ジャパン・プロジェクトに基づく、日本市場向けのスペシャルモデル
本体ハンドルは伸縮式で収納にも利点。『K 5 プレミアム サイレント』にのみ付属するテラスクリーナーは、リンスモードを含む多彩な機能を持つ。家庭用の高圧洗浄機が市民権を得るに至った契機は2009年にあった。世界初となる、水冷モーターを採用した静音モデルが日本で初めて発売されたからだ。
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大きな駆動音がつきものになっていた高圧洗浄機にとって、隣家との距離が近い日本の住環境では、家庭用として普及を目指す上でその音が大きなネックになっていた。そもそもケルヒャーの本国が位置するヨーロッパでは、音に対する要求度は高くない。だからこそ、水冷式モーターを採用した静音モデルの主導は日本法人だったと聞く。開発陣の理解を得ることすら難しかったところから始まったこのプロジェクトは、最初の静音モデルK4.00のリリースをもって具現化したというわけだ。
結果、日本のみならず、静音モデルは日本以外のアジアを始めとして他地域でも好評を得て、サイレントシリーズとして定着していく。マンションのベランダにも使えるようなコンパクトモデルも登場した第二世代にバトンタッチしたのは今から9年ほど前のこと。そしてこの秋、サイレントシリーズは新章に突入した。
現行最新となる第三世代のラインアップは計3つ。クラスや付属品の多寡こそ違えど、定評あるパワフルさを落とさず、静粛性を高めた品位は共通する。体感音で比べると、騒音レベルは5割減とも言うから驚く。水冷式モーターの周囲にゴム製ダンパーを配置して振動音そのものを減らしつつ、さらにその外側に徹底した吸音材を配置することでなし得た成果だ。
高圧ホースはより柔軟性を増したものとし、リール状に背面にまとめめられるようにしたのも最新モデルゆえのトピックス。電源コードは同じ背面の下方にまとめて収納でき、ノズルは本体前面にすっきり収まる。使用時の使いやすさはもちろん、収納時にもより細かな配慮がなされている。
何を隠そう本シリーズも、2017年から始まった日本市場に向けた製品開発「ジャパン・プロジェクト」の一環。家庭用品として、より洗練度を増している点にも注目したい。
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