援する。
〇自動運転につながる高度運転支援技術「Lexus CoDrive」
レーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト(LTA)の基本機能に、レーンチェンジアシスト(LCA)を加えた3機能を連携させ、高速道路や自動車専用道においてドライバーの運転意図と調和した操舵支援や、レーンチェンジの運転支援を実現。カーブが多い道や、渋滞時でもシームレスな運転支援により、ドライバーの運転負荷を大幅に低減することが可能。また、大型ヘッドアップディスプレイやマルチインフォメーションディスプレイなどと連携し、ドライバーに支援状況を分かりやすく通知する。
レーントレーシングアシスト(LTA)
レーダークルーズコントロールの作動時に車線維持に必要な運転操作の支援を行う。カメラによる白(黄)線の検知に加え、先行車の走行軌跡を利用した追従により、渋滞による車間が詰まった状態での低速走行時など、車線を認識できない場合でも支援を継続する。また、ナビゲーションの情報を基に、カーブへの進入速度が速い場合に、大型ヘッドアップディスプレイ、マルチインフォメーションディスプレイへの表示で注意喚起するとともに、自動で減速を行う。
レーンチェンジアシスト(LCA)
ドライバーの方向指示レバー操作が支援開始の合図となり、周辺の道路環境を監視し、最適なタイミングで、操舵、加減速をすることにより、車線変更の支援を行う。
ド
ライバー異常時停車支援システム(LTA連動型)
LTA制御中にドライバーの無操作状態が継続した場合、音と表示と緩減速による警告でドライバーに操作を促すほか、ハザードとホーンで車外に異常を報知しながら自車線内に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援する。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与する。
上下2段式アダプティブハイビームシステム(AHS)
上段8個、下段16個(片側)のLEDを搭載し、各LEDの点灯・消灯を制御することで、従来のLED点消灯式AHSより照射・遮光エリアをきめ細かく調整し、最適な配光を実現。先行車や対向車を眩惑することなく道路標識などを照らし、ハイビームでの走行頻度を増やすことで夜間の視認性向上に寄与。また、発進時などの低速走行時に左右のLEDコーナリングランプを同時点灯し、歩行者の認識をサポートするなど、優れた側方視認性も実現する。
フロントクロストラフィックアラート(FCTA)
交差点での出会い頭事故を予防するため、前方の交差車両検知に対応。前側方レーダーにより、世界で初めて交差する車両が接近してくる方向を大型ヘッドアップディスプレイで注意喚起。交差する車両が接近しているにもかかわらず、自車が前進しようとした場合には、ブザーとマルチインフォメーションディスプレイなどと連携し、ドライバーに警告を行う。
ロードサインアシスト(RSA)
カメラやナビゲーションの地図情報を用いて交通標識情報を取得し、ヘッドアップディスプレイとマルチインフォメーションディスプレイに表示。交通標識の見落としを減らし、安全運転を促す
■その他の予防安全技術
パーキングサポートブレーキ(静止物、後方接近車両、後方歩行者)
車両や人の往来が多く、周辺確認や複雑な運転操作が伴う駐車スペースで発生する様々な事故に対応するサポートブレーキシステム。既に商品化しているインテリジェントクリアランスソナー(ICS)、リヤクロストラフィックオートブレーキ(RCTAB)では、壁などの静止物や後方の接近車両への衝突事故による被害の軽減を支援。また今回、新たに世界初となる対後方歩行者にも対応。リヤカメラで歩行者を検知し、衝突の危険がある場合には、警報およびブレーキ制御で被害軽減に寄与する。
パノラミックビューモニター(サイドクリアランスビュー/コーナリングビュー付)
車両周辺の安全確認をサポートするパノラミックビューモニターに、新たにサイドクリアランスビューとコーナリングビューを採用。サイドクリアランスビューは、車両前側を後ろから見たような映像を12.3インチワイドディスプレイに表示。狭い道でのすれ違いや路肩への幅寄せ時に、車両側方の安全確認をサポート。また、コーナリングビューは、サイドクリアランスビュー表示中に、旋回時の運転操作に合わせて自動で車両の斜め後方から見たような映像を表示。狭い道で右左折時の安全確認や、車道に出る時の縁石乗り上げ防止を支援する。
デジタルインナーミラー
車両後方カメラの映像をミラー内のディスプレイに表示する運転補助装置。切替レバーを操作することで、鏡面ミラーモードからデジタルインナーミラーモードへの切替が可能。後席乗員の頭部など、視界を遮るものがない映像による後方の安全確認を可能としたほか、夜間の視認性の確保、リヤウインドウサンシェード使用時の視界確保、後席乗員のプライバシー保護にも寄与する。
なお、LSは、経済産業省、国土交通省など政府が官民連携で推奨する安全運転サポート車のうち、高齢運転者に特に推奨する「セーフティ・サポートカーS(通称:サポカーS)」の「ワイド」に相当する。
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